私は19日のブログをこう〆た。
24日には議会運営委員会があるそうだ。その為に同委員会の構成員は(年末の忙しい最中)登庁することになる。
しかし、それに先立つ議会運営委員会理事会で、減税日本ナゴヤからは「まともな話」が聞けそうにない。と、なると、またまた理事会は長時間の暫時休憩(減税日本ナゴヤの愚にもつかない団会議)を挟んで長期化し、議会運営委員会は深夜に及ぶのだろうか。
12月24日の夜は、そんな事で、あちこちで悲鳴が聞こえるかもしれない。
しかし、その理由は何か。
単に、河村市長が、自身が埋没しないように、議会との対立を作りたいがため、政局として幹事長ポストを使っているからに過ぎないのではないだろうか。
誰がためにクリスマスイブの鐘は鳴る - 市長のための市会ではなく、市民のための名古屋市会を! Ver.2.0
まったく、この通りになったのには笑った。
何があったかかいつまんでお話ししましょう。
まず、本日の議会運営委員会は12時30分の開会予定となっていた。
しかし、それに先立つ理事会が若干ずれ込んで開始が遅れる。
会議の冒頭、坂野議運理事長より経過の説明があった。
11月定例会の本会議において減税日本ナゴヤの市議の言動が議事を妨げたとして、同会派の鈴木幹事長は謝罪と再発の防止を文書化して議会に提出し、謝罪するとしていたが、減税日本ナゴヤは会派としてこれらの文書の提出を拒んだ。間に挟まった形の鈴木幹事長は幹事長職を辞職し、議運理事からも降りた。それと同時に、幹事であった大村、冨田、田山らも幹事の役職を降りた。
後任の幹事長として減税日本ナゴヤは湯川市議を任命し、議運理事会に参加させるように申し入れたが、直前の議会で問責決議を受けた議員を議運理事として受け入れることはできないと理事会はこれを拒否した。
その後、減税日本ナゴヤの幹事として鹿島、金城、富口、山田が選出され、今日の議会運営委員会にもこの4名が出席している。
そして、議運に先立つ理事会において、減税日本ナゴヤから*1幹事長選出の申し出があったが受け入れることはできないので、坂野議運理事長は暫時休憩を宣言しようとした。
金城市議以外の、他会派が同意できる幹事長候補を減税日本ナゴヤから選出してくるようにという意味。
この時に、減税日本ナゴヤの富口幹事より
「湯川市議を理事として受け入れなかった法的根拠を求める」と発言があった。
続いて山田幹事より
「減税日本ナゴヤは会派の代表として湯川幹事長を選んだのにそれを認めないのはおかしい。民主主義に反するのではないか」などの発言があった。
これに対して「湯川市議を理事として受け入れない法的根拠はない、そういう話ではない」というような反論があった。議会運営委員会は法、条例に根拠がある*2が、議会運営委員会理事会は法や条例に定められた機関ではない。議会の自主運営組織であって、そこの構成員、理事は、相互の会派の同意が必要となるのではないだろうか?*3
また「減税日本ナゴヤは湯川幹事長を選んだ」と山田幹事は発言したが、その発言とは裏腹に、減税日本ナゴヤはすでに湯川市議以外の4名の幹事を選出してきている。そしてここに湯川市議は入っていない。減税日本ナゴヤは既存の4名の幹事に加えて湯川市議を幹事長に推して、合計5名の幹事を議運に入れろと言うのか?これは議席数による配分のルールを無視している。
筋論として、減税日本ナゴヤがどうしても湯川市議を幹事長として推挙したい。しかし、それが認められない。というのであるならば、今日の議会運営委員会に幹事を3名だけ送り出して、1名分は湯川市議であるとして欠員のまま交渉するのであればまだわかる。
それをすでに4名の幹事を出しているのだから、ここに入っていない湯川市議の議論を蒸し返すのはまったく無駄な議論だろう。
なぜって、では、この場で突然、奇跡が起きて、天が割れ、天使が顕れて、天国のラッパが高らかに鳴り響き、議運参加者全員が河村教に帰依して湯川市議の幹事長=理事を認めたとしよう。
しかし、それは成立しないのだ。
なぜなら、すでに減税日本ナゴヤに認められた幹事の席を減税日本ナゴヤ自身が選んだ別の市議が座ってしまっているのだから。
当然の事に、このようなバカバカしい「奇跡」は起きることもなく、議会運営委員会はここで休憩に入る。
実はこの展開は、減税日本ナゴヤの本来想定していたものとも異なるし、もちろん、スムーズに議事を運ぼうとしていた他会派の思惑とも異なる。
