市民のための名古屋市会を! Ver.3.0

一人の名古屋市民が「地域委員会制度」「減税日本」に対する疑問をまとめるサイトです。(since 2011/3/3)

悩み、仏徒部!

 本日あった出来事を整理しておきましょう。
 しかし今日は何回「悩ましい」という言葉を聴いたことでしょうか。

 http://www.nakamura-koudo.com/buttobu/

 人間は常に「悩み」を持っていますね。
 昼一の打ち合わせに自動車移動などしていると、車のラジオから「テレホン人生相談」という番組が流れていてパーソナリティー加藤諦三がお得意の一説を読み上げていました。
 「変えられる事は、変える努力をしましょう。
 変えられない事は、そのまま受け入れましょう」

 前半は「悩み」を「課題」に変えなさいと言っています。思い悩み続けるのではなく、解決すべき課題として明確に目標に定め、具体的に解決のための行動をすべきです。

 後半は「変えられないことを悩むな、考えても仕方が無い」と言っています。
 これは至極当然の事で、お金がないからといって宝くじを買って、当たらなかったと怒ってみても仕方が無い。変えられないことに思い煩い、時間をとられるのは無駄なことです。

 本来はこうやって「思い煩い」から自由になることが、社会的な人間の修行だろうと思っていました。「悩み」を抱えるというのは非常に甘美な経験です。変えられることを変えないまま、可能な以上に変えられると夢想してみたり、変えられないことも何かの奇跡が起きて突然変わるのではないかと期待してみたり。
 中学生や高校生ぐらいまではこうやって「悩み」自体が甘美な体験だった。
 しかし、自分で食べるお金を稼がなければならなくなってくると、自分が変えられることの限界も見えてくるし、自然と変えられないが為に受け入れざるを得ない事。というのも団体で襲ってくる。
 そうなると、「悩み」に耽溺している暇は無い。それらをぶつ切りにして、さばいて「課題」として消去していく以外に無くなる。

 なので、職業人としての私は「悩み」というものとは無縁だ。

 しかし、人間には様々あって、還暦を過ぎても「悩む」人がいるから面白い。


 まあ、それはいい。

 本日は午前10時半より河村名古屋市長の定例記者会見が行われた。
 最初の30分は海外視察の話題で占められ、ロサンゼルスの議会の制度など、要領を得ないまま話していた。記者も興味が無いのか、発言を打ち込むキーボードの音もまばらだった。
 30分を過ぎると公式の記者会見が終了し、名古屋市による中継も終了する。ここから「第二部」と言われる政務の記者会見が行われる。政務の記者会見に切り替わった途端に、各記者の打ち込むキーボードの音が響きだした。


 話題は外遊中に起きた政務調査費の不正流用問題で、特に8月13日に代表として河村氏が約束した減税日本の中村孝道市議への対応に質問は集中した。

 この席で中村市議が21日に元職員を名誉毀損で告発するようだ、減税日本はそれを見守るというような発表が行われた。(と、こう書くとたったの一行の事ですが、この言葉が出てくるまでいくつかのやり取りが必要となる)

 この発表に「それならば13日に行った発表はなんだったのか? 21日に告発を行うのであれば、19日の今日などと言わずに、最初から21日に記者会見するといえば良い。または、19日に約束したことを尊重するのであれば、21日に告発などせず、19日の今日、告発できるように13日から行動すべきではなかったのか」という*1感想を持った記者は一人や二人ではないだろう。

 最後には河村市長は「19日と言うのは、今日の午後11時59分までありますから」と、ちょっと耳慣れない逃げ口上まで言い始める始末。

 中村市議の意向も不明であることから、記者の中から「今日の午後11時59分なんて言わずに、午後にでももう一度記者会見を開いてください」と言う申し出があって、午後に「減税日本」として記者会見を開くこととなる。


 午後7時30分。市政記者クラブの会見場で河村代表と園田市議団長の2名で記者会見が開かれる。錦見県議の問題の際に、記者会見を演出した広沢幹事長は海外旅行に出かけているために同席していない。

 ここでも結局減税日本からもたらされた情報は変わっていない。
 21日に中村市議が、告発者の元職員を名誉毀損などで告発する。
 現在その準備中で、告発までは弁護士の指示もあり何もいえない。

 減税日本ゴヤの園田団長は終始黙ったままだったようですが、河村氏が「名誉毀損で告発」と言った時に「本当に、名誉毀損なんかで告発できるんでしょうかね?」と河村氏に耳打ちし、一部の記者にこの声を拾われている。

 また、この記者会見に減税日本はレジメの一つも用意していなかったようだ。

 質疑に入って、また河村氏の発言はふらふらと糸の切れたタコ状態となり、リコール署名簿の件に関わる盗難届けや、職員不正採用口利き疑惑も話題に上った。

 記者のフラストレーションも一気に高まり、質疑は厳しい口調になってきたようだ。

 やがて、肝心の中村市議の意向を求める声が高まり、この記者会見の席上で河村氏が携帯電話で中村市議に電話をかけるという事になる。

 しかし、結果としてここでも中村市議から新しい情報は得られなかった。

 減税日本は20日(火)の夜に、再度幹部会を開くとしていたので、この電話を使って中村市議に「明日の幹部会は出席できるか?」と問いかけたところ、出席できないと返事を受けたようである。

