市民のための名古屋市会を! Ver.3.0

一人の名古屋市民が「地域委員会制度」「減税日本」に対する疑問をまとめるサイトです。(since 2011/3/3)

無能市長河村たかし(3)

 本題の前に、小牧市の話題を。
 当ブログで既報のように小牧市が「武雄市モデル図書館」を導入しようとしている。
 また、その導入の経緯については市民意見を聞かずに山下現市長独断で決められている。

 その山下市長が改選となって、市長選挙が行われる。
 小牧市の図書館問題を考える会が小牧市市長選挙に出馬表明している人物を招いて「懇談会」を開催するらしい。

 2014-12-16

 図書館というのは故宇沢弘文さんなら「社会的共通資本」と呼ぶであろう貴重な市民の共通財産である。それもいま、生きている市民だけではなく、これから生まれてくるだろう子どもも含めて、その育成を図る場だ。それを一私企業の営利目的に利用され歪められる事はあってはならない。

 市民にとって図書館のあるべき姿を守るためにも声を上げ監視をしていきたい。


 さて(ここで指をボキボキ鳴らしておりますが)

 さすがの当ブログも「無能市長河村たかし」という題名で文章を掲載するのも三度目となって、さすがに気が引ける。

 選挙では惨敗、国政でもお呼びがかからず、メディアでの扱いもほとんどキワモノレベルだという。また、そういったポジションを自覚してか、発言が過激になればいよいよ信憑性が薄れ、実体的な政治の場から乖離していく、結果として発言の重みが薄れいよいよ誰からも相手にされなくなり、その為に耳目を集めようと発言がより一層過激になり・・・・。インフレ現象。実体の時価暴落が起きているのが「無能市長河村たかし」である。

 この選挙の期間中もいくつかヤラカシテいるらしいが、とりあえず18日に中日新聞が報道したこの件から扱わざるを得ない。

 いわゆる「課長級民間登用」について、河村市長が採用意向を事前に明かしていたというのである。更にいうと、この民間登用について、そもそも先に採用したい人物が居て、その為に公募を行い、さらに最終選考を河村市長が自身介入し、それまでの一次、二次の結果をひっくり返して、意中の人物を採用したというのである。

 なんとも呆れ返る。


 この「課長級民間登用」について遡ってみてみると、平成25年(2013年)4月の第二期市長選マニフェストに遡れる。

 https://docs.google.com/file/d/0B2ymo7zTws_odFVFSkM1SHZhcFE/edit

このマニフェストの「政策1 主権在民3大公約継続 プラス」の中の「(4)常勤民間アドバイザー(セカンドオピニオン作り)民間登用」が起点となっているだろう。
 ここでは「行革民営化分野、経済性分野、エンターテインメント分野、港(巨大国際展示場など)分野」の4つ(4人)を採用するという方針だったようだ。


 そして本年6月3日の市長会見で唐突に「課長級」で3分野(国際展示場・産業振興、エンターテインメント・文化・観光、行財政改革)について採用するという方針が打ち出された。

 名古屋市:平成26年6月3日 市長定例記者会見(市長の部屋)

 なんでもこの会見で配られた資料も河村市長と北角秘書がまとめた文章で、市当局のフィックスを受けていないレベルだったという。


 この発表の段階で2つ大きな矛盾がある。

 1つめは、河村市政の一期目で「民間登用」と大々的に取り上げられた人物に「大西副市長」がいる。この人物は「行財政改革」を担当するというふれこみで「副市長」として登用された。しかし、行財政改革には見るべき成果もなく、最後には河村市長と喧嘩別れのように去って行った。

 一節には市長給与を削減した河村市長が、副市長としての給与を受け取っている大西氏に、河村事務所の運営経費の負担を求めたとかナンだとか。

 ま、その真偽はさておくにしても、以前民間登用で「副市長級」で迎えたところが何もできなかった。それにも拘らず、今度はそれを課長級で行う?

 そもそも「行財政改革」なんて大上段のテーマを「課長級」に?

 無理に決まっている。

 次、河村市長は「一人では無理です」と、民間登用の副市長をすでに継続して入れている。さらに新たに秘書を入れ、その上今回のような民間登用を行おうとしている。

 河村市長自身は給料を800万円しか貰っていないと胸を張るが、こういった「余分な」人件費を含めると総計で6700万円になる。(以前計算してみた)
 河村市政における「市長職」の本当の給与はお幾らか? - 市長のための市会ではなく、市民のための名古屋市会を! Ver.2.0

 今までの市長は、当然、一人で仕事をしていたのだろうし、そもそも市長の仕事を補佐するために市の職員というのは居る。2万5千人の職員は一人の市長を補佐するために居るというのが地方自治体の制度的建て付けというものだろう。

 この2万5千人の普通の職員は、当たり前の法的知識もあれば常識もある。
 そもそも河村氏の為に働いている訳ではない。(市長の為に働くのと、河村氏の為に働くのとは隔たりがある)
 市民の為に働く身、公僕としての自覚があれば河村氏のわがままに付き合えない者も多いだろう。そういう意味で河村氏が求める「民間登用」の人材というのは、公僕としての市職員では踏み込めない、河村氏の個人的な手足となる人物という事になるのだろう。

