市民のための名古屋市会を! Ver.3.0

一人の名古屋市民が「地域委員会制度」「減税日本」に対する疑問をまとめるサイトです。(since 2011/3/3)

現実に立脚しない無責任なマスコミの存在が、現実を歪める

 まったく、酷いヨタ記事が目に入った。
 名古屋の議会や市政だけでなく、名古屋の市民そのものの品位まで毀損されかねない酷い記事なので徹底的に検証させていただく。

余計なお世話の告知(1)市議会報告会のご案内

 その前に、告知を。

 掲載をコロッと忘れていたので申し訳ないが。
 冨田勝三さんたちの「市政を考える会」の「市議会報告会」が3月24日(土)に名東区役所講堂で行われる。
 時間は16:00〜18:30

 出席者に、今注目の!
 「減税日本新政会」の舟橋市議と、
 「減税日本ゴヤ」の浅井団長が予定されている。


余計なお世話の告知(2)

 もう一つ、告知を。
  減税日本ゴヤの政審会長である鹿島市議と
市民の皆様にお詫び | 世直し先生 鹿島としあきのブログ
  減税日本新政会の玉置市議のブログに
http://ameblo.jp/s-tamaki/entry-11200317651.html

 それぞれのコメントが掲載されている。

「ヨタ記事」批判

 さて、ではとっくりと取り掛かりましょうか。

 対象は「本当に悪いのはポストの私物化か、たらい回しか?名古屋市民の声が届かぬ「議長リコール騒動」の異常」という2012年3月22日の DIAMOND online の記事。書かれた方は相川俊英さんだそうだ。
本当に悪いのはポストの私物化か、たらい回しか?名古屋市民の声が届かぬ「議長リコール騒動」の異常 | 相川俊英の地方自治“腰砕け”通信記 | ダイヤモンド・オンライン

 相川氏は今回の中村議長辞任拒否騒動を、「善(市民)VS悪(議会)」の二元論で捉えたいかのようだ。

ことの顛末を知り、唖然としてしまった。議長不信任の理由は「慣例破り」というものだった。

 さて、相川氏の言うように「議長不信任の理由は『慣例破り』」であるかどうか、事実に則して検証してみよう。

 そもそもこの議長辞職拒否を宣言した中村議長の「私の使命」という文章が出されたのが3月13日である。予算審議の真っ最中で、16日には最後の意思表明がなされる。議会としては一年で最も重要なタイミングになっている。

 この記事にはその事実すら触れられていない。

 つまり、この記事は地方議会において何が重要であるかを弁えていないという意味において、この異常な行動を策謀した「ナゴヤ庶民連」と同程度の認識であると捉えてよい。
 もう、これだけでこの記事を「ヨタ記事である」と断じるに充分だろうと思うが、もう少し丁寧にチェックしてみよう。

 記事では「議長不信任の理由は『慣例破り』」であると語っているが、これは何を根拠にしたのであろうか?
 いま、手元に「議長不信任決議案」の「提案趣旨説明」の書き起こしがある。

 この趣旨説明によると、「就任以来、記者会見などで不適切な誤解を与えかねない発言を繰り返し、昨年6月定例会では(中略)議員総会で謝罪する事態に発展している」(1)
 「さらに、この2月定例会において、議会内外の諸問題に(中略)対応することなく、かえって突然『私の使命』と題した文章を配布し、議長の続投を表明した」(2)

 つまり、(1)のように、そもそも議長任期は「慣例」など関係なく、この2月定例会までとの暗黙の合意があった。

議長職は議員の誰もが一度は就きたいと願う、最高のポストだ。権威と名誉、さらには様々な特権を手にできるからだ。

 記事では議長職の特権を殊更言い立てて、あたかもそれを争奪している議員を私利私欲の塊の様に描いて見せるが、実態は6月議会でも謝罪以上の対応は求めずに、それよりも議事を優先したのだ。

 そのように議事を優先し、予算審議を優先している議会に、突然「(約束していた筈の)辞職をしない」という文章を出したのだから、こりゃこれだけで「不信」を引き起こすのは充分でしょう。

 けれど、議会は、予算審議で忙しい最中ではあっても、その議長からどのような意向でこの文章を出されたのか理由を聞こうと「3月14日の総務環境委員会に参考人として出席」してもらい、意見を聞いた。この模様はインターネットでも中継されていた。 http://www.gikai-tv.jp/dvl-nagoya/2.html  しかしこの場でも「議会改革に関して何ら具体的な説明は一切ありませんでした(提案趣旨説明より)」

 そして「そもそも、昨年の3月定例会中に、中村議長の支援する市民団体から議長に対し、10項目に及ぶ議会改革に関する要望書が提出されていたにもかかわらず、今回、議長職への居座りを強行した以外、中村議長は、議会運営委員会及び理事会において、その実現を図るための具体的な取り組みをされた形跡すら一切ありません(提案趣旨説明より)」と指摘されている。

 ちなみに議会運営委員会及び理事会の長は「慣例」から最大会派の減税日本ゴヤが勤めており、田山幹事長様が理事長もされている。
 ここで、この要望について、議題にも上らなかったのだという事であるから、他会派から見れば「要望事項があるのは知っているが、それを議題に上らせない理由があるのだろう」と忖度するのは当然だろう。つまり、要望事項について具体化する際の細かな詰めの作業でもしているのだろうと思うのが自然ではないか。

 もちろん、議会改革に不熱心だったのは議長だけではなく、他の議員の多くも同様だった。議会改革を掲げて当選した「減税日本」の市議たち、例外ではなかった。

 1年が経過し、中村氏が「議会改革を進めるために続投したい」と表明したため、議員から批判が殺到した。議会改革の具体性に乏しいこともあり、「議会改革を進める能力も実績もない」とまでこき下ろされてしまった。

 「『減税日本』の市議たちも」と。「も」と括られた既存政党の市議にとっては迷惑千万な話ではないか?
 減税日本ゴヤ、または河村市長が受けた要望、請願について、提示もしてこなくて「議会改革に不熱心だった」と断じられて、これが真っ当な議論だろうか?

