市民のための名古屋市会を! Ver.3.0

一人の名古屋市民が「地域委員会制度」「減税日本」に対する疑問をまとめるサイトです。(since 2011/3/3)

「減税日本は、市民の皆様に正直に真実を語る党である」という嘘

 え〜〜〜。何を言えば良いのでしょうか?

 一般的に「呆れ返って言葉を失う」といいますが、まったくその通りで継ぐ言葉を知りません。
 河合市議と減税日本のお話です。

減税日本本店、終了のお知らせ。

減税日本・河合市議が警察に出頭 道交法違反容疑 2012年7月31日 12時00分

 名古屋市議会の最大会派「減税日本ゴヤ」に所属する河合優議員(47)=緑区=がスポーツカー・ポルシェを運転中に前方車両に追突し、警察に届け出ずに走り去ったとされる事件で、河合議員が31日午前10時ごろ、ポルシェで名古屋・緑署に出頭した。県警は河合議員から事情を聴いており、自動車運転過失傷害と道交法違反(当て逃げ)容疑で書類送検する。捜査関係者が明らかにした。(略)

http://www.chunichi.co.jp/s/article/2012073190111457.html

 当社の優秀な女性工作員エンジンブレーキサイドブレーキを使った巧みな運転操作で、河合市議の事故を誘発したんですが・・・ぐらいの妄想を振りまいて「嵌められた!」とか言い出しかねませんが。

 政務調査費でレディースコミック(中日新聞) → 公費視察に女性同伴(読売新聞) → 追突当て逃げ(朝日新聞中日新聞) と積み上がって「スリーアウトチェンジ」ですよね。

 なんとなく、今更ですが、30日に発表された減税日本の河合市議に対する処分の文書も掲載しておきます。(文中の下線は後の引用の為私が付した)

河合まさる 殿

2012年7月30日

 昨29日、幹事会を開催し、貴兄の謹慎処分を決定いたしましたので通知します。

減税日本 代表 河村たかし

○処分内容
 8月1日より1ヶ月間の謹慎処分とし、謹慎期間中は医師の指示に従い入院等適切な療養にあたること。期間中、党員としての資格を停止する。
 なお、主治医の診断に従い、療養の経過をふまえて謹慎期間を短縮、あるいは延長をすることがある旨を申し添える。
 療養に努め、一日も早く自ら疑惑内容について真実を公表できるよう努力することを求める。

○処分理由
 貴兄が昨年に実施した杉並区への視察自体は適切なものであったことを認める。

 杉並区への事前の告知なく、同行者を伴ったことは不備のそしりを免れないものの、杉並区からは抗議が来ていない旨を議会事務局で確認した。また、今後同様な不手際なきよう反省する意味で、本来返還を要しない視察費用を返納したことを斟酌するものである。

 しかしながら、視察が問題視されてからの貴兄の対応は非常に問題が多い。
減税日本は、市民の皆様に正直に真実を語る党である。疑惑がかけられた折には真実を自ら語るべきである。

 しかるに一連の報道により、非常に大きな精神的ショックを受けて変調をきたしたのであろうことは医師の診断書から窺い知れるが、何ら正しい事実の公表も行わずに放置した。

 さらに、貴兄の釈明の場として用意された21日の議会運営委員会の理事会を理由なく欠席した。

 その後、医師の診断が出されて26日に同僚から入院を薦められたにもかかわらず、強いて27日の幹事会及び記者会見に出席し、大声で不適切な発言や事実に反する陳述を行って一層の混乱を招いた。

 これらのことは党の信頼を著しく損なう行為であり、たとえ一連の報道によるショックや薬の作用による精神高揚等の影響があるとしても、適切な治療を行わないままに平常通りの政治活動を続けることは許されない。

 従って、適切な治療を受け本来の安定を取り戻すまで謹慎・療養が必要である。

○付記
・本件処分に従わない場合は、より厳重な処分をせざるを得ない場合があるので、貴兄には処分内容の遵守を求める。

・なお、市議会会派である減税日本ゴヤにおいては、上記処分の主旨を尊重し、謹慎治療期間中は必要最小限の公務として、本会議と所属委員会を除く一切の場において、河合議員を出頭させず、文書での陳述に代えることを求める。