 河村市長は市当局の中に自分のわがままを通せる「河村商店」を作りたいのだろう。
 (議会リコールというのも、うるさい議会を黙らせて、「河村商店」で好き勝手やりたかったからだ)

 これは例えば、「鳥久問題」が絶好のケーススタディとなるだろう。

 鳥久の建物に対する買い取り交渉について、名古屋市の職員は直接関わっていない。

 ちょうど、先ほどリンクをご紹介した6月3日の市長会見でも河村氏のこんな発言がある。

 縦割りでいきますと、納屋橋の辺のまちづくりでもええですけれど、川は緑政土木局になっていまして、ああいうところも立派な建造物がありますけれどね。商業を盛り上げるのは、市民経済局ですか。それで、建物そのものだったら、建築、何だった。忘れましたけれど。忘れてはいかんけれど、みんなそうなっちゃっているじゃないですか。

 それで、地下鉄の話になると、交通局。今度、今、地下鉄でなくても、LRTもあり得るんですけれど、これも調査費が付いておりますけれど、そういうことでしょう。

名古屋市:平成26年6月3日 市長定例記者会見(市長の部屋)

 丁度、水面下で鳥久問題が動いていたはずなのですが、なぜか河村市長は「歴史まちづくり推進室」か「名古屋まちづくり公社」の名前は失念されている。

 名古屋市:観光文化交流局文化歴史まちづくり部歴史まちづくり推進室(市政情報)
 名古屋 歴まちネット

 不思議ですね。

 一所懸命やっていたと涙まで流したのにね。


 結果として、鳥久の交渉は市長と、某有力市議、さらに北角秘書が交渉の場に出ていたという事になる。

 本来であれば「つかさ つかさに まかせる」 というのが組織運営の原則なんでしょうにね。*1

 

 組織を動かすことができない河村市長が、それでもわがままを通そうというのが民間登用の副市長であり、特別秘書であり、今回の新設課長級民間登用なのだとしたら、そんなものは市民の為のものではなく、単に無能な河村たかしが無能さを糊塗するために雇う私兵でしかないではないですか。そんなのは私費で雇っていただきたいものです。

 市民の為に役立っているといえるのですか。

 

 エンターテインメント分野ねぇ。SL に乗った次は、テレビやメディアに出られるように、カンコウしてちょうだって事なんですかね?

 やっぱり、市民の為よりも河村市長個人の趣味を満足させているだけなのではないのですかね?


 さて、実はこの採用問題。

 ちょっと前に問題となった「口利き疑惑」にも似ていますよね。
 その場合、重鎮議員が既存のポストに知り合いを紹介して、その事情を忖度した職員が便宜を図ったという事で、採用順位を操作した職員は懲戒免職にまでなっています。
 当事者からこの重鎮議員に献金がされていたという事でしたが、この金員についていわゆる「口利き」との関連性については微妙なままでしたし、職員の忖度と議員の職務権限という仕分けもあって、疑惑は疑惑のまま終結したようにも見えます。


 それに比較すると、さすが市長ともなると凄いですよね。
 そもそもポストを新設して採用するのですから。

 忖度した職員が覚悟を決めて順位を弄ったのに比べて、市長自身が最終選考を行い、一次、二次の選考をひっくり返して採用を決めてみたり。堂々たるものですね。

 以前の「口利き疑惑」の際に、減税日本ゴヤの議員が「この口利きで落とされた人の事を考えるべきだ」と主張し、百条委員会の設置を求めたらしいが、今回の市長の関与でもやはり落とされている人は出ているのであって、まったく構図は変わりませんよね。

 減税日本ゴヤは百条委員会の設置を求めるのでしょうか?



 一節には問題となった国際展示場分野の合格者は採用辞退をするのではないかとみられている。こんな形で問題とされてしまった上に、愛知県の方が名古屋よりも巨大国際展示場について具体的な計画を持っていて先行している事も考え合わせると、キャリア的にも名古屋市より愛知県に接近した方が有利になりそうだ。

 名古屋市は国際展示場を失うのか? - 市長のための市会ではなく、市民のための名古屋市会を! Ver.2.0

 市当局としても、こんな形で「ミソ」が付いてしまった国際展示場計画について、二歩も三歩も後退せざるを得ないのではないだろうか。

 無能が関わると却って話が遅くなる。


 鳥久ケーススタディから、リニア用地買収の話も絡むのだろうが、紙幅が足りませんのでこの程度で止めておきます。



 あ、けれどもう一言。

 なんでもこの記事が出た直後、河村市長はたいへんな剣幕で「中日新聞にしゃべった職員は誰だ!告発してやる」と息巻いたそうです*2が、まさかすぐ横にいる人*3がそうとは意識もせずにしゃべっちゃったとは思わなかったのでしょうかね?

 さすが、中々のエンターテインメントです。


*1:ここで危ない冗談を思いついたけど、それには一切触れませんよ、ワタシは

*2:噂では

*3:あくまで噂ですからね