市民のための名古屋市会を! Ver.3.0

一人の名古屋市民が「地域委員会制度」「減税日本」に対する疑問をまとめるサイトです。(since 2011/3/3)

ターゲットを外し続ける河村たかし/減税日本

ターゲットを外し続ける河村たかし減税日本


 河村たかしの支援団体である「ナゴヤ庶民連」において名指しで批判されたらしい私であるが、光栄な事に河村たかし事務所からもマークされているらしい。
 どういうことかというと、7月31日に橋下大阪府知事などを迎えて開かれた3府県2政令市知事・市長会議の終了後、河村たかし事務所の平野一夫(今は、どういう立場なんでしょうな?)が出席していた減税日本ゴヤの市議を集めて、7月30日の顛末を話して、気を付けるようにとかナンとか言ったらしい。
 この辺りが曖昧なのには理由が2つある。
 平野はその現場(北区における田山宏之市政報告会ならぬ、河村たかし雑談会)に出席していたので、事の次第が判っているが、大部分の市議にとっては何が起きたかすら判らない事なので頭ごなしに「気をつけろ」とか言われてもピンとこなかったようだ。

 2つ目の理由は、本来そういったセキュリティに当たる話題は(というか、別にセキュリティに当たるような事は私はしていませんが)平野などの事務方や裏方が気を配る事であって、表舞台に出る議員や役者に言っても始まらない事なんですよね。

 この平野から各市議に注意喚起をするという事も、既に物事の本質を掴み損ねているズレた行為というしかない。(そして、こんな情報が、一方の当事者である私自身に到達するこの情報流通の早さとかね)

 もう一言指摘させていただきましょう。

 そもそもあの時間、あの場所は誰のものであるかという事。圧倒的な多数が先方(市長)の支援者であるのかもしれないが、そんな人たちには「バス旅行」の機会もあるんでしょ?
 一般の市民が田山市議の施政方針に対して質問をする機会はあの場以外にあったんでしょうか?

 私はその為にちゃんと質問事項は整理してまとめてありましたよ。それもそこそこ時間が掛かって居ます。それが批判する者の誠意だと思うからです。

 ところがそこにノコノコ市長が現れて、時間を消費するわけですよね。そこでも私は直ぐに反発したわけではない。30分程度はおとなしく、名古屋市の市政とは関連の無い(または、薄い?)「焼肉店の話」を聞いていたのではないですか。そこから「市債は借金じゃない」という、本会議でも否定された妄言を繰り返しているから、「止めてくれ」となったわけだ。けれども、私が席を立ってからも市長は延々と話を続けたわけだね。
 そして、田山市議はそれを容認している。


 市長も市民から選ばれているのだけれども、市議こそは各地域を代表する市民の代理として、市長の執行する地域行政をチェックする責任があるわけで、市議と地域住民の間の意思疎通、情報交換は非常に重要な政務だと思うんですよね。そして、その情報交換のために市民が実際に準備作業もして場に赴いている。
 そんな状況を無視して、市長が「焼肉店の話」で貴重な時間を浪費するとすれば、これは本来、北区選出議員、田山市議の「邪魔」ではないのでしょうか?

 地方自治法の精神からいうなれば、市議と市民の意思疎通の機会を、そのチェックを受ける首長が奪っているとなれば、ここで「つまみ出される」のは市民でしょうか首長でしょうか。

 市議として、田山氏は市民である私が「邪魔」ですか。チェックすべき首長である「市長」が邪魔ですか。

 このブログの題名どおりです。あのシーンは、彼が市長を向いているのか、市民を向いているのか、それが試されていたわけです。

 田山市議というのはどうも「ひらめ」的なサラリーマンであったようですね。上の顔色ばかりをうかがっていた。法の定めるところから言うと、市長と市民、「上」は「市民」なんですけどね。あ、そういえばどこかの誰かも「パブリック・サーバント」とか言ってましたけどね。その精神は微塵も判らないんでしょうね。

 これも、彼らが「ズレて行く」原因です。


 ある人が言っていました「私たちは失敗した。河村たかしの政策を反対するために、その実現を何とか阻止しようとしてきた。本当は、彼が市長になった直後から、彼の政策を全て丸呑みすればよかった。減税も、地域委員会も全部、好きにやらせてみればよかった。そうしたらほぼ2年、今頃はあちらでもこちらでも問題が噴出して、市民にも河村たかしの政策のいい加減さが判ってもらえるだろう」
 この9月定例会に減税条例を提出するようです。財政見通しも出ていない中。そして、誰がどう見ても市税の減収が激しい中、減税を恒久化しようという条例を提出する?

