市民のための名古屋市会を! Ver.3.0

一人の名古屋市民が「地域委員会制度」「減税日本」に対する疑問をまとめるサイトです。(since 2011/3/3)

陰謀論まで残り数センチ

 11月12日、減税日本ゴヤは黒川市議の会派除名を表明した。団会議による決定だそうだ。

 まったく、減税日本ゴヤというところは不透明だ。
 河合市議への処遇、中村孝道市議への対応、そしてこの黒川市議への会派除名。
 その時々で対応が変わり、一貫した基準があるようには思えない。

 せめて説明文ぐらい公開すれば良いだろうに、そういった説明責任を果たそうという意思も見受けられない。−まあ、そりゃそうだろう。説明しようにも論理的に説明できる基準が無いのだから。敢えて言えば「そう思ったから即除名にしました」「そう思ったから議員辞職勧告は出しましたが会派は除名させませんでした」「そう思ったから除名は致しません、からの突然の会派除名」まったく意味が判らない。亀の甲羅でも火にあぶって、できた亀裂で決定でもしているのだろうか?

 黒川市議の問題については会派は一貫して「問題なし」としてきた。つい先日の7日には代表である河村市長の定例記者会見が開かれ、その席で河村氏は「(黒川市議の政務調査費の問題は)弁護士にも相談したが違法性は無いと聞いている」と、問題なしとの発言を繰り返していた。

 それがこの12日になって突然「会派除名」、一体どうしたことだろうか。
 黒川市議の元から何か新しい問題でも出てきたというのだろうか。

 実は、11日の月曜日に「共産党市議団が週明けの18日に、千種警察署に黒川市議の告発を行う」という情報が走った。

追記(14日):共産党の告発は25日に順延になった模様。

 今までの会派の説明。河村代表の言葉を信じるのであれば、共産党が警察に告発しようと堂々と「違法性は無い」と突っぱねれば済むような話であろう。少なくともその18日の告発と、それに対する警察の動きを見極めてから対応しても遅くは無いはずだ。それなのに「そういった話」が出た次の日にバタバタと会派除名を決定するとは。

 泥縄というか、自身の判断力に自信が無さ過ぎるというか。適当な事を言い過ぎていたというべきか。少なくとも「仲間」と言っていたはずの黒川市議の立場をどう思っているのだろうか。

 彼らは否定するかもしれないが、傍から見ればそうとしか映らない。

 その姿は結局、自分たちの「保身」しか頭に無いようにみえる。

 仲間を見捨て、自分の保身だけを考える者には、己が危機に陥った時手を差し伸べる仲間は居ない。「他人を守ってこそ自分も守れる、己のことばかり考える奴は己をも滅ぼす奴だ」

 映画「七人の侍」の中での島田勘兵衛の台詞のままである。
 裁判-中京都-陸前高田 - 市長のための市会ではなく、市民のための名古屋市会を! Ver.2.0


 そして、以前引いた「長い箸の話」そのものの姿だ。
 幼稚な新自由主義に対する論考 - 市長のための市会ではなく、市民のための名古屋市会を! Ver.2.0

 減税日本ゴヤは結成の際、28名の議席を有していた。
 黒川市議の除名、中村孝道市議の資格停止を入れると、残存勢力は15名となる。

 あと一人で半減だ。

 彼らは政治的テーマの設定を間違えていた。「減税」などというテーマは「永遠のテーマ」などではなく経済事情によって幾らでも変動する。
 しかし、その誤りを正せなかったのは党が民主的に開かれていなかったからだ。
 そして党が民主的に開かれていなかった理由は、党を公のものとせず、個々の、そして特定の人物の私有物として扱っていたからだ。
 そしてその構成員相互の相互補助の働きが機能せず、各々が自分だけの事を考えていれば、組織が崩壊するのは当然の事だ。

 代表が率先して長い箸を振り回して自分の口にだけ食べ物を運ぼうとしていては、その組織の中に、あさましい地獄の風景が現出するのは理の当然だろう。



 党首河村代表には「お友達」が居ない。
 政治の世界でも、それを離れても盟友と呼べる人物が居ない。

 それは河村氏が「平気で仲間を売るから」だそうだ。

 ここでもそれが出ている。

 そもそも河村代表にとっては、減税日本の各議員は、自分が呼びかけて誕生させた政治家ではないか。それを指導し、その責任をともに被る位の覚悟が無ければ組織なんぞできるわけが無い。
 最近では「市議も県議もまとめて居なくなってくれないか」とも言っているようだ。

 いっそ党としての減税日本が無ければ維新なり何なり、名古屋市内における第三極の核に自分がなれると思っているのかもしれない。

 なんとも浅ましく、底の浅い、そしてさもしい姿だろうか。




 本日(13日)の中日新聞に、そんな減税の議員宅が連続して空き巣被害に遭ったという記事が掲載されている。佐藤夕子衆議院議員宅に空き巣が入り、安藤県議の元にも同じように空き巣がはいったそうだ。両者の自宅は東区になる。

 空き巣の被害はお見舞い申し上げるし、形見の品を奪っていくような行為は卑劣極まりない。これら犯人が一方的に悪いに決まっている。

 しかし、それを捉えて「政治的な背景がないとは言い切れない」だって?

 (党幹部というと、広沢さんかね。後で電話しようかね「私はやっていない」って)

 ウォーターゲート事件でもあるまいに。そもそも今頃安藤さんのところに押し入って何が出てくるんですか。(佐藤さんのことろは出てきそうな気もしますが)

 政治的に高値をつけていればそういう「コスト」をかけてもメリットがあるのかもしれない。(それにしても大きな「コスト」ですけどね)

 今の減税日本にそれほどの「コスト」をかけるメリットも理由も想像できません。

 まるで「陰謀論まで数センチ」ですね。

 「あの頃のオウム真理教」が似たような事を言っていましたから、お気をつけあそばせ。