以前アメリカのアンドリュー・ジャクソン大統領の話題を書いた。
前大統領のトランプ氏もこのジャクソン大統領を尊敬しているそうで、いわゆる「新自由主義者」「ポピュリスト」の「お手本」なわけだろう。
ジャクソン流民主主義、または「猟官運動」と呼ばれるものは、その政治家への支援を行わせることで、その政治家の獲得した政府、行政への任命権から官職を与える。つまりは、ポストを餌に政治を動かしていくという功利的な政治手法であり、どうにもさもしい姿であり、社会をより良くするものとは思えない。
実は、呆れたことにこの名古屋、河村市政においてもこうした事例がある。
名古屋市会11月定例会、12月1日の本会議で、自民党の丹羽市議が指摘している事柄だ。
会議録表示
河村たかしは2009年の市長就任直後、経営アドバイザーをおいた。
その直後、中心的な人物である(2009年の市長マニフェストを編纂した)後教授が河村たかしに愛想をつかして経営アドバイザーを降りている。
さらに、実際にはこの経営アドバイザー、何か役に立っているのか。いささか不明だ。(小島敏郎とか武田邦彦とか色々問題がある人の名前も見える)
※本論とは関係ないが、この2009年、河村たかしが名古屋市長に就任したばかりの頃の中日新聞市民版を見れば、河村たかしを生んだのが中日新聞であるという見方に無理があるとは思えない。また、すでに12年経つ新聞紙面というのは色あせてセピア色に包まれつつある。12年という歳月は十分に長い、それを超えて首長を努めようというのは「多選」以外の何物でもなかろう。
さて、この中の「浅野洋」さん(税理士)が問題の人物となる。
この浅野洋さんは、現在確認できるだけでも、毎年、名古屋市経営アドバイザーの任命権者である河村たかし名古屋市長の政治資金管理団体、「河村たかし政策研究会」に献金を続けている。
追記:以下の浅野洋氏の献金額について、桁を取り違えておりました。訂正致します。
政治資金収支報告書 平成23年(2011年) PDF@Box
浅野洋氏 献金額 130万円13万円
(政治団体収入総額 2.1千万)
政治資金収支報告書 平成24年(2012年) PDF@Box
浅野洋氏 献金額 120万円12万円
(政治団体収入総額 2.6千万)
政治資金収支報告書 平成25年(2013年) PDF@Box
浅野洋氏 献金額 120万円12万円
(政治団体収入総額 4.4千万)
政治資金収支報告書 平成26年(2014年) PDF@Box
浅野洋氏 献金額 120万円12万円
(政治団体収入総額 4.8千万)
政治資金収支報告書 平成27年(2015年) PDF@Box
浅野洋氏 献金額 120万円12万円
(政治団体収入総額 4.9千万)
政治資金収支報告書 平成28年(2016年) PDF@Box
浅野洋氏 献金額 120万円12万円
(政治団体収入総額 4.6千万)
政治資金収支報告書 平成29年(2017年) PDF@Box
浅野洋氏 献金額 120万円12万円
(政治団体収入総額 4.7千万)
政治資金収支報告書 平成30年(2018年) PDF@Box
浅野洋氏 献金額 120万円12万円
(政治団体収入総額 4.6千万)
政治資金収支報告書 令和元年(2019年) PDF@Box
浅野洋氏 献金額 120万円12万円
(政治団体収入総額 4.3千万)
※本論と逸れるが、丹羽市議も質問で呆れていたように、河村たかしの政治団体には毎年5000万円弱の収入がある。潤沢な活動資金を持っている、上に、国会議員年金まで受け取っているのだから、市長給与が800万円でも活動できるのだろう。
河村たかし市長は、自身が任命した名古屋市経営アドバイザーから9年間にわたり総計で1,080万円108万円の献金を受けている。
名古屋市経営アドバイザーとして名古屋市が支払う額はこれほどではないそうだ、しかしこうした資料があるように、「名古屋市経営アドバイザー」という「肩書き」は十分、市場価値を持つだろう。
この行為に違法性はないそうだ。
しかし、こうした例もある。
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2012年、茨城県の知事が任命した県教育委員や、教育委員が社長を務める企業から寄付と政治資金パーティ券の購入を受け批判された。首長という任命権のあるものが自身、政治献金を受け取る行為は公平性や中立性という観点から問題があるだろう。
以前、市職員採用における議員の介在が疑われた問題で、職員は退職させられているが、河村たかし市長本人は、そうした厳しい基準からは「適用除外」なのだろうか。
実は、そのほかにも今議会でも問題となった「市長特別秘書」の実効性や、民間任用の問題などもある。