市民のための名古屋市会を! Ver.3.0

一人の名古屋市民が「地域委員会制度」「減税日本」に対する疑問をまとめるサイトです。(since 2011/3/3)

平成24年6月定例会背景で何が議論されていたか(前編)

 本日の文章は非常に長くなりそうです。いま、ざっと資料を眺めてみても、軽く3日分ぐらいにはなりそうなので、7月4日、5日、6日分として3日に分けて掲載するつもりです。非常に長い道のりになりそうですが、最後にはあっと驚く事実の提示が有りますのでお楽しみに。

(前編)
1)河合市議@YAHOO智恵袋
2)財政出動
3)地域避暑
4)どこまでも「祟る」議会報告会問題

(中編)
5)議会改革推進会議について
6)論点1:小委員会を公開すべきか否か
7)減税執行部に退陣要求?

(後編)
8)論点2:議会報告会予算要求
9)それは政党の問題か?

 その前に幾つかの事柄を。

 某党の若手市会議員が「あのブログ読みました?」と当ブログについてある方に話したそうです。その方はこうやって私に情報を寄せてくださるほどの当ブログの読者なので、当然知っていると応えたそうです。そうしたところ、その市議は「あんなに書かれたらたまりませんね」と言われたそうですが。
 当ブログの記事は生ぬるいですよ。ある程度の節度も心得ているつもりです。もっとエグい情報や不確ですが許しがたい情報も寄せられています。
 そして、それらの事柄は町の集会場や喫茶店で語られている事と同等であろうと思います。つまり、市議や公職者になるということは、こうやって「人々の口の端に上る事」ですから、「世間」で何を言われているかなど判った事ではありません。
 私は陰口は嫌いなので、こうやってバシバシ書いていますから表に出るだけで、見えないところではこういった話の十倍、百倍の話が飛び交っていると心得た方が良いです。

 そういう人の目、批判に耐えられる事が、バッチをつけて他人に指図する立場に立つということなんですから。心して姿勢を正すべきです。

河合市議@YAHOO智恵袋(1/9)

 こんな記事が「YAHOO智恵袋」に掲載されているようです。
 これは犯罪でしょうか?名古屋市議の政務調査費の使途の疑義 - (公務出... - Yahoo!知恵袋

 回答の中に。

今は、疎遠ですが、この河合優は知り合いです。
議員になる前から知っています。

異常なほど金に執着し、¥10単位で金をケチる人間です。
金だけでなく、議員以前に、通常の社会人としての常識も大きく欠いた人間でした。
今回、間違い、不手際と言っていますが、違います。
彼の人間性からすれば、虚偽申告がばれただけです。

 というコメントがありますね。
 勿論、真偽は不明ですがお知らせまで。

財政出動?(2/9)

 投稿を戴きました。
 日経コンストラクション6月11日号に「特別リポート:半数の自治体で建設予算増額」という記事が載ったそうです。(横の画像はその特別レポートの表紙ですが、一部を拡大しています。投稿いただいた方にはお伝えしたのですが、日経系の出版物はネット上での引用が厳しく、また、巡回もこまめなのでこうやって「引用」しても削除要請が来る可能性があります。ですので、必要最低限の部分だけ引用し、元記事を参照いただくようにお願いいたします)

 戴いたコメントは。

単独事業
 国の補助金を受けないで、地方自治体が実施する事業を指す。投資的事業を指す場合が多いが、一般行政でも多い。単独事業は、一般にひもつき財源をともなわない事業であるため、地域住民ニーズに適応した事業や、先駆的な事業を行うことが出来るという利点がある。

名古屋市ではこの単独事業費が平成11年度と比べ12年度2011年度と2012年度は縮減幅が30%にも及ぶ。
建設予算縮減幅の19%に対し極めて大きい数字である。
明らかな減税(効果)の現れであり、どれ程の苦労と無理な縮減を市役所職員がはかったか思い知らされる数字でもある。
事実上中断できない紐付き予算の消化をつづけ、意欲的な政策投資もできずに市政が停滞することが将来の名古屋市にどれだけの重荷になるのであろうか計り知れない。