以上

 こんな緩い話は無いでしょうし、この事故報道を受けると、より一層この文章の持つ意味合いが変わってきて、あれこれ批判する必要も感じませんが、敢えて4つ指摘すると。

1)「杉並区への視察自体は適切なものであったことを認める」
 としている件。後に30日の市長会見の模様もご紹介しますが、杉並区の調査を行うとしています。つまり、調査中であるという段階でなぜ「適切である」と断定できるのか。

2)「減税日本は、市民の皆様に正直に真実を語る党である」なんて嘘を言ってはいけませんよね。市議の政務調査費の個人公開は何時になったら実現されるのでしょうか?

3)文中「27日の幹事会(略)事実に反する陳述」とあるのは「理事会に出たかったが大村副代表や太田秘書に足止めされて出られなかった」といった発言を指すそうです。

 まあ、これについてはアレコレ言いますまい。
 この発言がこのままでも問題ですし、この文章の言うように「事実に反する陳述」であっても問題です。

 ただ、この文章自身のこの表現は何を表すのでしょうか?
「医師の診断が出されて26日に同僚から入院を薦められたにもかかわらず、強いて27日の幹事会及び記者会見に出席し」・・・語るに落ちたという事ですかね?

4)そして「薬の作用による精神高揚等の影響があるとしても」という記述は今回の事故にも関連する問題を提起する。

 どういうことかといえば、河合市議の罹患している症状は「パニック障害」であると伝えられている。「パニック障害」に対して処方される薬といえばデスパデパス*1エチゾラム)などに代表される抗不安薬で、これらの薬剤には注意書きに自動車運転の禁止が謳われている筈だからである。
 薬の服用をしていないのだとすれば、減税日本の発表は「嘘」という事になるし、薬を服用して自動車を運転し、事故を起したのだとすれば社会人として失格でしょう。*2


 この動画は7月30日の市長定例記者会見中、「第二部」と呼ばれている河村市長の政務部分の会見で、名古屋市のホームページには掲載されない。地元ケーブルテレビが放映した中から、河合市議の問題部分を転載している。

 この記者会見を見ていただけば判るように、明らかに記者の質問が厳しい「メディアの風向きが変わった」ということは見てとれる。

 特に14分頃からのやり取りは面白い。女性記者が「分派活動をした舟橋、玉置市議については除籍で、河合市議は一ヶ月の党員資格停止。党や自分に対しての叛旗には厳しい処分を加えたが、市民、公に対する責任に対しては処分が軽い」と指摘している。

 これに対して、「チャンスをやってくれ」というように問題をはぐらかしている。
 (ちなみに、河村周辺で「再チャレンジ」や「夢」という言葉が乱用されているが、責任や反省を伴わない「再チャレンジ」や、単なる「私利私欲」でしかない「夢」は「欲望」と差が無い。これらについては既に論考している。 I have a Dream - 市長のための市会ではなく、市民のための名古屋市会を! Ver.2.0

 また、17分頃には「本人は女性が誰か認識しているのではないか。それが判っているのであれば、議会に対して『女性が誰か判らない』とした説明は虚偽であり、議会軽視ではないか」という指摘もあった。これにも河村代表は誤魔化して質問を真っ直ぐに受け止めていない。

 この問題に対して、河村代表が「真っ直ぐに受け止めていない」そして「市民に説明しようとしていない」事は記者会見から判るでしょう。

 一つ余計な事を指摘してみましょう。
 23分頃に、この処分を決めた幹事会の内容を聞かれた河村代表は「決定のプロセスについては公表しなくていいのではないか」と秘匿しました。これなんぞ、議会改革推進会議の小委員会を公開せよとする意見を否定する見解ですね。 河村流文化の弊害 - 市長のための市会ではなく、市民のための名古屋市会を! Ver.2.0
 どこまでも自分に都合の良い事ばかり並べ立てるのでしょうか。

