市民のための名古屋市会を! Ver.3.0

一人の名古屋市民が「地域委員会制度」「減税日本」に対する疑問をまとめるサイトです。(since 2011/3/3)

次亜塩素酸ナトリウム勝手に消毒報告

1)次亜塩素酸ナトリウム勝手に消毒報告
2)現状で本当に大切なこと
3)名古屋城のお話
4)あいちトリエンナーレのお話

1)次亜塩素酸ナトリウム勝手に消毒報告

 やってみました。3月7日(土)の午後1時から栄周辺、地下鉄と地下街の出入り口階段に設置されている手すりを、次亜塩素酸ナトリウム0.1%溶液で拭き掃除してみました。

気がついたこと

・手洗い等が整備されているので、水は手に入りやすかった。
・当該階段の手摺は2重構造になっているので、上と下を拭くためには2回上り下りしなければならない、また左右に設置されているので倍、1つの階段で都合4回の上り下りが必要。(雑巾をタオルのような大きなものにすれば上と下の手すりを一度に清掃できるので早くなるかもしれない)
・地下街でも清掃は強化しているようで、係の人が掃除をしにきて、直前に勝手に掃除している一般人を見つけて怪訝な顔をしていた。
・清掃しながら見ていると、こんな状況でも思った以上に手すりを使う人は多い。特に角や端、入り口に設置されている小さな手すりを使う人は多い。
・手すりを「カルキ臭い水」で清掃していることで、何をしているかは察してくれる人が多く、声をかけられる事が多かった。

注意点

・ゴム手袋を使っていても、浸透するのか、手袋の中に溶液が入ってくる。
・終了時にゴム手袋を脱ぐと、中から白く薄いカルピスのような液が出てきた。
・一説には、ゴム手袋の中で、汗などの水分が、塩素と反応したのではとのこと。
・おかげで手の薄皮がむけたような感じ、またカルキ臭さが抜けなかった。
・地下につながる階段での作業だったためか、風通しが悪いようで、若干頭が痛くなった。
労務管理に詳しい人間から言わせると、塩素を使ってこの作業ならもっとしっかりした設備がいるとのこと。

作業動画なども撮ってありますが、地下鉄、地下街の出入り口階段ということで、私(市)有地に当たり、上記のように労務管理的に問題がありそうな作業(勝手にやっているのですけど)なので、公開はしません。(後ほど、一部はキャプチャしてみたいと思いますが)

ご家庭で行う場合は、ゴム手袋をはめて、風通しの良い状況で行うようにしてください。
消毒、殺菌としては有効だろうと思います。

2)現状で本当に大切なこと

愛知県内でPCR検査陽性の人物が「コロナをうつしてやる」などと家族に言って、フィリピンパブ等に出入りしていたと伝えられている。今後もこうした事例は出てくるだろう。一罰百戒、厳しい措置が必要だ。

推測するに、今回のコロナウイルスによる症状に個人差があり、ほとんど症状も出ないヒトも居るために「通常のインフルエンザと同じじゃないか、何を世間は大騒ぎをしてビビっているんだ?」と感じている人がいるようだ。

ツイッターなどを見ていても「毎年、インフルエンザで万単位で死んでいるのに、国内死者数が1000人に満たいないようなコロナウイルスで騒ぎすぎ」だとか「罹患者の80%は軽度の症状ですんでいる、恐れるな」などの発言も目につく。

こうした発言は、正常性バイアスであって、その人物の「視野狭窄」を示すに過ぎない。

若い人や健常なものについては、幸いにも症状が重く出ないようだ。そういう意味では確かに恐れる必要はない。
しかし、高齢者や既往症のある者にとっては、やはり恐ろしいウイルスに違いない。

自分にとって「大したことはない」から、他者にとっても「大したことはない」と考えるならば、なんとも幼稚な話だ。
当ブログでは度々取り上げるロールズのいう「無知のヴェール」を使うならば、自分が高齢者や既往症のある者と想像したならば、どう行動すべきか、社会はどうあるべきか。そした議論を展開しなければならない。


実は、国の感染症対策の対象は、「鳥インフルエンザ」それも「ヒトヒト型の鳥インフルエンザ」対策だそうだ。
実際に、H5N1型強毒性インフルエンザウイルスのプレパンデミックワクチンの備蓄が進められている(それでも、1000万件分? 一人に3回とかなら300万人分?)また、その対象が「H5N1型」から「H7N9型」に切り替わったとか。
同インフルエンザであれば毒性が強く、致死率はもっと上がっていただろう。プレパンデミックワクチンや、ワクチンがあったとしても、いや、逆にそれがあるからこそパンデミックの前に社会的パニックが起きていたかもしれない。

この「強毒性インフルエンザ」の発生は、「発生するか発生しないか」ではなく、「いつ発生するのか」の問題だといわれているようで、ウイルスの変異という確率の問題でしかない。社会は「強毒性インフルエンザ」という「当たりくじ」の入ったくじを引き続けているようなものだ。



米国がCDCという巨大組織を維持し、驚くほどの予算を投じている理由がここにあるそうだ。

日本においては「小さな政府論」「財政削減」のかけ声の為に、こうした保健行政の対応力に不足があるように思えるし、緊急即応時に増援できるような2次的な人的リソースが無い。(米国ではCDCが軍と共同歩調をとって対応するようだ)
実は、こうした緊急即応に自衛隊を使うのであれば、その行動を検証できる仕組みが必要となる。弁護士や第三者が検証、精査できる仕組みが必要となる。報告書の重要性であったり、現在の警察に対する公安委員会の意味合いなんて話題もあるけど、深入りしない。