 もう一つのイメージは、同記事中の「県庁のある市と政令市の単独・補助事業費と増減率」である。名古屋市を赤い下線、政令市を青い下線で示した(大阪市は予算編成の仕方が違うようで入っていない)

 こうやって見ると名古屋市がズバ抜けて低い(というよりも、減額されている)様子がわかる。どなたかは「日本一早く不況から脱出した街ナゴヤと言っていましたが、そんな言葉が単なる空論である事が判る。

 この投稿を受けた後に、某建設会社が整理されるという噂を聞いた。
 既に営業実態はなく、ここのところ事務所を某議員に貸したままだったと聞いているが、負債も一桁二桁大きなレベルの「整理」(倒産?)になる可能性がある。

 その遠因の一つが、こういった政策(というよりも、政策を何もしなかったという不作為の結果)であるとするならば、「自己責任」という原則はあるものの、なんとも物悲しい話だろうと思われる。

地域避暑(3/9)

 そろそろ夏の日差しがやってきて熱中症の話も聞こえるようになってきた。
 当ブログは「地域避暑を実現させてください」と訴えているが、名古屋市の反応は鈍い。

 市長会見で河村市長もこの件に言及したようだが、図書館を地域避暑として開放する事は推奨できない(図書館<も>地域避暑対象としてちゃんと冷房を効かせる事は推奨する)地域避暑の想定対象は小さな子どもと、それを見ている親、更に高齢者であって、静粛を求められる図書館に小さな子どもを連れて滞留する事は困難を伴う。更に、飲食が自由でなければ「地域避暑」とはいえない。特に水分補給は熱中症対策の重要なポイントなので図書館で「地域避暑」をするのであれば、図書館内に飲食可能なエリアを設ける必要がある。

 市長発言はおくとして、各地域に「地域避暑」は拡大しているようだ。
 品川区 → 区内62カ所に避暑シェルターを設置 -熱中症対策とクールシェアを両立-|品川区
 北九州市 → まちなか避暑地 - 北九州市
 宇部市 → http://www.city.ube.yamaguchi.jp/machizukuri/kankyouhozen/shouene/hishochi.html
 
 6月15日の環境・エネルギー問題対策特別委員会(以下:環エ特別委)で、節電対策について具体的で実質的な議論に深まらなかったそうだが*1参照)、比較的安価にすぐできる案として、この「地域避暑」は是非勧めていただきたいと思う次第である。

どこまでも「祟る」議会報告会問題(4/9)

 さて、ここからが長い話になる。
 その環エ特別委は委員長が減税日本ゴヤ山田市議となって、その議事で、正副委員長会で話し合ってもいない事を「正副委員長で話し合った」と語って窘められるシーンがある。

 どうにも山田市議の言動には問題が多いようだが、その山田市議がブログを久々に更新し「議会改革推進会議(以下:推進会議)の小委員会について公開とすべきではないか」という「議論」をしたいと呼びかけているらしい。*2

 幾人かの人から、この問題についての意見を求められているが、当該ブログ上で山田市議が言っている事柄や、その議論の中身については触れない。それ自体は意見はない。

 しかし、そのブログでは触れられていない事実があるようで、それらについては言及したいし、そういった論点の周辺事情を掬ってみると、この議論自体があまりフェアなものとは思えない。(なので、いよいよ参加したくない)

 まず、そもそも「推進会議」の小委員会について、減税日本ゴヤは会派意見として公開すべきであると7月4日の「推進会議」全体会合で表明している。つまり、減税日本ゴヤの会派及び山田市議自身、小委員会の会合について公開すべきであるという意見を予め持っていて、既にそういった行動を取っている。ブログ上で個人意見について公開すべきであるとは表明しているようだが、会派で意見集約されており、すでに他会派との交渉に上った案件について、その結論を得るまではブログで呼びかけもせずに、結論が決まってから「意見募集」と呼びかけるのはいったい何故なのだろうか?(つまり、決定プロセスについては何も公開されていなかった)

 ここで議論の結果、「小委員会は非公開の方が良い」という結論が得られたらどうするつもりなのだろうか?というか、そのような結論にはならないし、なれない。つまり、結論は既に「ありき」であって、議論を呼びかける意味が無い。