 さて、ここまでヤラカシた河合市議ですが、これでも市議を辞めないと言っているそうです。

 減税日本の市議、県議に言っておきますが。河合市議が「俺こそが減税日本本店だ!」といったのは至言です。
 名古屋市民は「減税日本」といえば河合市議を連想するでしょう。
 そして、彼に対してちゃんとした対応を取らない限り、あなた方も同様に見られるのです。

総務環境委員会請願審査

 本日、総務環境委員会で興味深い請願の審査が二つあった。
 名古屋市:委員会の開会日程(予定)(市会情報)

 ひとつは 「請願第12号 名古屋市議会解散請求に係る署名収集のための受任者名簿を選挙・政治活動に使用しないことを求める件」もうひとつは「請願第13号 議会報告会の実施に係る予算措置を求める件」である。

 「名古屋市議会解散請求に係る署名収集のための受任者名簿を選挙・政治活動に使用しないことを求める件」については請願そのものについて「全国に恥をさらす」「不見識」という妄言が減税日本(一体だというのだから遠慮はしない)から出されていることは既に述べた。 人間として疑う - 市長のための市会ではなく、市民のための名古屋市会を! Ver.2.0

 また、議会報告会の開催についても当ブログの第二のテーマのようになっている。
 ( 参照 )

 議会報告会の請願については全会一致で採択となり、
 受任者名簿利用の請願については8月22日に請願者であるF氏とネットワーク河村市長の名簿管理責任者である平野一夫氏(おお!なんたる偶然。平野さんはその請願に批判文を出した人ですなぁ。 ( 参照 ))を参考人として再審査するようである。

 当初、平野氏は日程の都合がつかないと出席を拒んでいたらしいが、その割にはこの平野氏、東庁舎をウロウロしているんですよね。

減税日本は、市民の皆様に正直に真実を語る党である

尾張名古屋共和国会合

 さて、本日は知多市で「尾張名古屋共和国会合」が行われる予定だそうですが、自民党市議団は参加を拒否しているようです。

 理由は、大村知事の出席を受けて発表した「中京都独立戦略本部会合」の再開について、記者会見の席上、「中京都は愛知県と名古屋市を解体して統合するものである」という見解が示され、それが河村市長の市議会に対する説明とは異なると反発したからです。

 この突然の大村知事との手打ち、中京都会合の再開は、河合市議の話題を打ち消す為に河村市長が何等かの条件を大村知事に提示して進められたものと思われていますが、そこまで苦労して市民の視線を移したかった河合市議は、もっと大きな爆弾(当て逃げ事故)を炸裂させてしまいましたし、中京都を進めるにあたっての県市統合についての文章で不用意な表現を使って「尾張名古屋共和国構想」まで台無しになりそうな雲行きです。

 完全に、河村市長のやる事為す事裏目に出ているようですね。



追記(7月31日23時):減税日本は河合市議に対して「除籍」の処分を決定した模様。処分が変更された正式の理由等はまだ判りません。

減税日本、河合市議を除名処分 2012年7月31日 23時10分

 名古屋市議会の最大会派「減税日本ゴヤ」の河合優議員(47)=緑区=が、スポーツカー・ポルシェを運転中に追突事故を起こし、警察に届け出ずに走り去ったとされる事件を受け、地域政党減税日本」は31日夜、名古屋市内で緊急幹事会を開き、河合議員を党の処分で最も重い「除名」とすることに全員一致で決めた。
 幹事会終了後、党代表の河村たかし名古屋市長は記者団の取材に「本人から出された離党届を受理せず、除名とした。この党でやっていくのはこれ以上無理だ」と述べた。
 河合議員に議員辞職を求める考えを問われると「それは自分が決めること。議員は市民の信頼あってこそなので、今の状況で続けるのは無理だと思う。残念だけど」と話した。
 河合議員が31日午前に名古屋・緑署に出頭して任意の取り調べを受けた後、党幹部が本人から当時の状況を聴取。広沢一郎幹事長は「事故を起こしながらそのまま走り去ったことは間違いない事実と判断し、重く受け止めた」と説明した。
 捜査関係者によると河合議員は30日、緑区の国道でポルシェを運転中に信号待ちをしていた女性(46)の車に追突し、暴言を吐いて立ち去ったとされる。女性は腰に2週間のけがを負っており、県警は8月中にも自動車運転過失傷害と道交法違反(当て逃げ)容疑で河合議員を書類送検する。
 河合議員をめぐっては、女性同伴での東京公費出張を「私的旅行」と認めて旅費約5万円を返還した際、説明責任を果たさず党の信頼を著しく損なったとして、減税日本が8月1日から党員資格を1カ月停止する処分を決定。当て逃げ事件を起こした30日朝に、本人に通知したばかりだった。
中日新聞

http://www.chunichi.co.jp/s/article/2012073190231036.html



追記(7月31日21時):

