市民のための名古屋市会を! Ver.3.0

一人の名古屋市民が「地域委員会制度」「減税日本」に対する疑問をまとめるサイトです。(since 2011/3/3)

6月定例会を前に、早速ひと波乱?

 本日は6月定例会を前に、名古屋市会が早速(?)荒れているようです。その模様をご報告します。結果的に本日の騒ぎの被害者は誰だったのでしょうか?

 その前に、全く無関係というわけでもない真偽不明の「タレコミ」があったのでこのゴシップ(?)もご報告しておきましょう。

真偽不明のゴシップ?

 リコール署名簿収集の際の活動家で守山在住の方が亡くなったそうです。ご家族の意向か前夜から「お通夜」を行い、翌日に「お別れ会」を開いて出棺という流れになっていたそうです。その席に早朝。守山選出の減税日本ゴヤの冨口市議が訪れたようです。
 焼香を終え、席を立とうとしたので出席者が出棺まで見届けるように要請したところ。「人と会う約束がある」と。誰と聞くとやはり同じ減税日本関係者という事だったので、なら、その方もお越しいただいて参加してくださいと要請したそうです。
 そしてやってきたのが余語さやか市議だったそうです。

 スッピンで、ミニスカートを穿いて焼香する姿を見ていた関係者は。
 「早朝からスッピンで会う?ミニスカートを穿いて?」
 「余語市議と冨口市議は実は昨夜から一緒だったのではないのか?」
 と、ヒソヒソと語り合っていたそうです。(真偽は不明)

6月11日名港議会

 本日の東庁舎(名古屋市会)での出来事を語る際に、昨日の名港議会から語る必要があります。
 ご存知の通り、名古屋港を管理する名古屋港管理組合は、名古屋市会と愛知県議会からそれぞれの委員を送り、名港議会を構成してその行政執行を評価する仕組みになっています。名古屋市会や愛知県議会同様、この名港議会においても人事の更新が有り、議長に自民党所属の久保県議久保田県議。副議長に公明党所属の福田市議が選ばれました。

 この副議長選挙で椿事が起こります。
 何を思ったか、この副議長には園田市議(減税日本ゴヤ:北区)と河合市議(同:緑区)がそれぞれ一票ずつ獲得したのです。

 なんでも、園田市議と河合市議はそれぞれ自分に対して一票入れたそうです。
 その理由は全く不明ですが、この事が本日になって2段階で意味を持ち始めます。

 この一票を自分に入れるという行為が一体どのような「政治的意図」があったかはわかりません。多分有意な意図は何もないのかもしれません。しかし、しっかりと「政治的意味合いを持つ行為」であることは本人たちも判っていないでしょう。

 則竹前市議を見れば判りますが、河村氏の直弟子として8年間市会議員を務めた則竹氏も、結局政治的には音痴のままでした。

 自分の行為が主体的な「政治的意図」をもたず、それでいて「政治的意味を持つ事」が理解できない。*1これが「政治的音痴」とするならば、則竹前市議は政治的音痴のままであったことは明白です。

 河村代表自身、「南京発言」の行き詰まりを見ればこの政治的な音痴さが際立ちます。
 河村氏はあのタイミングで、あの種の発言をした「政治的意図」を明確に定義できていません。今後も「雪解けを待つ」としているばかりで、「トゲ」は深く刺さったきりです。結果的に河村氏は問題をこじらせただけでしょう。完全に政治音痴です。

 そして、自分の見誤った「政治的意図」とは別の「政治的意味合い」があの発言にはついています。いくつかの側面が有りますが、そのひとつは外交的失言を起した人物は閣内に入れないということです。つまり、すでに「総理を目指す男」どころか閣内にさえ入れてはもらえないのです。

 このような河村代表に教導されても、減税日本の市議や県議が政治的振る舞いについて理解できることは無いでしょう。

幹事会

 本日の出来事に移りましょう。まず、委員会の前に、議会運営委員会が開かれたようです。この席で、昨日の名港議会の話題が出たようですが、その際に園田副幹事が藤田議運委員長に「恫喝された」と発言したようです。
 この模様はまた後日議事録が採録されているそうなので精査してみたいですが、事の前後は今のところ不明です。しかし、園田副幹事が藤田議運委員長に「恫喝」という語彙を使って抗議するということは余程の事があったのでしょうか?
 それとも、園田市議の(またまた)オーバートークでしょうか。

 どうも、これで議会運営委員会が遅れたようです。

総務環境委員会

 次に、総務環境委員会が開催されましたが、開始早々に動議が提出され、委員長に対して質問が投げかけられたようです。

 総務環境委員会は「地域委員会制度」を所管しているのですが、この地域委員会について、先週末からいささか風変わりな「怪文書」が出回っていたのです。


 地域委員会については、24年度実施の地域を5月1日から募集開始し、その締め切りは6月の29日までとしています。
 http://www.city.nagoya.jp/shisei/category/348-0-0-0-0-0-0-0-0-0.html
 すでに名古屋市は5月中に全市22箇所で「地域委員会制度説明会」を開催したが、その説明会も低調で、更に募集状況は事実上ゼロ。このままでは「河村市政の三大公約」「民主主義のつくしんぼう」であったはずの「地域委員会」は事実上、名古屋市民から否決されるという事になるだろう。

