世間では消費税増税が実現化しそうな状況を受けて、小沢派が民主党から離脱し、早ければ早々にも解散があるのではないかという話題でもちきりだ。
衆議院において任期が残り1年程度で「増税」を持ち出せば、選挙を戦えるわけが無いだろうということぐらいは子どもでもわかる。逆に言えば「増税」は、よしんば理があっても、今の日本の国民が形成する「民意」とやらには受入れられない。
ここ、非常に気を使った表現になっている。
日本の国民の「民度が低い」であるとか「衆愚」と言いたいわけではない。そもそも「民度」なる尺度があるとも思えないし、各国の国民間でその差があるようにも思えない。一人ひとりの判断が理論的で冷静であっても、その集団が形成する「民意」というものの現れは、なんとも無責任なものになりがちだという傾向を言いたいだけだ。
選挙を目前に控えて、政権基盤を構築するよりも、増税に一直線に進んでいる野田政権も、バカ正直なものだと思うが、なら、それを批判する小沢氏に政局以上の国家的ビジョンがあるようにも思えない。ここで小沢氏が民主党を割れば、三すくみの流動状態が出現するだけで、マスコミにとっては格好のネタだろうが、国民にとってはたんなる「じゃれあい」ぐらいにしか見えない。
市長任期
今日の名古屋市会において、民主党の小川市議がストレートな個人質問を行った。いわく「河村市長の任期はあとどれくらいあるのか」「二期目に立つ立たないは明言しなくてもよいが、来年4月に迎える今任期の満了までは市長で居続けるのか、それとも途中で辞職する可能性があるのか」
なんでも、質問の事前通告で市の当局に聞いても明確には回答できないし、河村市長本人の弁も「任期一杯まで、日々、一所懸命勤めるだけです」というようなものだった。
「日々〜勤める」つまり、一日一日を勤めるだけで、中長期的な確約はできない。多分、自分自身でも見通せないのだろう。
国政の動向次第でいつでも市長の座を投げ出して、総選挙に飛び込むと言っているに等しい。
実際に、河村市長の動向を見ていると、気持ちは完全に国政に向いている上に、名古屋市長として体を縛り付けるようなスケジュールを作ろうとしていない。減税は5%という中途半端なままだし、地域委員会は壊滅的な状態だ。中京都構想か尾張名古屋共和国構想か判らないが、道筋どころかビジョンすら見えてこない、その他に金シャチ横丁やあおなみ線SL構想も、具体化の道筋は中途半端なままだ。(つまり、本当に無能で人任せなままということ)
完全にスタックした南京問題や中国領事館問題は言うに及ばない。
名古屋市政はこのような状態であるにも関わらず、一切の梃入れがなく、日々伝えられる永田町の解散風にスキップでもしそうな勢いでワクワクして居(お)られるのが、今の名古屋市長の姿と言うことになる。
組織と言うのはトップの人となりを表す。
コレは本当に正直なところだ。
トップが官僚的で形式主義であれば組織は硬直化するが、ある意味明文化されたルールに則った正当な組織運営が図られる。トップが勤勉であれば、組織も学ぶ姿勢を尊重する。
(ちょっと余談を)
大抵の組織と言うのは上に立つ人間が少なくて、下に居る人間が多い。下に居る人間の目の数の方が多くて、上に立つ人間の目は下に届きにくい。
上が一つ手を抜くと、下に居る人間は2つ、3つ手を抜く。そして、その手抜きは下に居る人間の数だけ掛け算で蔓延する。
上が十、懸命な努力をしても、下に居る人間は、その内の一つや二つを見習うだけで、どうしても「自分に負けてしまう」
つまり、組織を作り、人の上に立とうという人間は、一、手を抜けば、組織は十、百と手を抜く事になり。十、努力をして、やっと一、二下の者が規範としてくれるだけであると心得なければならない。
と、まあ、サラリーマン時代にそんな話を聞いた。
上司になって、部下を連れて「取引先に打ち合わせ」に出かけた際に、ちょっと喫茶店にでも寄って一服する人間も居れば、四角四面に最短距離を最短時間で行き来する人間も居る。
部下を連れて、「コミュニケーションの一環」などと、時間を潰す姿をみせれば、部下の中でそういった文化がはびこり、組織に簾が入るのである。
サービス精神旺盛な減税日本ナゴヤ
この名古屋市会6月定例会は、減税日本ナゴヤの「ノルマンディー上陸作戦」で幕を開けたようなものだ。あわや定例会開催前に常任委員会の委員長が解任されるのか?と思ったが、それは非常に不透明な決着を見た。 (全然、納得できない)
と、言っていたら本日の読売報道「公費視察に女性同行 減税市議を議会が調査へ」と来た。
「減税」市議、公費視察に女性同行…議会調査へ (2012年6月22日11時56分 読売新聞)
地域政党「減税日本」(代表・河村たかし名古屋市長)の名古屋市議団に所属する河合優市議(47)が昨年12月、公費による視察で東京都内の劇場施設を訪れた際、議会に無断で女性を同行させていたことがわかった。
河合市議を派遣した当時の市議会経済水道委員会は「議員の立場を利用して特定の人物に便宜を図った可能性がある」とみて調査に乗り出す方針を決めた。
議会関係者によると、河合市議は同月17〜18日、「市の文化振興のため」として、1泊2日の日程で杉並区の劇場施設を視察。同区は原則として議員以外の随行を認めておらず、河合市議も単独視察を区側に申請したが、実際には女性が同行した。同区によると、河合市議からの説明はなく、現場判断で認めざるを得ない状況だったという。
視察費用は議会費から支出された。河合市議が視察後に議長に提出した報告書にも、女性を同行させた事実が書かれていなかったため、同委員会は「公私混同の視察だった疑いもある」として本人から事情を聞く。
河合市議は読売新聞の取材に対し、「女性は舞台の専門家として知人から紹介されたが、詳しいことは知らない。同行はアドバイザーとして知人を通じてお願いした。軽率と言われても仕方がない」と語った。所属する減税日本ナゴヤは「今後、女性の同行が必要だったかどうかを調べ、不適切であれば視察費用の返還を求めるとともに処分も検討する」としている。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120622-OYT1T00278.htm
減税日本ナゴヤ 議員情報 (3-17) 河合優 | 市長のための市会ではなく、市民のための名古屋市会を!
