市民のための名古屋市会を! Ver.3.0

一人の名古屋市民が「地域委員会制度」「減税日本」に対する疑問をまとめるサイトです。(since 2011/3/3)

名古屋市会9月定例会議案外質問

 名古屋市会9月定例会の議案外質問、個人質問が終わった。
 減税日本ゴヤの市議にとって6回目となる定例会だそうだが、全然進歩が見られない。それどころか「議案外質問/個人質問」の意味すら判って居ないのではないかという人もいる。減税日本ゴヤの市議たちは立候補の前に、市会に傍聴に来たこともない人々も多いので、制度の意味から説明を受けなければ理解できないのではないだろうか。

 例えば、自民党の横井市議は最近のブログ記事で、良い個人質問の条件を具体的に4点挙げてみえる。
横井利明オフィシャルブログ:いい本会議個人質問とは...

 例えば、減税日本ゴヤの市議たちの議案外質問が酷い事例として、この中の「問題点の絞込み」という観点から考えても、当局から「すでに行っている施策」という回答が散見された。(金城議員の地下鉄駅の案内表示、湯川議員のいじめ110番等)

 つまりこういった質問は、問題点を絞り込む以前に、問題点ですらない。
 議案外質問は予め当局に質問事項の通告を行う。「これこれの問題についてお伺いしますので、回答をご用意ください」というわけだ。本来であれば、この回答を求める場面が本当の交渉なのだが、こういった質問の精査が行われていない。事前調整をまともにしていない。
 こういった事前調整で、ちゃんと市当局の問題点を指摘し、その修正を引き出すことが出来ていれば、それを本会議で発表する事ができ議案外質問の意味がある。「質問と回答が予め用意されているから、本会議など単なる儀式だ、セレモニーだ、本会議におけるガチンコの質疑が議会の本来あるべき姿だ」などというのは無責任な子どもの言う事である。

 (そういえば、彼らは「逆質問権」についても要望していたようだけど、自分たちの「議案外質問」も禄に実行できない中で、どういった観点から「逆質問権」を要望しているのだろう。意味も判らず、「河村さんが要望しているから」要望しているのだろうか?その肩の上についているのは帽子置き以外に使い道はないのか?)

 こういった減税日本ゴヤの市議たちの「作文発表会」的な議案外質問の好例は片桐市議に対する河村市長の回答だろう。片桐市議が「当局の前向きなご答弁ありがとうございます、河村市長のご見解を求めます」と質問の最後に河村市長に水を向けると、河村市長が「全然前向きな答弁に聞こえぇせんがね」と半ば投げやりに揶揄した。

 ちゃんとした答弁を引き出すように、教え導くのが党代表としての責任であるだろうが、ここでも河村氏の無責任な体質が窺い知れる。

 以前、減税日本ゴヤの市議たちのこういった行状を「議事録は永遠に残すのだ」という事を指摘したが、片桐市議のこのやり取りも永遠に残る事になる。

 しかし、減税日本ゴヤの市議たちにあまり同情はできない。

 参加者は不明であり、どういった性質のものであるかまだ判って居ないが、減税日本ゴヤの市議たちはこの定例会の前日、9月10日に「打ち上げ」と称して北区において宴会を開いているようなのである。

 これは3つの意味で異様だ。

 勿論、ここで書いたように、議案外質問や委員会審議など、定例会の本日程というのは、ある意味ではセレモニーであって、そこに至る前準備が一番大切になる。通常、定例会の前日など、とてもじゃないけど外出も出来ないのが本当のところではないかと思われる。(他会派は言うに及ばず、市職員も目の色を変えて対応に追われているのである)それを、前日の10日に酒宴を開くというのは、そもそも事前準備などまともにやろうという意識自体が無い事を現している。
 二つ目は、翌日の11日には一世紀以上の名古屋市政の歴史でも始めても「議員辞職勧告」を議員総会の席上で提出する緊張感は無いのかということだ。
 かりにも一緒に選挙戦を戦って、結党をし、同一の会派で仕事をしてきた仲間に「辞職勧告」を出さなければならないというようなその前日に酒宴を催す?
 まったく、神経を疑う。

 そして最後に、その河合市議に対して辞職勧告などしなくても良いように、ギリギリの努力の跡がみられない。つまり、ギリギリまでなんとか説得して、河合氏本人の辞意を引き出し、翌日行われる議員総会がキャンセルとなり、議員辞職勧告の決議という歴史を残さないようにすべきではなかったのか。

 よしんばそのような説得工作が叶わないまでも、河合氏が翌日の議員総会を想い、突然辞意の表明をするかもしれない。そのような相談の電話がかかってくるかもしれない。そういった事態に備えて、対応はしていたのか?
 そんな事も想定せずに、酒を飲んでいたのだとしたら、社会人として失格なのではないか。

 翌日、浅井団長が読み上げた勧告文には「他会派のみなさまには大変ご迷惑をおかけします」とある。しかし、「ご迷惑をおかけ」している自覚と、この酒席とは相容れるのだろうか?

