市民のための名古屋市会を! Ver.3.0

一人の名古屋市民が「地域委員会制度」「減税日本」に対する疑問をまとめるサイトです。(since 2011/3/3)

暴かれる河村たかしの嘘

 3月13日で出直し名古屋市議選から1年目を迎えるが、この節目に河村たかし名古屋市長の嘘があからさまに成ってきている。
 本日、何があったのかも含めて記しておく。

議員は市民がボランティアで行えば十分の嘘

 先ず本日の中日新聞の囲み記事をご覧戴きたい「出直し名古屋市議選1年 最大会派『減税』薄い影 『市民感覚』発揮できず」という見出しで、現在の「減税日本ゴヤ」市議団の問題点がクローズアップされている。

 河村市長の主導でリコールされ、改選された市議会で「議員はボランティアでできる」「市民が兼業ですべき」と28人もの素人議員を生み出した。その結果がどうなっているか。

 施策を提案しようにも「市側への事前通告の段階で『担当者に丸め込まれた』」と記述されている。
 代表質問や個人質問で市長に時間を差し出す姿はすでにこのブログでも指摘した。
議事録は名古屋の恥を歴史に刻んで - 市長のための市会ではなく、市民のための名古屋市会を! Ver.2.0

 この定例会で審議されている予算には、自・民・公の各会派の要望予算が盛り込まれているが、減税日本ゴヤの予算要望はない。
 これだって、実は  "こちら" で注意喚起して、"この時点" で指摘している。
 黒川慶一市議は私と連絡を密にしているのだそうだから(私は知らないが)、聞かれれば答えてあげただろうに、そもそもこういう情報を得よう、学ぼうという態度すらない。

 そもそも河村市長は「政令指定都市」の機能も責任範囲も良く判らないまま話をしていた疑いがある。政令指定都市の市議が兼業で務まる筈がない。
 ちょっと傍証を見ていただこう。
大阪市:大阪市特別顧問及び特別参与について (…>大阪市特別顧問・特別参与>大阪市特別顧問・参与一覧)
 これは、橋下大阪市長が迎え入れた「顧問・参与」のリストらしい。上山信一氏、堺屋太一氏、安藤忠雄氏、等々。錚々たる顔ぶれだが、政令指定都市の行政機構や財政に対して意見を言おうとすれば、こういった学者、研究者、公認会計士や弁護士レベルのスキルが必要となってくる。

 これを制度的に常設するのが議会だろう。名古屋において、今開催されている定例会でも、様々な施策について市議がチェックをかけている。

 本来なら弁護士、大学教授、公認会計士といった人々を迎え入れてこういった施策をチェックしてもらうべきなんだ。それを「素人によるボランティア議会」にすれば市当局は喜ぶだろう、禄にチェックもかけられないのだから、つまり、議員の質の低下、議員報酬の引き下げは、議会のチェック機能を阻害して、行政のムダを放置するばかりになってしまうのだ。

 市民の声を反映させるには、反映させるだけのスキルを持った人々を迎えなければならない。ラーメンの味を味わい、その味を評価をするのは素人でもできるが、その味を引き出すことが素人ではできない事と同じだ。

 なので「議員は市民がボランティアで行えば十分」などというのは、政令指定都市における地方自治を理解しない河村たかし氏の間違いで、その過ちに気が付いても前言を撤回しないとすれば、それは嘘である。

 ちなみに、記事の中で触れられている「減税日本で一年間に一度も登壇していない市議は三人」と言われているのは。

 黒川慶一氏 "詳細"
 園田春夫氏 "詳細"
 山嵜正裕氏 "詳細"

 の各市議だ。

 このような嘘から生まれた減税日本ゴヤの市議団は記事では「薄い影」と言われているが、何が何が。本日の名古屋市会においては、十分に存在感を示された。
 本日は予算審議のため、午前10時から各委員会が開かれる予定だった。その為に、市議は全員登庁していた。委員会の前に理事会が開かれた。ここで問題となるのが次の2点だ。

 1)金城裕氏 "詳細" の薬事法違反問題についての対応。
 2)河合優"詳細" の不行跡に対する対応。

 3月11日の東日本大震災発災一年を受けて、東京においては天皇・皇后両陛下御臨席の上で慰霊祭が行われた。天皇陛下はわざわざご自身のお体の治療計画を、この集まりのために調整されての御臨席であった。
 そして、日本中の、いや世界中の人々が慰霊の祈りと復興への想いを新たにしたのである。
 名古屋市会においても、本会議場に全議員が列席し、発災時刻の午後2時46分に合わせて、東京の会場と同時に黙祷を捧げた。