減税日本ナゴヤ 議員情報 (3-01) インデックス | 市長のための市会ではなく、市民のための名古屋市会を!
ここで、ちょっと減税日本ナゴヤの市議について整理しておこうか。当ブログは地域委員会問題について調べていたら、あれよあれよと「減税日本ナゴヤ」という市議団が生まれ、彼等を見ているうちに、なんとなく「監視サイト」のようになってしまったが。
そうは言っても、まったく接触のない市議も居る。中村区の冨田議員などは影が薄すぎて困る。
世間では「薬事法違反」であるとか「ちょんまげ武道家」として不信がられている瑞穂区の金城議員などは、実は話してみれば「普通の人」の部類で、減税日本ナゴヤの中では上質な範疇だと思える。(市議としては足りていませんよ)
その他、このブログでは明白に守山区選出の冨口議員と、西区選出の山田議員については「嘘つき市議」として認定し、議員を辞めるべきだと指摘している。
特に、冨口議員については、辞める前にきちんと私に謝罪をしていただきたい。
この二人が落第なら、先日の「尖閣諸島見学失敗ツアー」で名前の上がった、中村孝道議員と荒川議員、林議員は、誰が見ても社会人として疑問符がつく。ある人が私に「この三人は最低ですね」と言われたので、その時に「この三人のまだ下がいます」と言っていたのが、北区選出の園田議員と、今回問題になった緑区選出の河合議員である。
この二人は、丁度、減税日本ナゴヤが発足して直ぐに名港議会報酬問題で、さっさと報酬を受取ってしまったというコンビでもある。
追記(6月23日):書き漏らしました。このコンビの相方である園田市議については「副幹事長」として議会運営委員会(理事会)のメンバーに入っていましたが、早々に不用意な発言を行った。
こういった他会派に対する不用意な発言については、以前にも同様の問題を起して謝罪しているということもあり、議運の多くの会派から批判を受けた。
このままでは収まらないと判断したのか、このまま園田副幹事長を議運に置けば、今後も同様の問題を引き起こすと判断したのか、敢え無く禄に副幹事長の職責を果たす前から辞職させられました。というか、据える前にちゃんと考えているとは思えませんが。
河合議員の話題に戻ります。
更に凄いのが。この名港議会構成時に、名古屋市会の第一会派である減税日本ナゴヤの市議から名港議会の議長が選出されると言う情報を聞きつけ。(則竹前団長が情報源?)
減税日本ナゴヤの団内で「その場合は河合議員に議長になってもらう」という同意を取り付けたらしく、勝手に「名港議会議長 河合優」の名刺を作って配ったそうである。(その後、県会側の危惧も有り、議長は自民党から選出された)
また、3.11追悼のための臨時議会を遅刻欠席したというのも印象的だ。
本年、3月11日に日本全国で追悼集会が開かれた。東京においては天皇陛下のお言葉を賜っての追悼集会となり、名古屋市においても市会本会議場に全市議が集まり、午後2時46分の発災に合わせて黙祷を捧げた。
この時に、議場に居なかったのは河合市議だけである。
実は、河合優議員については、緑区在住の方からも色々な情報が寄せられている。
ご本人が経歴として「経営コンサルタント」と自称されているにも関らず、どうもその営業実態が不明で(今に至るも、いったい何をされているのか不明)。
選挙公報には「稼業を7年かけ再生をはたす」と公言されていたが、稼業である筈の「呉服の可島屋」はシャッターが下りたまま。周辺から聞き込むと、稼業を営んでいた時の不動産を使って、家賃収入でも得ているのではないの?との事で、稼業を再生という言葉のイメージと実情は相当に異なるように思えた。
下の写真は、「可島屋」の住所地に設置された郵便ポスト。
このポストには聞きなれない企業の名前が書かれており、注目していた。
と、ここで今回の問題である。
河合議員が「市の文化振興のため」 として杉並区、高円寺の劇場施設を視察に出かけた。その際、受入れる側の杉並区の職員は、河合議員が「奥さん」を同行して来たと思い、議員だけしか視察できませんと断ったものの、河合議員が要請したため、折れて二人を案内したらしい。この情報がアンフォーマルに東京から読売の名古屋市政担当記者にまで辿り着いた。
ここでひと騒動が起こる。
「公費視察に奥さんを同行」というのも問題を指摘されかねない。報道の常道として、ことの事情を聞きに、記者は河合氏の自宅を訪ねた。自宅には奥さんが居て、読売新聞の記者であると身分を明かし、公費視察の件でと要件も明かして事情を聞こうとしたところ、奥さんと話が合わない。奥さんはこの旅行に同行などしていないようなのである。
となると、杉並区の職員が「奥さん」と誤認した「女性」は誰で何者?