 地域委員会について、例えば西区選出の鹿島政審会長が苦慮されているようです( http://ameblo.jp/yonaoshisensei/entry-10985854311.html )。減税日本ゴヤの市議の方たちは、絶対に苦慮されるはずです。というか、既に報酬半減では立ち行かない事は見えてきているでしょう。

 ちょっと話を脱線させますが。「蜂」は昆虫ではあっても優れた社会性を持っている事が知られています。また、「蟻」と並んで「働き者」というイメージが強いだろうと思います。
 けれども、実際には一つの集団の中で働かない者たちが三分の一ほども居ると言います。

 では、と、働かない蜂たちを巣から排除して働き者だけを残せば、より生産性があがって蜂蜜や蜜蝋の生産効率が上がるだろうと、排除をしてゆくと、今まで働いていたものが今度は働かなくなるそうです。


 平時のルーチンワークに特化して効率を追い求めた組織は、突発的な事故に対応できない事がままあります。最近では自動車の部品を供給する一社が生産ラインを火災や災害でなくしただけで、全ての自動車生産が止まったという事例もあります。
 つまり、組織には冗長性が必要なのです。

 例えば「市議なんて年間80日しか仕事をしていないのに1600万円も年収を得ている」という発言がありましたが、如何でしょうか?減税日本ゴヤの市議各位にお伺いしたい。この言葉は本当でしたか?
 現在、75名居る市議の内、いったい何名が仕事をしているだろうか。
 まあ、半数だとしてみましょう。だからといって38名に減らしてみたら、今度は働く市議が19名に減るだけかもしれません。

 そもそも、市議の報酬を減らす=市議の成り手を減らす。または、高いスキルを持った者から市議を目指すインセンティブを取り上げる。

 簡単な言葉で言えば、そこそこ働けて、意識も高い人間が、なぜ、安い報酬しか得られない名古屋市議になろうとしますか。逆に、そんな隙間を狙って、えたいの知れないような人たちが「市議」というステータスやら、報酬に釣られてやってきてはいないか?

 更に、ここから議席を減らす?

 こういった方向性で得られる市民のメリットは何でしょうか。
 今回の報酬半減800万円で浮いたお金は6億円です。

 6億円浮いたお陰で、実際にこの名古屋の地で政治を志す若者は市議だけは嫌だというようになりました。

 全廃しても後、6億円しかメリットは得られないわけですよね。

 その6億円で審議している名古屋の予算はお幾らですか?

 3000事業、2兆円(公営企業含む)ですよね。

 私なら戻します。市議の報酬を1600万円/年に戻して、弁護士(は、ちょっと無理か?)やら公認会計士司法書士、MBAやら中小企業診断士などのキッチリしたスキルを持った人々が「転業」しやすい環境を作るべきだろうと思います。

 自分たちの会派のホームページ一つ満足に作れない「経営コンサルタント」やら「広告代理店役員」なんて、お笑い種ではないですか。

 これが、「ズレている実情」です。

 減税日本ゴヤの市議は、河村たかしの三大公約、「議員報酬半減、減税の恒久化、地域委員会全市展開」を自らの公約に掲げました。

 その根拠は?
 
河村たかしが正しいといった」から?

 これが、そもそもの「ズレ」の基点です。残念でした。ハズレです。

 角度がズレている場合、早く止めればズレの範囲は少なくて済みます。この後時がたてばたつほど、このズレは大きくなります。

 また、これらの公約は「課題」とも受け取れます。各市議自身が乗り越えるべき「壁」ですよね。実際にこれらの公約を河村たかしの公約ではなく、自分自身の公約として、再度考え直してみる時に、その問題点が明確に見えてきます。

 困難を感じないとしたら、それはまだその「壁」が遠くにあるからです。

 その「壁」が眼前に現れた時に、この矛盾から逃れられなくなります。

 今、大切な事は「過去の過ちにしがみついて、自身のプライドを守る事」でしょうか。
 それとも現実に目を開いて、これらの公約に付いて是々非々の態度で挑む事でしょうか。


 この判断をする時に、思い浮かべるべきは、市長でもなければ自身のプライドでもありません。その時に思い浮かべるべきは「市民の生活」であるべきです。


 河村たかしにはこの判断基準がありません。これが「ズレ」の根本原因です。