 この会場に河合市議は遅刻したのである。

 当日は名古屋ウィメンズマラソンが行われており、交通規制がかかっていた。この交通規制にかかったために遅れたというのである。勿論、こんな事は想定すべきで、市議会は公共交通機関による登庁を呼びかけていた(というよりも、社会人の常識として、車で登庁する事は諦めるか、するとしたら十分な時間を持たせるだろう)
 そもそも、このマラソンでは市内の物流や観光など、様々な産業にも影響を与えている。それらの仕事に従事している人々は、迷惑を感じても、行事の公共性を思って、その迷惑を受入れているのだ。(物流など、いつもよりも過重な労働を強いられる)

 それを市議が交通規制にひっかかって、この大切な行事に遅刻する。
 社会人として、大人として失格ではないか。

 更に、この恥の上に上乗せがある。
 以上のような事情で遅刻した河合氏だが、遅刻を隠蔽しようとして、途中から病気欠席ということにしようと、工作しようとしたらしいのである。つまり、嘘を付こうとしたらしい。

 この事は、是非記しておきたい。

 この2点を協議するために、各会派の理事が集まったところで、どのような文脈かは不明だが、田山幹事長(減税日本ゴヤが最大会派であるので、この理事会においては田山氏が理事長となっている)が、日曜日に行われた減税日本ゴヤの市議団会議の模様を語り、その中で「園田市議が、金城氏の薬事法違反事案は、自民党による陰謀に嵌められたのであるから謝罪の必要は無い(大意)」という発言をしたそうである。

 減税日本ゴヤの団の中で、こういった「陰謀論」めいた事を言おうが、オカルト的な事を言おうが「言論の自由」と言うものだけれど、それを理事会で出すとなると話しは変わる。このような、敢えて言う必要もない内々の話を公式な場で話し、起す必要も無い問題を起すというのは、これは田山幹事長、南京発言で問題を引き起こした河村市長を真似たのだろうか。

 その後、この発言について事実関係を自民党が求め、更に園田市議は「そのような発言はしていない」と否定するに及んで、いよいよ話が見えなくなったというのが、午前中の事のようである。

 ここで、次の話し(「午後の問題」)に移る前に、これら4人の減税日本ゴヤの市議の問題を、もう一度確認しておきたい。ひょっとすると、この「午後の問題」によって、これら4人の問題が吹き飛んでしまうかもしれないが、忘れてよい問題ではないからだ。

 1)金城氏の薬事法違反
 2)河合氏の社会人にあるまじき重大な遅刻、及びその後の隠蔽工作
 3)園田氏の無責任な他会派誹謗と、食言(事実関係はまだ不明)
 4)田山幹事長の場所と場合を弁えない発言

 これらの対応協議で、理事会と減税日本ゴヤの市議団会議が断続的に開かれたようで、午後3時ごろまで予算を審議すべき各委員会は動きが止まってしまった。

議長は持ち回りにせず最大会派から選出の嘘

 午後2時ごろ市長会見が始まり、それは一時間程度で終わった。

 午後3時ごろ、これらの問題は減税日本ゴヤに預けて、各委員会を開催する事になったようである。
 ここからがこの日の第三幕になる。(或いは、市長会見がメインイベントで第二幕になるかと期待したのだが)

 どのような力学が働いたのかは判らない。
 どうも、日曜日から減税日本ゴヤの中で「議長任期問題」が大きなテーマとなって浮上してきたようなのである。

 実は、3月11日の午前10時から12時まで<あの>ナゴヤ庶民連が、ウィル愛知に陣取って、山田市議を交えて「議長任期問題」について要望をしていたようである。
 その席に中村議長も参加していたという観測もある。

 ナゴヤ庶民連は去年の12月19日に議長持ち回りはやめるように、中村議長に法定任期の4年、議長を続けるように要望を出している。

 その要望書が左に掲載した文章で、なぜか12日の月曜日になって、太田敏光氏が自身のブログにこの文面を掲載している。

http://blog.goo.ne.jp/nagoya2010_001/e/1bb1dc7ff3f12c258b3be100ff3b111f

 この文面を掲載した理由は何も記載されていないが、日曜日におけるウィル愛知の会合で、この議長任期の問題で動いたとするならばなんとなく理解できない事ではない。



 一部では、既存政党が議長ポスト獲得のために、減税日本ゴヤの問題を殊更に取り上げて、中村議長の辞任を求めたのではないか。というような憶測も聞かれるようだが、13日の理事会では園田氏の発言で紛糾して、議長任期については一言も出ていないようである。