 そういった意味も含めて(?)
 減税日本ゴヤとしては「地域委員会のモデル地域を募集します」というチラシを作り、地域委員会開催の地区の掘り起こしをしようとしたらしい。
 これ自体はなんとなく「良い事」のように思えるかもしれないが、地域委員会の募集自体は行政の執行事務であるはずで、特定の執行事務に特定の政党がコストをかけて手伝うとなると、これは公職者の選挙区当該地域への寄附に当たる可能性がある。(構図としては議会報告会に議員の政務調査費を投入せよという論理に似ている)

 また、この地域委員会のモデル実施については「地域の事は地域で決める」という事で、地域の自主性を尊重するという意味合いから、「手上げ方式にする」という議会からの付帯決議をわざわざ明記した経緯がある。そして、減税日本ゴヤはその付帯決議について賛成している。(それもわざわざ後から申し入れて賛成に加わったらしい)

 つまり「地域の自主性を尊重して、このモデル実施については地域の手上げ方式とする」という議会の要請事項について、減税日本ゴヤも同意している筈なのに、その舌の根も乾かない今というタイミングで、その付帯決議に反するチラシを自分たちが撒くというのだから、言っていることとやっている事が分裂していると判断せざるを得ない。

 当初、このチラシの作成費用も政務調査費で賄おうとしたそうだが、物事のケジメはないのだろうか。

 政務調査費の支出であるとか、チラシ自体の配布の合法性について、余語幹事は「弁護士に相談した」としているようですが、論点が合法かどうかというのでは酷くずれています。*2
 もう一つ言うと、どのような弁護士かは判りませんが、もしも政務調査費でこのチラシを作成して配布したとしたら、この内容では問題を孕んでいる。

怪文書

 さて、そのような状態の中で先週末に「怪文書」が回ってきました。タイトルが「減税日本ゴヤ、「地域委員会・ノルマンディー上陸大作戦」〜コードナンバー クマ・クマ・クマ」となっています。
 当初、これを受取った時には「減税日本内部の文書を装っているけれど、怪文書としても稚拙なものだね」と思っていましたが。本日の総務環境委員会で湯川委員長が認めたようなので、本当にこんな文書が減税日本ゴヤの中で出されていたんですね。

減税日本ゴヤ、「地域委員会・ノルマンディー上陸大作戦」
〜コードナンバー クマ・クマ・クマ

1.作戦の目的
 三大公約である「地域委員会」を各区2つ発足させる働きかけを行う。

2.チームについて
 選挙区ごとにグループ分けを行い、お互いに協力しながら進めていく。
 また、他のグループとの情報交換や交流をはかりながら、効率のよい方法を構築していく。

3.リーダー
 1区 近藤さん 2区 黒川さん 3区 河合さん
 4区 片桐さん 5区 富田さん

4.具体的なチームの行動
 (1)区役所での状況確認
  ○地域で課題が多い学区及び町の聞き取り調査を行い、この情報をもとに、区政の方と話合う材料とします。 

 (2)区政協力委員の方に挨拶をする(次の内容を伝える)
   ①地域課題の聞き取り
   ②その解決に向けて地域委員会ができることの話
   ③地域で熱意のある方を紹介してもらう
   ④6月29日が最終期限

 (3)地域への呼びかけ
   ①街頭やポスティングでチラシを配布する等、地域委員会のPRを行う
    (2週間以内で一人で1000部を配る)
   ②問い合わせ等があった方に対してフォローをしていく
    (申請方法や学区連との仲介等)

5.リーダーはチームの進捗状況の結果報告をしてください
  毎週、月曜日に各リーダーは湯川までメール、電話、fax等で現在の進捗状況を報告してください(チラシを何枚配ったとか、見込みの人が見つかった等)
  以上、よろしくお願いします。
  平成24年6月1日 湯川栄光

 というのが内容です。

 興味深いポイントが3点。

 1)活動の区分けを衆議院議員小選挙区で分けて活動している。
   チラシの裏面が河村市長の顔写真と直筆コメントになっているように、これはやはり選挙を睨んだ活動ではないかという疑い。

 2)文章が湯川市議の名前で出されている。*3
   既に述べたように、この地域委員会は総務環境委員会が所管している、その委員会の委員長は湯川市議であり、その湯川市議が内部的にこの施策について付帯決議に反して募集を行うような活動を進めようとしていたとすれば、これは委員長としての中立性を大きく損なうと言わざるを得ない。