ということになり、記者よりも奥さんに火が付いたようだ。
記者が居る前で奥さんは河合議員本人の携帯電話に電話をかけた。
ここで、河合議員のとった行動が凄い。どうも、奥さんには「その人物は読売新聞の記者と名乗っているが、不審な人物なので家から追い出せ。視察の話は知らない。女性など知らない。不適切な事などしていない」と釈明したようだ。そして警察に「自宅に、読売新聞の記者を名乗る不信人物が入り込み、妻に何か強要しているようだ」というような通報を入れたようだ。公職者からの通報と言う事で、すぐさまパトカー3台が河合氏の自宅に急行し、記者は警察官に囲まれる事となった。
警察は記者が本物の記者である事を確認し、奥さんもこの過剰反応に、却って記者には協力的だったようだ。
なんにせよ、正体不明の「女性」を同伴して公費視察の旅行となったわけだ。
東京であるけれども、一泊の?
記事よると「女性は舞台の専門家として知人から紹介されたが、詳しいことは知らない。同行はアドバイザーとして知人を通じてお願いした 」となっているが、或いはこの女性が当該施設を見学したいが為の行動であるならば、記事にあるように「議員の立場を利用して特定の人物に便宜を図った可能性がある」 として、委員会としても対応を取る必要がある。
また、河合議員自身がこの女性の名前も含めて知らない、名刺も貰っていないと言っているらしい。舞台の専門家でアドバイザーとして同行したのだとすれば、連絡先や名前ぐらいは判っていて当然と思えるのだが。
どうにも、下世話な話になりそうな感じではある。
ちなみに、この記事で「知人を通じてお願いした」と言われている人物が、非常に問題がありそうなのである。
先ほど「可島屋」の住所地に設置された郵便ポストの写真を提示しました。
ここの企業のひとつが「C企画(仮名)」という会社になります。
また、最近このようなイベントのポスターが貼られています。
「東日本大震災復興支援 お笑いチャリティーショー」として、おなじみの芸能人から、なつかしの芸能人、「まだ居たの?」という人や「あんた誰?」という人まで、非常に多彩な顔ぶれで楽しそうな「チャリティーショー」ですが。
「協力者:河合まさる」となっているのですね。
そして、主催としている企業が「C企画(仮名)」なのです。ポスターの住所もそのままですね。
そして、ここに記載された代表者の氏名を検索してみると、このような記事がヒットしてきます。
同姓同名で、年回りも適合するのですが、同一人物であるかどうかは不明です。
また、よしんば同一人物であっても、過去の問題でヒトを色眼鏡で見ることは良い事ではありません。(これは、数少ない河村市長と同意できるところだ)
ただ、こういった状況での「チャリティーショー」という事であるのなら、公職者としてショーによって得られた募金額と募金先は公表すべきでしょう。
この写真は先週の週刊新潮に掲載された写真である。記事のタイトルは「減税日本『河村たかし』の背後に出没した『美人詐欺師』」
平成24年度 役員 | 減税日本
このページの一番下。「東京本部事務局次長」のポストに「二瓶絵夢」 という名前で掲載されていたのが、河村氏と写っている女性である。
追記(11月13日):
二瓶絵夢 取材メモ : オフイス・マツナガのブログ
河村代表といい、河合議員といい。
どうにも脇が余い。
物事をポジティブに捉えたり、考えるのは悪い事ではない。しかし、悪い事ではないだけで、責任を果たせるかは不明だ。公職者というのは、有権者という他人に責任を負っている職業なのであって、「悪い事でない」だけでは公の責任は果たせない。
相互批判と、現実に即した議論。これがない限り、減税日本にはこうした問題が幾らでも蔓延するだろう。
― 現実に即して相互批判すると、真っ先に槍玉にあがるのが、減税を肯定する「正しい経済理論」なるものの存在で、そうすると、現実に着地するためには自己否定を行わなければならないという、存在論的矛盾に陥っているのが減税日本なわけだ。つまり論理的帰結として、今後も問題は発生し続けます。