 ただ、確かに中村議長に対しては辞任を求める声は上がっている。それは慣例である持ち回りを守れ、という以前に、則竹問題に於ける不手際や、調査が必要ないというような認識、更にはその後の釈明が問題とされての辞任要求で、その際に中村議長は「(浅井)団長に一任します」と言明している。
 普通、政治家が進退について「一任します」といえば、首を差し出したという事であるだろうに、議員総会で謝罪までして、驚いた事に落ち着いた後になって「夏まで議長をやりたい」と辞任を撤回してしまったのである。


 今回「私の使命」という声明文が出されて、その中で「議長持ち回りの慣例」議論に話が摩り替わっているが、事は則竹問題に於ける対応の責任だった筈だ。

 そもそも、この一文には「議会改革」とか言われているが、その前に則竹問題の調査報告はどうなったのだろうか?

 秘書給与が政務調査費から支払われていたそうだが、その秘書は本当に則竹氏の仕事をしていたのだろうか?

 そのような問題を背景として、減税日本ゴヤの市議団の中で、浅井団長と田山幹事長は中村議長に辞任を求めていたようである。

 そして、本日、中村議長は減税日本ゴヤに会派離脱届を出して、議長ポストは継続すると、この声明文を出した。

 この際、ナゴヤ庶民連の船橋旭氏が、議長辞職を求める田山幹事長に対して「お前みたいなものは、リコールしてやる」と迫ったそうだ。

 実は、このナゴヤ庶民連の「議長は任期四年勤めるべし」という主張は、元々河村市長が言っていた事であり、ナゴヤ庶民連はそれを墨守しているに過ぎない。

 その一方、田山幹事長は別に自分の意思で中村議長に辞任を求めていたわけでもあるまい。この人は常に判断を河村市長に求めている。

 つまり、河村市長の過去の発言と、現在のスタンスの間に挟まったのが、哀れにも田山幹事長という事になる。これでいったい何回目?
 いったい何度騙されれば目が覚めるかね。

 さて、減税日本ゴヤを会派離脱し、議長を続けるという判断をした中村議長ですが。こんな判断が成立するわけはありません。どうも、会派離脱して議長を続けるというのは、このナゴヤ庶民連の船橋旭氏の発案のようです。いったい何処まで政治というものに疎いのでしょうかね。すでに私はナゴヤ庶民連は「デムパ系」と認定していますが、ここでもその本質が遺憾なく発揮されています。

 一人会派の中村孝太郎市議(一期目)が、議長として議会運営できるわけがないじゃないですか。中村市議は船橋氏やナゴヤ庶民連の犠牲者ですよ。

 まだ、減税日本ゴヤは会派離脱を受取ったとしていない様ですので、引っ込めるのなら今の内です。

 予算議会はこういった人事、政局よりも予算審議の方が優先されるでしょうから、一端は辞職要求は引っ込められる可能性はあります。しかし、何か一つでも議会運営で問題が発生したら、中村議長は何を根拠に議会運営するのでしょうか?
 彼の発言を聞く、そして彼を議長として守ろうとする人は、すでに議会に数人しか居ないのですよ。

 自・民・公、そして共産の既存会派は敢えてノータッチとする可能性もあります。火中の栗を拾う必要はないのですから。
 会派内人事一つ満足に回せない、浅井団長、田山幹事長、そして河村代表の責任です。


 減税日本ゴヤとして、議長人事を正常化しようとするならば、
 3月19日の議会において、議長に対して辞職勧告決議を行う事でしょう。

 普通、この辞職勧告が過半数を超えれば、法的拘束力はありませんが、議長がその後、議会運営をする事ができないのは明白なのですから議長は降ります。というよりも、この動議を出しますよ、と言われた段階で議長ポストは降りておきます。
 つまり、辞職勧告を出されるというのは、客観的に自分の議長としての力が否定される事なのですから、もう将来はありません。それよりは辞職しておいた方が、評価が不明のままで済むわけですから。 ―特に「恥」の文化を持つ日本の議会では― 評価が明確化する前に辞職しておきます。