 「じゃあ、やっぱり21日じゃないか。『19日に無実を示す具体的な対応が見られない場合、処分』とした決定はなんだったのか?」

 「河村代表は、実は中村孝道市議をかばっているのではないですか?」

 様々な声が記者から上がった。

 減税日本、河村代表は完全にガバナンスを失っている。
 中村孝道市議にとって、河村代表は下命される存在でもなければ、頼る存在でもない。
 ましてや尊敬や畏怖を持つ存在でもない。

 河合市議の問題が発生したのは昨年の10月の事である。
 その前には則竹団長の問題があり、中村孝太郎議長問題から新政会の離党と言う問題もあった。その間、公費のあり方や、公職者としてのあり方について、河村氏は党首として新人議員ばかりの減税日本の中で何らかの教育を行ったのか?

 今日の記者会見でも「市長には政務調査費を実態的に調査する権限が無い」と言っていたが、馬鹿な事を言うものではない。市長には政務調査費の執行について実態的な調査をする権限はある。更に、「市長」になくても、減税日本ゴヤの執行する政務調査費について「代表」が実態的な調査ができなくてどうする。実態的な責任を負わなくてどうするのか?

 実際に、政務調査費について会派内で、調査させているし、河村事務所からも人を入れていると聞く。それならば、河村代表が一人ひとりに聞いてみてもいいだろう。

 と、いうか。

 新人議員なのだから、例えば年に一回ぐらいは個別に面談して全て曝け出して話し合う機会があっても良いだろう。そういった指導の形跡が見えない。

 これは本当に深刻だろうと思う。

 確かに公費を不正請求するなどということはあってはならない。(河村氏は記者会見で「秘書給与の水増しなんて、そんな事で捕まった国会議員が続出したのは10年も前の事で、今更そんな事をする奴はいないだろう」と言ったが、10年前なら錦見前県議は21歳の大学生だったわけだ。だからこそ、党内での教育が必要だったのだろうに)

 公費の不正請求が(中村市議はまだ、不正を行ったと確定したわけではないが)行われたのは個々の議員の自覚の問題だろう。しかし、その自覚を揺り動かして、持たせるのは、組織の長の責任だ。

 たった20人に満たない地域政党を運営できないものが、政令指定都市の運営ができるのだろうか?
 政令指定都市の市長すら満足に務まらない人間に、総理などできるのだろうか?

 この人物が総理になれなかったのは、必然であり、日本にとって幸運だった。


 さて、中村孝道市議の今後の動きですが。
 私は結果的に21日に、「名誉毀損で告発」などできないと思っている。そもそも誰を名誉毀損で告発するんですか?元職員?新聞社?自分?

 21日に中村孝道市議は何もしない。
 そして、それを受けて減税日本は、中村市議が「身の潔白を証明する具体的な行動を取っていない」として除名にでもするのだろう。中村市議としては待望の利団離団、一人会派が実現する。

 さて、本日の中日新聞夕刊には「リコール署名簿」の話題が載った。
 中村市議が、元職員が「預かっていた」とするリコール署名簿(のコピーおよびその他)について、窃盗容疑で警察に告発する予定であると言う。
 この告発が為されれば、このリコール署名簿(など)について、中村市議の手元にあったのだという事を「自白」したに等しい。


 この元職員の手元に「リコール署名簿のコピーらしきもの」があったとしても、それについて中村市議やその他の減税日本の関係者が関与していないとするならば、この元職員がどこかから手に入れてきたと強弁する事も可能だっただろう。
 しかし、自分の手元にあって、元職員が持っていることが窃盗に当たる。とするならば、中村市議はこのリコール署名簿について、自身の所有権を主張することになる。

 さて、そうした場合、余語幹事長(当時)が平成24年4月に議会理事会で「リコール署名簿は既に回収され、各議員の所にはコピーも含めて残っていない。今後、入手するつもりもない」とした発言や6月2日に千種区講堂における議会報告会で「 各議員の所に有ったリコール署名簿はすべてコピーも含めてネットワーク河村市長に回収されて残っていない」とした発言と食い違う。

 また、もっと重大な問題として平成24年8月22日の総務環境委員会において、「ネットワーク河村市長 名簿管理委員会委員長」なる平野一夫氏が回答した次の発言。
「署名簿というのはもう選挙管理委員会のほうにこれ、倉庫の中に今眠っているわけなんですけど、我々が使うことはございません。署名簿に関しては使えない状況になってます」も事実と異なるということになる。この発言は名古屋市会の議事録に残っている。( 参照

 中村孝道市議の政務調査費不正請求という事例は、黒にせよ白にせよ、私には決定的な証拠に欠けていると思われる。しかし、このリコール署名簿の問題は、減税日本が明白にどこかで嘘をついている。

 いい加減、市民に嘘をつく市長や市議が必要かどうか!

 減税日本市議県議に送る、離党の届け出(コピーフリー) - 市長のための市会ではなく、市民のための名古屋市会を! Ver.2.0


*1:至極当然の