市民のための名古屋市会を! Ver.3.0

一人の名古屋市民が「地域委員会制度」「減税日本」に対する疑問をまとめるサイトです。(since 2011/3/3)

多選の市長、市議が言い出す「多選自粛」とは

今日の話題は非常にとっ散らかっています。

まず、昨日減税日本が多選自粛を定めた条例案を提出するという話題がSNSに流れてきた。
なんでも名古屋市会で、3選以上の立候補の自粛を求める内容だとか。

すぐに思いつくのが、自分の選挙のおいて「2期8年」までという公約を掲げておきながら、のうのうと多選を繰り返す減税日本ゴヤの現職市議は、一体どういうつもりでこの条例案を提出(賛成)するのだろうか。自らがまず辞職でもして、多選の事実を無くしてから多選の弊害を主張すべきだろう。

田山 宏之(名古屋市会議員:減税日本・北区選出) - 市民のための名古屋市会を! Ver.3.0
大村 光子(名古屋市会議員:減税日本・昭和区選出) - 市民のための名古屋市会を! Ver.3.0
鈴木 孝之 (名古屋市会議員:減税日本・天白区選出) - 市民のための名古屋市会を! Ver.3.0

佐藤 夕子(名古屋市会議員:減税日本・東区選出) - 市民のための名古屋市会を! Ver.3.0
(県議や衆議院議員を含めて十分多選、家業化してるだろう)

河村たかし【公式】オフィシャルサイト 気さくな74歳 | 減税日本代表
(これも、公言無視の多選)

ある方は「減税日本は、市民のために働くのではなく、『市長を助ける』としている」と指摘された。
元々、河村たかし減税日本の議員に有権者の意思、民意を尊重するなどという発想はない。

河村たかしにあるのは、自分の主張、わがままを「民意」に偽装して強弁する詐術だけだ。
例えば、「名古屋城天守の木造化」など、河村が望むような事柄を、市民も支持してくれれば、それだけを民意として受け止める。それが例え一部の市民の声であろうと構わない、それが河村の尊重すべき「民意」である。自分のわがまま勝手を「民意」と誤魔化して主張しているに過ぎない。

この件にしても、上に上げた田山、大村、鈴木などの現職市議は、それぞれの選挙区で当選を果たしてきた。つまり、有権者は彼らの多選を許したということで、名古屋市民の民意は「多選禁止」など望んではいない。この条例案は民意を無視するものだ。

減税日本ゴヤができたばかりの頃にも議論されたが、市会議員、基礎自治体の議会議員は、2年や3年でこなせる仕事ではない。2期(8年)、3期(12年)キャリアを重ねても、なかなかこなしきれていない。議員の在職期数を制限して一番喜ぶのは誰か、職員だ。職員にとってみれば、鼻をつまんで左右に振っても気が付かないようなトンチンカンな素人議員ばかりになってくれれば、議会対策はさぞや楽になる。そして、こうした議会の弱体化は市民のためになどならない。

確かに、期数を重ねても、市民、有権者のためになっていない議員は居る。それは否定しないが、その為に短絡的に多選禁止、自粛を条例化しても意味はない。

では、なぜ昨日唐突にこの条例案の話が出てきたのか。

今朝の中日新聞の紙面を見れば悲しいかな事情が掴める。

8月31日 中日新聞第ニ社会面

第ニ社会面に「市議多選自粛条例提出へ/減税日本名古屋市議会に」と大きな文字でこの話題が取り上げられている。どうせ否決されるに決まっているのに。
そして、その横に小さな文字で「名古屋城差別発言で検証委「聴取不十分」/初会合で状況確認」の文字が。
もし、条例案の話がなければ、この検証委の議論が、このデカいタイトルを付けて紙面構成されていたのかもしれない。河村たかしにしてみれば、名古屋市民の目に触れさせたくない話題なんだろう。

差別発言検証委員会については、名古屋市オンブズマンがレポートを上げている。
名古屋市民オンブズマン・タイアップグループ

非公開が多すぎる気がする。

河村市長とすれば、打ち消したい話題には事欠かない。
河村たかし名古屋市長、杭州アジア大会欠席へ 南京発言巡り自粛:中日新聞Web

杭州アジア大会には顔を出せない、というよりも中国に入れないのだろう。
自身が発した「南京事件否定発言」の後片付けがされていない、それでいてアジア大会を誘致したのだから、認識の統一性に欠けると見られても仕方あるまい。

名古屋市民オンブズマン・タイアップグループ
更にこんな話題もある。9月9日に「名古屋城木造天守にエレベーター設置を実現する実行委員会」が「名古屋城バリアフリーシンポ」を開催する、名古屋市はこのシンポに参加を表明していたが、8月27日に突然参加をキャンセルしたそうだ。

そしてこの件は中日新聞は一行も伝えておらず、名古屋市民の大部分はこうした事実を知らないままだ。
中日新聞は、嘘は書かないかもしれないが、本当のことも書かない。
本当のことを書かずに、名古屋市民の民意を歪めている。
日本で唯一、経済学的に効果のない市民税減税が、名古屋でだけ(!)実施されている理由はここにある。)