 10日の酒席に出席した者を特定できないが、参加者の猛省を求める。


 その減税日本ゴヤは19日の本会議後、長時間にわたって控え室を閉め会議を行っていた。(密室会議なんだよね、開かれた、民主的な会議を開催して欲しいものです)

 その席冒頭、一部幹部が役職を辞する意志の表明があったようだ。

 話を総合すると、浅井団長と余語幹事長が「役員の総辞職、入れ替え」を提案したようだ。山田政審会長と湯川副政審会長はこの案に強行に反対したらしい。

 結果、山田さんがまたもやマシンガントークを展開してこの話はウヤムヤに成ったそうである。

 さて、今後どうなる事やら。

 そのような減税日本ゴヤを尻目に、離脱組である減税日本新政会はこの定例会でも順調に「仕事」をしているように見える。
 実際に、玉置市議のインターネット利用の選挙公報の公示は制度見直しがなされそうであり新聞紙上にも載った。そして、堀田市議の東山動物園のスポンサー制度はマスコミの食いつき方が異常に良い。

http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00231906.html

 この素材はFNNのネット局である東海テレビの作成ではなく、フジテレビが直に乗り込んで取材をかけたそうである。

 また、TBSも9月21日の「ひるおび」でこの問題を取り上げるらしい。
追記:書き漏らしていたが、堀田市議のこの質問はシンガポールに海外視察に行き、現地の動物園を視察した事を参考にしたそうだ。質問時にそう語られていた。中日新聞は海外視察全般を無駄であるかのように主張していたが、こういった成果が出るのであれば無駄とは言えないだろう。

 こういった新政会とナゴヤの間では質問に大きな相違がある。

 実は、減税日本ゴヤの質問には大きな欠落と矛盾がある。

 欠落とは「減税政策」に対して一言も言及が無いことである。

 そして、大きな矛盾とは減税日本ゴヤの市議が本会議で滔々と述べた議案外質問は、そのほとんどが施策の要求、予算の要求であり、「あれをしろ、これをしろ」というような話ばかりであった。これは「行財政改革によって減税を実現する」という主張とは真っ向から食違う。

 そういった意味でも東山動物園の経費削減に資する(かもしれない)新政会、堀田市議の質問は私とは政治的スタンスは異なるものの主張の一貫性は認められる。


 「ペイ・アズ・ユー・ゴー(Pay as You go)原則」という言葉がある。

 「政治家や有権者が、その施策を要求するのでしたら、その財源はどこから調達するのですか?それを示して施策の要求をしてください」という原則といえるだろう。

 こういった事も配慮せずに、子どもの様に無意味な要求をするのが減税日本ゴヤの市議たちであるとしたならば、その議案外質問が「作文発表会」「学習発表会」と揶揄されても仕方が無い。


 さて、その市議たちを生んだ責任者である河村市長の、市長としての怠業の証拠をまた一つ掴んだ。
 まったく、呆れる。
 この一事をもって、議員報酬半減の6億円も、市長報酬の減額や、市長退職金の返上などすべて消し飛ぶ損失を、河村市長は名古屋市に与えている事になる。

 具体的な事実の提示は「近日公開!」

 本当に、酒なんぞ飲んでいる場合ではない。

 その河村市長は、水野智彦代議士が減税へ合流するという知らせを聞いて、市政記者を引き連れて東京に飛んで行った。

 ところが一報を打った「産経」の勇み足だったのか、水野氏の心変わりか、この問題に介在したM氏の早合点か、またまたまたまた東京事務所の藤川氏の誤認か。
 合流の記者会見は急遽キャンセルとなり、市政記者たちは空しく名古屋へ帰って来た。
 (河村市長はそのまま予定されていた北海道でのイベントに向かったそうだ)

 河村たかし名古屋市長率いる「減税日本」は20日、新たに民主党所属議員の合流を発表することにしていたが中止した。関係者によると水野智彦衆院議員(56)=比例南関東=の合流を予定していたが、水野氏は産経新聞に対し「記者会見も離党もない」と減税日本入りを強く否定した。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120920/stt12092011270004-n1.htm

 もう、国会議員の人数による政党要件の達成云々という問題ではなく、このくらいの情報管理や意思確定もできないという事実を以って、減税日本の(一人前の大人としての)政党要件は無いのではないだろうか?

 ま、ど〜でも良いですけど。

 とっとと国政に復帰して、税金で食う極楽と、国会議員特権のグリーン車での移動を味わってください。