そもそも減税日本ナゴヤは前日の23日に、日本料理店「きたむら」で忘年会を行っていた。この席上で*4幹事長に、4名の幹事のうちの金城市議を申し入れるという発表があった。*5
つまり、議会運営委員会の場で湯川幹事長を拒む法的根拠であるとか、その決定が民主主義に反するといった論難は、湯川市議の幹事長選出を企図したものとは思えない。内部的には金城幹事長で決まっていたのだから。
冨口、山田両名のこれらの論難は文字通り、論難としか理解のしようがない。
この後、常任委員会の日程などが入っていたために、議運の再開は午後3時30分をめどとしていたようだ。
しかし、日程はずれ込みにずれ込んで議運の理事会が開かれたのが4時40分頃となった。この場では減税日本ナゴヤの幹事4名の中から幹事長を決めてくれるように折衝が続いたようだ。
減税日本ナゴヤは金城市議を幹事長として提案してきた。
しかし、それに対しては他会派が反対を表明した。*6
残る幹事は3名だが、この3名もそれぞれの理由を上げて幹事長就任を拒んだそうだ。
鹿島市議は「心臓病」を理由に幹事長就任を断ったそうだ。
冨口くんは「血の病気」を理由に。
山田さんは「育児」を理由にそれぞれ幹事長就任を断った。
これらの「病気」を真に受けているのであれば私はセンシティブ情報としてここに公表したりはしない。
こんなのは「真っ赤な嘘」「単なる言い逃れ」に過ぎないと断言する。
そもそも富口くんが幹事長に就任できないほど「血の病気」が酷いのであれば、幹事にだって就任できるとは思えない。というか、そんなに酷いのであれば議員バッチを外して静養すればいいではないか。
鹿島市議にしても、山田さんにしてもそうだ。
結果として理事会で他会派が受け入れられる幹事長候補を、減税日本ナゴヤが提示できなかったために、議会運営委員会自体が流会*7となった。
理事会の判断が早かったために、議運が深夜に及ぶことはなかった。その為に悲鳴が上がる件数は少なかったようだが、それでもクリスマス・イブの晩にやるような作業じゃなく、結果として召集の意味もない、まったく無駄な時間となった。
こういった労力、時間も、それが敬老パス制度の問題であるとか、相生山問題の取り扱いであるのなら、まだ理解もできる。もしも時間がかかっても、より良い結論に行き着くためならば受け入れることはできるだろう。しかし、本日、議運が扱った問題は、単なる減税日本ナゴヤの会派内の問題であって、その内部での会話が不調であったがために無駄な時間となったにすぎない。
そして、そもそも考えてみよう。19日の記事でも指摘したように、今回のこの一連の問題は、河村市長が、それまでの減税日本の説明とは食い違って「受任者名簿を<市議が>選挙利用しないことを確認する決議」に対して反対したことに起因する。湯川市議への問責も、鈴木幹事長の幹事長辞職もここを起点とする。
何度も言うようで申し訳ないが、「決議」は「名古屋市会の所属議員は受任者名簿を選挙に利用しない」という事を確認するだけで、ネットワーク河村などの任意団体がそれをどう利用しようと関与していない、制限を付けていない。そして減税日本ナゴヤは減税日本ナゴヤ所属の市議は受任者名簿を所持も管理もしていないと、その利用を否定していたのだ。*8
減税日本ナゴヤは、今まで彼らの主張してきたことを単に「決議」として文章化しただけのこの決議に、反対する理由もないし、湯川市議が発議を拒む理由もない。
更に、騒ぐ理由もなければ、その為に鈴木幹事長や他の幹事まで辞職する必要もなかった。
河村市長が無理に「決議」の文章を誤読し、または意図的に「嘘」を言い「市民の権利を奪うものだ」と議会との対立を煽っているに過ぎない。決議の文章のどこに「市民の権利を奪う」文言がある?日本語の勉強をやり直すべきだ。( 参照 )
減税日本ナゴヤはなぜ、他会派が認めそうもない金城市議を幹事長に推挙するのか。他の鹿島市議、富口、山田であれば他会派も受けいれるだろうに、わざわざ4人の中から他会派からは受け入れにくい選択を押し付けてくる。
減税日本ナゴヤはなぜ、湯川市議を幹事長に推してきたのだろうか。湯川市議はなぜ、問責を受けてまで決議案に署名することを拒んだのか。
減税日本ナゴヤと議会、他会派の間でいったいどのような食い違いが生まれているのだろう?