 私が当初、この文書が「怪文書」であると断じてこのブログで紹介しなかった理由も、「よもやこのような文書が有ったにしても認めない」と思ったからだ。認めれば総務環境委員会委員長の座を降りなければならない。
 ところが、本日、非常にあっさりご本人が認めたわけで、これで委員長を続けることはできなくなっただろう。

 実は、ここに昨日の名港議会の副議長選挙の影響がある。*4

 どういうことかというと、総務環境委員会の正副委員長というのは、正委員長が湯川市議(減税日本ゴヤ)であれば、副委員長の一人は自民党市議、もう一人は公明党市議なのである。
 なんでも、名港議会で公明党市議の副議長に対して、園田、河合市議が協力をせずに自分の名前を投票した事に、公明党は不快感を持っているようで、本日の総務環境委員会の議事進行に対して、公明党の副委員長のとりなしがあれば、まだ議論の転がり方も違ったかもしれない。

 しかし、公明党も協力体制に入らなかったようで、自民党の副委員長は2期目の若手である。逆に今期の総務環境委員の一般委員は渡辺市議、伊神市議の超重量級に、反市長の急先鋒と自他共に認める丹羽市議となっている。
 これで具体的な形を作らなければ自民党の若手副委員長も引くに引けない正念場になるだろう。
 実際に、丹羽氏、伊神氏、渡辺氏が連続して発言をしているシーンが有ったが、こりゃ、収拾がつかないと私も思った。

 政治家には自らの言動にすべて「政治的意図」が付く。これが自覚できて、コントロールできてはじめて一人前の政治家だろう。実は河村市長はこのレベルに達していないし、それを見習った則竹前市議も遂にこの条件を身に付けるに至らなかった。
 現在、そんな事も教わっていない哀れな河村チルドレンの22名は、そういった事を知る間もなく、ただただ右往左往するだけで、名古屋市政の歴史に汚名を残すだけである。

 多分、減税日本ゴヤの内部では、今頃「この文書はどこから流れたのか?」と犯人探しに躍起になっているかもしれない。

 しかし、実は堂々とした政治であるならば隠すべき情報など無くても良い筈だ。
 「自分たちは正しい事をしようとしている」のであれば、すべての情報を開放して、市民に開かれた市政運営をすればよいのだ。なぜ、情報を隠蔽し隠す必要があるのだろうか。
 その矛盾から考えてみなければ、いつまでたっても「政治音痴」のままだろう。

 最後に興味深いポイントの3番目。それは文書の発行日だ。
 募集自体は5月1日から始まっている、地域の制度説明会も5月に順次行われている。もしもチラシを捲くならば、この制度説明会に減税日本の市議が地域の有志をこぞって出席できるようなタイミングで動くべきだろう。つまり、すでに泥縄的な行動でしかない。

 こんなスケジューリングもできないような組織が全国政党になれる訳が無い。*5

本当の被害者

 という事で、東庁舎(名古屋市会)は6月定例会も始まる前から、委員長の首が飛ぶかもしれないという騒ぎが起きている。*6

 今朝の中日新聞市民版の「事件事故」の欄に目を移した瞬間「市議」という言葉と「窃盗未遂」という言葉が飛び込んできたので、「え?誰か窃盗未遂なんかしたのか」とドキッとしたのですが、実は窃盗未遂を掴まえたという、ちょっと良いニュースだったんですね。

市議お手柄!窃盗の現行犯取り押さえる 2012.6.11 19:53

 11日午前9時50分ごろ、名古屋市天白区の無職男性(74)宅に男が侵入するのを、近所に住む成田隆行名古屋市議(37)が偶然目撃し、男性宅に駆け付け、男性の長男(44)とともに取り押さえた。愛知県警天白署は、窃盗未遂と住居侵入容疑で男を現行犯逮捕した。(略)

http://www.sanspo.com/geino/news/20120611/tro12061119550008-n1.html

 成田隆行名古屋市【議員紹介】自由民主党 名古屋市会議員団

 なかなか無い事でしょうし、ちょっとしたヒーロー譚じゃないですか。
 本日は何も無ければ、成田市議の武勇伝で平穏無事に過ぎて行く日だったのでしょうけど、そんな話題も吹っ飛ばす騒ぎが起きてしまったので、本当の被害者は成田市議なのかもしれません。


*1:平たく言うと「自分のやっている事がどういうことか判っていない」ということ

*2:自分たちが下した付帯決議との整合性の問題で、自分たちの判断は法よりも重いはずでしょう

*3:どうも書いた人物は別に居るらしい。コードナンバー タヌキ・タヌキ・タヌキにすべきだったかも

*4:素人の将棋とプロの将棋が違うように、大人の政治と、子どもの政治ごっこも違う

*5:あえていうと「チャンチャラオカシイ」

*6:ムフフ、爆弾はこれだけではない