 さらに、上の総務環境委員会3月14日の中村議長とのやり取りを見ていただければ「こき下ろ」したのかどうか即座に判る。(録画は午前中の審議も含まれているようなので、一回、二回ほどスキップして午前の審議を飛ばす必要がある。全体では5時間ほどの録画となっている。本当ならすべてを視聴すべきなんだろう。全てを視聴してみれば、いよいよ、3月13日に議長が文章を出したことがどれほど我儘勝手な行動か判ろうというものだ)

 このように現実の流れを追っていけば、今回の不信任がしごく常識的な理由が判る。

 そして相川氏が言うように「議長不信任の理由は『慣例破り』」がまったく根拠を持たない事も判る。

 こういう事実に立脚しない、自分の頭だけで構成したような記事を「ヨタ記事」と言わずになんと言えばいいのだろうか。

名古屋の議会は異常だろうか、名古屋市民は異常だろうか?

 こうした名古屋市議会の異常な状態に対し、議会リコールの署名運動に汗を流した名古屋市民たちが、声を上げ始めた。「議長ポストの1年たらい回しという悪弊を断ち切り、馴れ合い議会を変えろ」「中村議長が続投することが、議会改革の一歩となる」といった主張である。中村議長を支える市民の会も旗揚げした。

 しかし、こうした市民の声は議員の心には届かなかった。議会内の1対74の対立の構図は変化なしだった。やはり、「慣例は公約よりも強し」というのが議員の本音のようだ。

 異常だと思うのはこのように現実を踏まえずに、勝手に「既得権を漁る地方議員」という構図を作って、碌な取材も、事実を積み重ねる資料にも当たらずに、適当な事を書き散らかしているからだ。

 こういった歪んだマスコミの報道。明白な誤報、または、特定の政治的意図を持ったプロパガンダが。あのリコール運動を巻き起こした。

 「『慣例は公約よりも強し』というのが議員の本音のようだ」などと根拠なく決め付けているが、その支援団体が請願まで出して実現を望んだ公約である「10%減税」を否決し、「5%修正案」を可決したのは、リコール運動を扇動した減税日本ゴヤや河村市長である。(この請願書の請願者は誰あろう船橋旭氏ではないか 市民税10%減税の実現を求める請願、徹底検証 - 市長のための市会ではなく、市民のための名古屋市会を! Ver.2.0

 慣例や公約よりも、政局的思惑の方が強いというのが河村市長やこの市民団体の本音であり、名古屋の市政を歪めている根本原因ではないか。

 「 こうした市民の声は議員の心には届かなかった」と相川氏は言うが、では一度3月16日の総務環境委員会における議員間討議を見ていただきたい。
 あのリコール署名が正しかったのか、それとも間違っていたのか。

 議会リコールの声は確かに届いた。だからちゃんと法に沿って住民投票が行われ、議会は解散した。
 そして減税日本ゴヤという議員団が生まれた。
 彼ら議員団は、それまで河村市長やマスコミが書くことが真実だと思って名古屋市会に乗り込んだ、ところがそこで出会った現実は、河村市長やマスコミが書きたて、言い立ててきたような物ではなかった。

 そのような反省が委員会における討論で語られている。

 確かに議会には是正すべきところはあるだろうし、問題を生む事柄はある。人間の集団であれば、そういった問題を内包するのは当然の事だ。けれども、それは河村市長やマスコミが書きたてたような事柄が原因ではないし、原因の認識が誤っていれば対策も間違える。

 政治も、マスコミの報道も現実を根底にすえなければ意味がない。
 こういった現実から遊離した記事が、要らぬ混乱を招くのだろう。

 「ヨタ記事」と断ずる次第である。


追記:なんだか雑音が色々と入る。
本当にくだらない集団だな!「ナゴヤ庶民連」!
私はあなた方の会合で「事実に則さない運動は意味がない」と言った。
この警告に耳を貸さないからこんな事態に至ったのだろう。

他人のプライバシーを詮索する暇があるのなら、
まずはそこを反省せよ!

そして、貴様らに責任がある
リコール署名簿の流用、流出問題を明確にせよ。
名古屋市民に事実関係の公表をし、北区住民に謝罪せよ。
そして、問い合わせコールセンターを早く開設せよ。

責任も果たさずに、
権利ばかりを主張するのは、君たち自身の姿だと自覚すべきだ。

今回の問題に関しても。
船橋、宮永、村上、佐々木。
君たちそこそこ生活に困らないような人々には判らないかもしれないが、
子育てに公的支援が必要な市民、介護を受けている市民、
さらにそれらの仕事に従事している人々にとっては、
この予算が年度内に可決することが
どれほど重要な意味を持っていたかわからないだろう。

そういう市民の生活を貴様らのおもちゃにして、
それでいて反省も謝罪も無しか。

本当に、ふざけるな!
反論があるのならこのブログのコメント欄は
いつでも誰でも書き込み自由だ。
幾らでも相手になってやる。

大概に目を覚ますか、
それとも口を閉ざせ!
このバカ者どもが。