参加しない理由は、「これまで説明してきたので、これ以上話すことはない」とのことらしいが、いやいやいや、例えば私はその「説明」聞いていない、聞いていない市民はたくさん居るだろう。「これ以上話すことはない」なんて事は、何によらず行政の言うことではない。

※ここで他に、河村たかしが すっかり忘れているような事柄を3点ばかり指摘しようとしたが止めた。
ここで批判じみたことを書いても、河村を助けることにしかならないからだ。
そうした事柄が行き詰まってニッチもサッチも行かなくなってから指摘する。


なぜ、名古屋市はこうした「逃げ」を打たなければならないのか、嘘を付かなければならないのか。

市長が河村たかしだからだが、


彼の嘘を名古屋市の職員が糊塗しようと躍起になるから、市民から逃げたり、嘘をついたり、事実を歪めなければならない。

8月30日に行われた「名古屋城バリアフリーに関する市民討論会」における差別事案に係る検証委員会における配付資料がある。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/230830.pdf

この中に「市民討論会」での説明資料(パワポのスライド)「名古屋城木造天守復元とバリアフリー」がある、その中に「木造天守復元/名古屋城天守』の整備」「◯木造天守復元の意義」として「逐条解説 建築基準法」(ぎょうせい、平成24年12月10日)からの抜粋が掲載されている。

逐条解説建築基準法 抜粋

「国宝などの文化財は先人が我々に伝えた貴重な財産であり、これを保存し、後世に伝え、あるいはその活用を図って、国民ひいては世界の文化に寄与することは我々の任務である」

名古屋市は、河村たかしはこの文言を尊重し、「これ(国宝などの文化財)を保存し、後世に伝え」るのだな。「我々の任務である」と認識するのだな。

ならば、名古屋城天守木造計画を即座に撤回し、現存天守の保存活用を模索すべきだ。

上記規定が、これから作ろうとする木造レプリカに適用されるなどという解釈は典型的な切り文である。

同書より前後の文章を以下に引く

 (1)本法の各規定は、建築物であればこれから建築するものはもちろん、既存のものであっても改築などを行う場合には適用されるが、古くから存在する建築物の構造は、その大半が現代の建築基準とは大きくかけ離れたものであるため、現状を保存しようとして改築、修繕などを施す場合に本法の基準を適用することとすれば、古い部分はほとんど改めなければならないこととなってしまうといってもよい。 また、古い建築物が火災などのために滅失した場合にも、これを復元することは、本法の基準に合うようにするという条件がある限りまず不可能である。したがって、このような古い建築物が国宝などに指定された貴重な文化遺産である場合にも本法をそのまま適用すべきかどうかは一考を要することである。
 国宝などの文化財は先人が我々に伝えた貴重な財産であり、これを保存し後世に伝え、あるいはその活用を図って、国民ひいては世界の文化に寄与することは我々の任務であるので、本法を文化財などの建築物に直接適用することは適切であるとはいえない。
 しかし、文化財といえども社会的な存在である以上は社会に与える影響を考え、安全上、防火上及び衛生上支障がない構造にする必要がある。
 このような背反する要請を考慮して、本条は限定的に建築物を選び出し、それらに限り本法の適用を除外している。
 (2)本法の適用が除外されるものは、文化財保護法に基づき国宝、重要文化財、重要有形民俗文化財特別史跡名勝天然記念物又は史跡名勝天然記念物として指定された建築物、旧重要美術品等の保存に関する法律に基づき重要美術品等として認定された建築物及びこれらの建築物であったものの原形を再現する建築物に限られ、復元建築物については特定行政庁が建築審査会の同意を得てその再現がやむをえないと認めたものに限られる。

消失する前の名古屋城天守は「国宝」であったが、それは消失して消えてしまった。木造レプリカには国宝指定時の「オーセンシティ(真実性)」がない。京都の金閣寺を引くまでもなく、復元建築物は「国宝」にはなれない。

木造レプリカが、この(2)以下のどれに当てはまるのかと言えば、最後の「これらの建築物であったものの原形を再現する建築物に限られ、復元建築物については特定行政庁が建築審査会の同意を得てその再現がやむをえないと認めたもの」ということになるが、ここには、それに先立つ条件記述「しかし(略)安全上、防火上及び衛生上支障がない構造にする必要がある」を満たすために「建築審査会の同意」を課している。

ichi-nagoyajin.hatenablog.com

で指摘したように、現在の設計には安全上重大な瑕疵があり、「日本建築センターの評定」での指摘が改善されていない。そして国土交通大臣の認定は受けられていない。つまり、ここで求められている「法同等の安全性」という条件を満たせていない。

「先人が我々に伝えた貴重な財産」という言葉は、これから作られる「木造レプリカ」に相応しいものか、昭和34年の名古屋市民が再建し、残してきた現存天守に相応しい言葉か。真っ当な常識があれば判りそうなものだろう。