 本当に、不思議な行動だ。

 そもそも小委員会を公開にするか非公開にするかということについては、あまり深い議論はされていないだろう。ただ、この方針を決めたのは昨年の座長であって、それは減税日本ゴヤの浅井団長なのである。浅井団長が座長として決めたことを、一年経って、「会派としては意見が変わりましたので、小委員会を公開してください」というのであれば、公開にするだけの理由が必要となるだろうし、その前に「では、なぜ、昨年は非公開と決めたのか」という釈明も必要になる。
 小委員会が非公開である事が「そんなにいけない事」であるならば、昨年、浅井団長が小委員会を非公開と決定する前に、減税日本ゴヤの会派内で議論が為されたり意見集約が行われたのだろうか。

 減税日本ゴヤの中で「昨年はあまり考えもせずに小委員会を非公開にしてしまいましたが、今年から公開したいと思います」というのであれば、その事情を説明する責任がある。


 実際、7月4日の「推進会議」全体会合の席上、浅井団長と山田市議がこの件を「会派意見である」「会派では合意していない」と激しくやりあって、あまりの異様な風景に、傍聴していたあるテレビ取材記者は思わずカメラのスイッチを入れ忘れてしまったそうである。(最高に面白い素材を撮り逃がした事になる)

 最後は浅井団長が「会派意見です」と折れたようだが、異常だろう。(こんな話を聞くと、小委員会の公開は大賛成だ)

 実は、更に面白い情報もある。

 この日、同時に「推進会議の小委員会を公開する事を求める請願」という市民からの請願も提出されている。請願については市民の意志なのであれこれは言わないが、異様なのは「減税日本ゴヤは会派として小委員会の公開を求める」と言いながら、この請願の紹介議員はたったの2名なのである。本当に、会派内で意見集約が為されているのだろうか?

 そして、この請願の紹介者に山田市議も名を連ねている。

 つまり、ここでもブログ上で意見を募集しても結論は変わらないのである。

 さて、この不思議な、結論は既に決まっているブログ上の「議論*3」。議題は「推進会議の小委員会は公開すべきか否か」という事になるが、実は本当の論点はそこではない。本当の論点、問題は「議会報告会」についての議論なのである。

 この議会報告会の問題は、最初から「祟って」いる。

 当ブログでは、河村市長の言葉自身が矛盾を含んでいる為に、河村市長の矛盾に身を投じた人物は苦境に立たされるという事を指摘した。事実と河村市長の「嘘」に板ばさみになって立ち往生すると予言した。

 報酬問題で市議を辞めた則竹前団長や、地域委員会における後教授であったり、市庁改革の民間登用における大西副市長の存在であったり、トワイライトスクール問題の藤岡氏であったり。様々な人々が河村市長の元から離れていった。すべてこの構図に当てはまる。

 現に、議会報告会について河村市長は「違法性がある」と言っているが、その議会報告会を定めた名古屋市議会基本条例を公布したのは河村市長自身であり、自身で「違法性がある」ような制度を公布したのかという矛盾に気が付いていない。

 つまり、河村氏の発言を真に受ける人は、この「議会報告会」について議論をすれば必ずどこかで矛盾点、自己撞着に突き当たる。上っても上っても、終わりのないエッシャーのだまし絵のように逃げ道はない。
 足元だけを見て、この階段を一歩一歩歩んでいるだけでは、その徒労からは逃れられない、いったい何がおかしいかを知る為には、一回俯瞰から眺めてみる必要があるのだろう。

 (しかし、「俯瞰で眺める事」と「論点をずらす事」は意味が違う。)

 議会報告会を巡る議論が、山田市議の周辺でいったいどのような経緯で、「推進会議の小委員会公開」という議論に至るのか。見てみよう。


*1:というか、議事自体が途中ガタガタになっているが。

*2:久々にブログを更新するのであれば、先のエントリーでも言ったとおり、まずは会派の公約である「政務調査費の個人公開」をすべきで、自分の使った政務調査費について情報開示すべきではないかと思う。更に、私はそもそも山田市議は市議失格と断じているのでブログの議論の中には立ち入らない、リンクも張らない。

*3:「ゴッコ」