 「デパス等の抗不安薬服用時の自動車運転等について」

 私は当ブログで「薬を服用して自動車を運転し、事故を起したのだとすれば社会人として失格でしょう」と述べました。これに対して「抗不安薬ですが、「自動車運転の禁止」までは医者に言われないと思います」というご意見をいただきました。

こちらが「デパス錠 0.25mg」の添付文書で「重要な基本的注意」として。
http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/1179025F3029_1_01/

 「眠気,注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので,本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること.」
と明記して有ります。

 本剤服用者が交通事故を起した際に、注意喚起を受けなかったと製薬メーカーや処方医を訴えても「添付文書に『重要な基本的注意』を明記している」として、責任は服用しつつ自動車を運転していた患者本人にかかります。(保険会社も服用の事実を把握した場合、賠償責任を回避する可能性が有ります。)

 心ある医師や薬剤師などの医療従事者はこの問題を重く見て、製薬メーカー等の責任逃れの為とも思われるこの注意書きを外すべきだという意見もあります。

 というのも、ご意見を頂いたように、パニック障害うつ病などで抗不安薬を処方された場合に、自動車運転や危険な機械の操作を伴う作業ができなくなった場合、罹患と同時に職を失う可能性があるからです。

 パニック障害うつ病などの精神疾患については「心の風邪」といわれるほど一般的な病気であり、それによって生活の糧まで失う事になるのはあまりにも影響が大きい為に、戴いたご意見のようにお医者さんによっては自動車運転については黙認してしまう事があるようです。(しかし、重篤な事故など、問題が起これば責任は患者に向かいます)


 現実として抗不安薬服用時の自動車運転などを禁止する考え方は、その罹患者の社会的活動を著しく阻害する為にあまりにも厳しいものであろうと思いますが、しかし同時に自動車事故というものが運転者だけでなく周辺の第三者へ被害を及ぼす可能性があるのであるとすれば、注意書きにあるように禁止されるべきであろうと考えます。

 そして、現在は服用者の自覚的な、または無自覚な危険に対する担保の下に、社会が成り立っています。(簡単にいうと、患者という弱者が、いざという時の責任を全てかぶる事になります)

 なので、抗不安薬服用時の自動車運転は行うべきではありません。

 生活の為に自動車運転や危険な機械の操作を続けなければならなくて、更に薬剤の服用も必要な場合には、絶対に嘘や隠し事無く医者や職場の責任者に打ち明けるべきです。

 黙っている事は責任を患者本人がかぶる事でしかないからです。

 患者本人が嘘をつき、隠し事をしながら不安の中で薬剤を服用し、そして自動車運転を続けたり、危険な機械の操作を任されたりする現状は、社会的に間違っています。
 その為には、この問題をしっかりと表に提示して、治療と生活の両立が叶う社会の制度設計が必要であろうと思います。(勿論、これはあまりに理想論的に過ぎる事は理解しますが、私の見解としてはこのような結論に達します)

 事故の事情聴取の為に、河合市議が緑署に件のポルシェを運転して現れたようですが、まったく自覚ない行動であると思われます。

 または、事の言い訳に「パニック障害」という、非常に大勢の方が困惑している厄介な病気を「利用」したのだとすれば、それは大勢の罹患者とその家族、関係者を愚弄する事であろうと考えます。


*1:商品名を打ち間違えました。ご指摘を戴きました。また、抗不安薬服用時の自動車運転についてもご意見を頂きましたが、それについては後ほど追記、掲載させていただきます。

*2:敢えて言うのなら、不要不急であるはずの薬剤服用時の自動車運転を何故するのかという事である。