 けれども、辞職勧告決議を無視して、議長職に居座るとすると、実は「議長職を解任する地方自治法の定め」はありません。無理にでも議長を下ろそうとすると、実は「懲罰による除名」で議員資格を剥奪する以外にないのです。(地方自治法 第百三十五条 「議員の定数の八分の一以上の者の発議。除名については、(略)議員の三分の二以上の者が出席し、その四分の三以上の者の同意」)

 つまり、中村議長がご自分の声明文のように(というか、船橋旭氏の構想のように)会派を離れ、一人会派で議長を続けようとするならば、最悪、減税日本ゴヤは人事の正常化の為に、「議員除名」を発議し、採決しなければならなくなります。

 なので、私としては、選挙の前に一度お会いして話もした中村孝太郎氏に対して、アドバイスするとしたならば、この会派離脱は引っ込めるべきと申し上げます。
 そもそも議長であろうとなかろうと、一人会派になっては何もできません。

 その上で、会派内で議論すべきで、会派内を説得できなければ潔く議長を降りる以外にありません。

 議長は自らが勝ち取ったポストではないのです、議会全体が、または少なくとも過半数が認め、支えるから議長で居られるだけです。この理が判らなければ、最悪、議員の資格まで失います。

 船橋旭氏やナゴヤ庶民連の妄言に惑わされるべきではありません。

そして最大の嘘

 以前、河村市長に近寄るものは皆板ばさみにあうと言った。(今、決然と反河村宣言! | 市長のための市会ではなく、市民のための名古屋市会を!
 河村市長の発言、アイデアが現実から遊離し、「嘘」になってしまうから。その発言と現実の間で関係者は必ず「板ばさみ」にあう。
 
 ここでも、田山幹事長、中村議長が板ばさみにあっている。

 常に、現実を見つめて、その現実に対して、己が信念を貫き通すのであれば板ばさみにはあわない。レールは水平線の彼方まで一直線に平行なままだ。

 何が歪んでいる?

 もう一度、中日新聞の記事に戻ってみよう。「市長の国政復帰を見越し「今のうちに」と要望を重ねる既存政党に、市長は「満額回答」(民主市議)で応えた」

 最早、河村市長の国政復帰は常識となっている。「骨を埋める覚悟」という最初の市長選の時の言葉は「嘘」でしかない。
 減税日本ゴヤの市議や、河村サポーターズの中には、河村市長の国政復帰を信じない者が居たが、それが如何に眼力がなかったか。いい加減に気がつかなければならない、いい加減に目を覚まさなければならない。

 さて、こういった減税日本ゴヤと河村市長のドタバタ劇。
 「嘘」が明白に成った一幕ではあったけれども、実はこの中で考慮されて居ない重要な事柄がある、それが何かお気づきか?

 さあ、減税日本ゴヤの市議の諸君、ここまで読んで、この一連の流れの中で、そして何より君たちの言動の中で、考慮されていない要素は何かお分かりか?

 「市民の生活」だよ。

 本当に、頭に来る事に、減税日本ゴヤの市議のドタバタも、河村市長の「嘘」も、全て全て、自分の為、利己的な目的から発している。

 中村議長の「私の使命」もテーマは「議会改革」だそうだ。その具体策は「3分間議会演説と議会報告会」だそうだ。そんなもので市民の幸せが訪れるのか?

 議会報告会については、これは議会の為の施策だ。そして今も条例違反状態(今予算にも予算は盛り込まれていない)だが、現議長としていったい何をやってきたのか。
 そして、議会改革なんぞ、市民生活にとっては優先順位は低い。

 つまり、ナゴヤ庶民連などの連中が、名古屋市政の問題を認識できないから、適当に取って付けたテーマが議会改革であるに過ぎない。

 中村さん、こんな心にも無い事を並べても仕方がないよ。そこに固執すると、あなたまで「嘘」を付かなければならなくなるよ。

 さて「最大の嘘」とは何か。

 それは簡単だ。「河村たかし名古屋市民の為を思って政治を行っている」
 「河村たかしを支援するナゴヤ庶民連は名古屋市民の為を思って活動をしている」

 「河村たかしは自分の事はさておいて、人々の為に日々、活動している」

 これらだ。

 「河村たかしは自分のために活動しとります」

 これがシンプルな事実だ。

 「河村たかしは、
 ナゴヤ庶民連や減税日本ゴヤの市議団、
 ましてや名古屋市民の事なんか考えていません」

 「俺を総理にしてくれ!」

 もうそろそろ「嘘」を見抜こう。
 もうそろそろ「嘘」とは決別しよう。