昨日の参議院予算委員会で内閣の決定過程における議事録が(あいも変わらず)作られていないという問題が指摘されていたが、今回の COVID-19 対応で、様々な教訓は得られているはずだ。これらをしっかりと受け止められるか否かで、「強毒性インフルエンザ」発生時の対応に差が出ることだろう。

正常性バイアスに負けて、「見ないふり」「聞こえないふり」をしている場合ではない。

現在もPCR検査の精度を捉えて、検査を広く展開しても意味がない。とか、この程度の実施数でも問題ない。どうせ、検査で陽性が出たって治療法は無いんだから意味はないだろう。などの言葉も聞くが、これも詭弁だ。

PCR検査の精度は、科学的、技術的な話題である。この検査を行うか行わないか、またはどの程度の範囲で行うかは制度設計の問題となる。PCR検査の信頼性が低かろうとも、これ以外に検査方法がないのだからこれを有効に利用する施策を模索すべきだろう。実際には、胸部CT検査などでスクリーニングをした後に、時間のかかるPCR検査がなされるのであって、その精度は高いとされている上に、判断するのが医師であれば十分に客観性も確保できているはずだ。制度としてこれら現場の医師の要望に答えられないのであれば、制度設計に誤りがある。議論の余地など無い。

そうした制度の議論に対して、技術的な課題である検査そのものの精度を持ち出す者は、論点をずらしているにすぎない。
正常性バイアスに目が曇っていると、自分が論点ずらしの詭弁を振り回していることにも気が付かない可能性もある)

3)名古屋城のお話

さて、この騒動の中、名古屋においては名古屋城でキッチリ騒動が起きている。
新設される展示館の周囲を掘削した業者が遺構を破壊してしまったというのだ。

文化庁からはこうした工事の際に、学芸員の立ち会いが求められていたようだが、それが守られていなかったらしい。

バカ子どもは「お城」というと「天守閣」と反応するが、名古屋城の本質的価値は、その城跡としての存在であって、堀や石垣など、創建当時の遺構が残っている。それらは破壊してしまえば取り返しがつかない文化遺産であり、「特別史跡」として「国宝」と同じ価値を持つ。

バカ子どもがインチキなレプリカ木造天守閣を作って「国宝になる」と嘘*1を言っているわけではなく、すでに「国宝」と同じ価値を持つものが、この「特別史跡」なのだ。

少し前に、スペインでズブの素人が貴重なフレスコ画の「修復」をして大騒ぎになったが、これに近いものがある。

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罪が深いのは。名古屋城において名古屋市がこうした文化財保護法違反を行うのが、これで2度めであるという事実だ。
つい先日も本丸御殿に設置されたスロープの工事のために、違法な掘削工事を行っている。

ombuds.exblog.jp


観光文化交流局に所管を移してから、こうした違法行為が横行しているのだから、教育委員会に所管を戻すべきなのではないだろうか。*2

4)あいちトリエンナーレのお話

今月の『美術手帖』が「表現の自由」をテーマに取り上げている。
もちろん、昨年起きた「あいちトリエンナーレ2019」の展示中止騒動を起点として、主に、芸術表現と行政などの公共支援との関係を掘り下げている。

様々検討すれば検討するほど、名古屋市の河村市長の行動は、異常であり、筋違いだ。
こんな者が名古屋市の市長として、名古屋市民の代表として居ることが誠に恥ずかしくなる。

あなたは、恥ずかしくないのか?




その河村市長が、大村秀章愛知県知事に宛てた公開質問状について、当ブログでは詳細に検討した。



その中、問5で参照されている阪口正二郎一橋大学教授の論文「芸術に対する国家の財政援助と表現の自由」を入手した。
・・・なんともビックリ!

おかしいなぁとは思っていたが、阪口教授の主張と、引用された文章、文意はまったく異なる。

まったく呆れ返る。

これについては、後日みっちりと検討させていただくが、はっきり言って第三者の文章をここまで曲解して引用した文章など見たことがない。そして、それが名古屋市の市長が作成した、名古屋市の文書として残るというのだから、これまた驚く。

名古屋市というのは、市を挙げて、第三者の文章を曲解し、他者を誹謗するのか?
なんとも悪辣な団体と言える。残念なことだ。


あいトリ 知事ー市長意見交換(はしがき)
あいトリ 知事ー市長意見交換(問1)
あいトリ 知事ー市長意見交換(問2)
あいトリ 知事ー市長意見交換(問2における表現の自由とヘイトスピーチの誤解)
あいトリ 知事ー市長意見交換(問3)
あいトリ 知事ー市長意見交換(問4)
あいトリ 知事ー市長意見交換(問5)
あいトリ 知事ー市長意見交換(問6)
あいトリ 知事ー市長意見交換(問7)


追記:
bijutsutecho.com

aichitriennale.jp



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北区の生涯学習センターで開催予定のお城の会月例会

http://bit.do/Ncastle

peraichi.com


3月11日(水) 18:30~

は、COVID-19(新型コロナウィルス)防疫に伴う施設の使用制限に伴って
行わないこととなりました。3月11日 の月例会は行われません。
4月11日 は予定通り行います。


 

*1:レプリカが国宝になった例がないのだから、レプリカが国宝になるなどという物言いは、よほど物事の道理を知らないバカの戯言か、嘘でしかない

*2:敢えていうと、今、私達が行っている名古屋城天守閣木造化事業における基本設計業務においても違法行為が疑われており、現在、裁判でそれが争われていることになる