河村政治塾で山田さんが講師を務めている。
YouTube
この中で「既得権打破を掲げる人たちへの試練」というテーマが掲げられている。
彼女たちは自分たちが「既得権」を打破しようとしているのだから、既存議会や市の職員が様々な妨害を行おうとしている。と見えているのだろうか。
このビデオの中で山田さんは「自分たちは議員候補の身体検査(身上検査)ができなかったが、既存政党には警察から情報が入っている」というような発言まで飛び出している。もはやここまで来ると、陰謀史観や都市伝説の類だ。
まあそれでもこの山田さんの言葉を受け入れてみましょう。既存議会の各会派、自民党、公明党、民主党、更に共産党も!そして、市の当局、各部局の役人も。減税日本ナゴヤが、名古屋市政に隠された、既得権益を暴き出し、それを「打破」しようとしているので抵抗し、活動を妨害し、選挙妨害の為に決議を行い、湯川市議に問責をかけたのだとしよう。*9
さて、では、その「打破」しようとしている既得権というのは何なのでしょうか?
減税日本ナゴヤはいったい何を暴こうとしていらっしゃるのでしょうか?
減税日本ナゴヤ市議団
山田まな 活動日記
減税日本、減税日本ナゴヤのサイトにも、山田さんのブログにも、そんな具体的な「既得権」の指摘も「打破」しようとする訴えかけも掲載された試しはないのですが。
なぜ、そんな人たちに「試練」を与えたり、「妨害」する必要があるのでしょうか?
正直言って、妨害を受けているのは既存政党の人々ではないのでしょうか。
今日にしても、暮れの忙しい時期、様々な会合をキャンセルして議会運営委員会を開催するために召集されているわけで、活動の妨害は甚だしい。
減税日本ナゴヤも河村市長も、既得権の打破なんぞ何もやってはいない。*10
単に騒ぎ立てているだけに過ぎない。
そして既存政党や議会、市当局は減税日本ナゴヤを迫害なんぞしようとも思っていない。そんな力など無い事は百も承知だからだ。
なるべく静かに、迷惑のかからないようにしてくれれば良いだけだ。
本会議の議場で議事である「趣旨説明」を読み上げる議員の発言を停止させるほどの野次を飛ばすことが、議員に認められた「権利」であるなどという法の趣旨をはき違えた手前勝手な主張が迷惑なだけだ。
本当に減税日本ナゴヤに具体化したい政策があるのであれば、議会を正常化するためにも他会派の受け入れられる幹事長を選出するべきだろう。それでも会派内の事情で金城議員を幹事長に据えたいのであれば、それを拒む会派から拒む理由を聞き、説得を試みるべきかもしれない。
湯川市議の議論を持ち出して、いったい何を説得できると思ったのだろうか?
少なくとも、本日の議運は減税日本ナゴヤの事情から召集されたものであることは間違いのない事で、発言を始めた冨口くんの口から、そういった謝罪であるとか、感謝の言葉がひとかけらも無かった事をもってしても、社会人としての常識を疑う。発言の説得力の無さを指摘できる。そしてそんなことすら指導できなかった鹿島市議や金城市議の常識も疑う。
名古屋の街にSLを走らせたいという幼稚な子どもが、生意気な議会を困らせてやりたい。そんな幼稚な考えを持った。その道具になっているのが減税日本ナゴヤでしかない。
この還暦を過ぎた幼児のデンデン太鼓が、名古屋市会であり、減税日本ナゴヤなのであり、この名古屋市なのである。
*1:金城市議の
*3:理事会は法に定められた機関ではないので、その構成員の選出に関する定めが法にあるわけはない
*4:ふぐ料理を食べながら
*5:決定したのは余語新団長、湯川、山田、富口の4名らしい
*6:金城議員は議員になった直後に「薬事法違反」で県の薬務課より注意を受けている
*7:=無かった事
*8:もしも、所有・管理していない事と、利用しないことは違う。選挙となれば借りて使うことを想定していた。などという詭弁を弄するのであれば、それは詐欺だ。なぜなら、「受任者名簿を利用するのかしないのか」という問いかけに対する回答が「所有・管理していない」というものであって、それが利用しないことを含むことは当然ではないか。
*9:さしずめ、私なんぞ、その手先で、さぞや既得権のぬるま湯で「おいしい思い」をしている事なんだろう、ムハハハハ
*10:JR関西線にSLを走らせることが既得権の打破か?