名古屋市会では決算委員会が続いている。平成22年度の各施策に伴う予算支出についての審議で、予算支出が伴うものであれば全て審議の対象となる。ということはすなわち全ての行政事務が審議の対象となる。
本日(10月3日)の委員会審議において、たまたま自分が見た範囲では、総務環境委員会における11時頃(開始1時間経過後)からの藤田委員が取り上げた「海外視察」の問題。特に復命書の取り扱いについての質問が面白かった。録画が見られるようになったら、是非ご確認いただきたい。私も全てを見ていたわけではないので頭から見てみたいと思う。
また、財政福祉委員会では11時50分頃(開始1時間50分経過後)からの横井委員の「22年実施の減税政策についての評価」は圧巻だった。その模様は横井市議のブログでも取り上げられている。
河村市長が常々言われているように、減税は地域経済を活性化させ、地域委員会に寄附をもたらし、安い税金を求めて企業や人が名古屋に流入して益々名古屋が繁栄するとの事であるが、それらが評価数字として現れてこない。中にはマイナスの値が出ているような評価数字まである。226億円も使ってこんな残念な結果しかえられないというのは、その評価の仕方が間違っているか、減税の政策実施に河村市長が想定されていなかった齟齬が発生したか、それとも河村市長の想定そのものが間違っていたかということになる。横井市議にとって「残念な結果だ。河村市長を応援している私としては非常に残念だ」との事。まことにご心痛お察しいたします。
このままではこの定例会では減税条例は採決できそうも無い。ひょっとすると否決もありえる。前回のエントリーでも述べたように、私も減税条例には「賛成」の意向なので、非常に残念である。
ここで、びっくりするような話が漏れてきた。 ※1
最近、河村市長の言動はトミにおかしい。
まったく常道を逸したような言動が多い。9月17日には定例会開催中にも関わらず大須で集団街宣をやるとぶち上げてみて、直前になって「大雨」を理由に取りやめてみたり。
減税条例が通らなければ住民投票だ。と提案してみて、住民投票を実施するなら、その条例案を作成、提案しなければならず、それをすると、その住民投票条例の審議で減税条例そのものの実現が不可能になるかもしれないという、まったく矛盾した状態に陥ってみたり。
そもそも審議する議会がまだ否決もしていない段階で、それを前提にした話をすること自体、審議に対して圧力を加える事だと顰蹙をかってみたり。
これは真偽のほどは不明ですが、オフレコの談話として「名古屋市民も半分ぐらいは気付いて来ている」と意味深な発言をしたと噂されたり。
愛知2区の古川代議士がめでたく入閣されたのを受けて、「大臣とは闘えない」と愛知2区からの出馬を見直すといったような発言も漏れて来ている。
本日、漏れてきた発言は、「11月定例会で減税条例が通らなかったら、これは市長としての私への否定でありますので、これは、私は市長を辞めなならん。それに、減税を掲げて選挙に当選した減税議員も全員、これは辞職ですわ。そうやって議員辞職してもう一度議会を解散して民意を問わなけりゃならない」というものであります。
どこまで、選挙が好きなんでしょうか?
これは夏頃噂された「焦土作戦」河村市長、市政ボイコット行動の変奏曲です。市議会の最大会派28人の市議が辞職すれば、普通は議会解散、再選挙でしょうが、この名古屋市の空気を読むと、28人が全員辞職しても「ああ、そうですか。忙しいので、お元気で」と笑って見送られておしまいのような気がします。
また、こういった一連の発言の裏には、河村氏の市長としての職務に対する情熱の無さも反映していると思えます。先日の水害にしても市長としての当事者性が感じられなかった。(「桔梗平地区庄内川の水害を検証」(2011/9/30)名古屋市会議員 東郷てつやブログ)市長として、名古屋市の市政を運営している、執行しているという意識がこれほど薄弱な市長も居なかっただろう。そういえば、こういった態度は市営バスにおける事故隠しについても指摘されていた。
こういった事は、結局のところ責任感の問題であろうと思われる。なんだか、中学生の作文のような話であるが、仕方が無い。その程度の問題なんだ。
まっとうで一人前の社会人なら、こんな事にはならない。
本当に、市長として、市民の付託に応える気があるのか、単に市長に成りたくて成っただけなのか、または、名古屋市長という座を何か別の事に利用しようとしていたのか。
市長として、市民の事を考えた事があるのか。
考えたとすれば、その市民が困惑しているリコール署名簿の流出問題でも、もう少し「まとも」な対応をするだろう。春からなら半年、流出騒動が起きてからでも一ヶ月。相変わらず市民に謝罪はおろか事情説明すらない。
そして、大切な決算審議の最中である本日、10月3日。減税日本ナゴヤの市議(一部の市議は参加を辞退)は懇談会と称して、河村市長を囲んで酒を酌み交わしているという。
正直言って、誰とは言いませんが本日の委員会審議においても、相変わらず「質問」すら出来ずに、いたずらに審議時間を消費していた減税日本ナゴヤの市議が居た。準備不足、勉強不足も甚だしい。というか、そもそも肝心なことが判っていない。それなのに、懇談会でお酒?この審議期間中に?
お酒は一人前の大人が飲むものだ、一人前の事もできないで酒なんぞ飲んでいる時間があるのか?
名古屋市民よ、この無責任な集団の正体をいい加減気づきなさい。
※1 ここまでの話題が「政治」「市政」の話題である。本来は、こういった話題を扱うべきである。ここ以降が「政局論議」である。本来、何の意味も無い。あなたはこの記事の前半と後半、どちらに興味が持てただろうか?