希望の党から減税日本ナゴヤの市会議員が出馬すると発表された。
愛知一区からは佐藤夕子市議が、愛知三区からは余語冴耶香市議が出馬すると見られている。
「希望の党」の是非や、それに対する河村名古屋市長、または減税日本のスタンスについて、言いたいことは山ほどありますが、そういった事は横に置いて、当ブログならではの愚直な視点からの風景をお届けしたい。
河村名古屋市長は、既存政党の地方議員の仕事が見えない、機能していないとして、議会リコールを行った。
そして、名古屋市議について、報酬は年800万円で十分であるなどと主張している。
(名古屋市長についても、自らの給与を800万円と「安売り」したことで、このたびの後継人事に支障をきたしている。制度設計上の無能を晒していると言っていいだろう)
河村市長の意を受けて、議会リコールが成立し、名古屋市会は改選となり、河村市長の子飼いである減税日本所属の市会議員が28人誕生した。しかし、離反や不祥事による除名などが相次ぎ、4年後の改選時には半数以上が所属を外れている。この4年間の経緯を眺めて確実に言えることは3つある。
1.河村名古屋市長には組織を運営していく能力は無い。
2.河村名古屋市長には政治家を育成していく能力が無い。
3.河村名古屋市長の制度設計は誤りに満ちている。
既存議会にも問題は有っただろう。
しかし、既存議会の問題は自浄努力で正常化されている部分は多い。
また、制度も組織も、常に完璧はないのであって、問題を指摘し、批判に開かれ、常に斬新的な改善がなされればよいのだ。逆に、「改革の理念」が「正義である」というような無謬性に落ち込んでしまう事例は歴史上もいくつも散見され、そうした「改革」が狂気の地獄を見せる例も、歴史にはいくつも存在する。(フランス革命におけるジャコバン党、ロシア革命におけるボルシェビキやスターリンによる粛清。中国の文化大革命や、その余波を受けたカンボジアのポルポトによる「キリング・フィールド」の惨状等々)
「正義」の名の下に行われ、異論を許さない、不寛容な「革命」は常に歴史の中で酸鼻たる景色を現出させる。
名古屋市における「狂気の市議会リコール運動」は、こうした誤りの一つの小さな例でしかない。
そして、その結果として生み出された「減税日本ナゴヤ」は、では、「議会改革」を体現したものだったのだろうか、既存議会を丸ごと否定できるほど立派で優れたものだったのだろうか。
ヒトによっては、「28人も居たのだから、中にはハズレもいたのだろう」と言う者もいる「離脱した者が問題であって、減税日本や河村名古屋市長の理念自体は間違っていない」という声も聞いた。
行動に当たって、その動機が「正義」であれば経過はどうあれ、理想に行き着く「途中経過で問題が現出するのは、『悪』である『既存勢力』が邪魔をするからだ」というような、幼稚な「正義」と「悪」の勧善懲悪劇もどきを口にする者も居た。しかし、そうした幼稚さがポルポトの地獄を生んだのだ。
私は思う。既存議会にも批判されるべき議員は確かにいた。しかし、リコールと言う全否定をされるような状態であったとは思えない、そして、リコールと言う嵐の中で、逆にこうした批判されるべき議員は議席を回復し、名古屋が大切に思うべき有為な議員が議席を失い、議会から離れて行っている。
また、28人の減税議員のその全てが悪かったわけでもない、確かに「アタリ」も「ハズレ」も居た。
しかし、それは離脱議員が「ハズレ」で残留議員が「アタリ」なわけではない。
さらに、改選を受け、2期目を迎えた「減税日本ナゴヤ」にも「アタリ」はいるのかもしれないが、私には・・・・
今回、この減税日本ナゴヤから、国政を狙う市議が2名出たという事で、では、この2名が「アタリ」であったのか「ハズレ」であったのか、私は敢えて判断せずに置きましょう、これをご覧いただいている皆さんに判断して頂きます。私は愚直に事実を提示するだけです。
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平成27年 6月 定例会 06月25日−13号
(本会議質問、防犯問題、具体的な制度改正などは無し)
平成28年 2月 定例会 03月18日−07号
(報酬引き上げ(再議)についての会派代表発言)
平成28年 6月 定例会 06月20日−13号
http://www.kaigiroku.net/kensaku/cgi-bin/WWWframeNittei.exe?USR=aicnags&PWD=&A=frameNittei&XM=000100000000000&L=1&S=7&Y=%95%bd%90%ac28%94%4e&B=-1&T=-1&T0=70&O=1&P1=&P2=%8d%b2%93%a1%82%e4%82%a4%82%b1+&P3=&P=1&K=424&N=4586&W1=&W2=&W3=&W4=&DU=1
(ゴミ収集について、具体的な制度改正などは無し)
平成28年 9月 定例会 09月16日−19号
(観光文化、具体的な制度改正などは無し)
※こういった本会議質問でもっとも恥ずかしいのは、議員として質問し、提案したつもりの事が、実はすでに施策として行われている。つまり、議員の認識不足、調査不足が露呈する事例なのでしょうが、まさにこれがそう。
追記:
佐藤夕子元代議士は、代議士時代にもすでに回答が提示されている事柄について質問主意書を起こして、なかんずくご自分の機関誌に「回答無し」と火の無い所に煙を立てている。
2011-07-30 7.30 A.A.K. 行動報告
平成29年 6月 定例会 06月21日−12号
(減税日本としての代表質問。)
※例えば「敬老パスで同行する小学生以下のお孫さんの運賃無料化」を提案し、市長は「検討する」と回答しているが、さて、実際にはどのようになっているのか。
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27年
教育子ども委員会
大都市制度・広域連携促進特別委員会(副委員長)
発言なし
28年
教育子ども委員会
大都市制度・広域連携促進特別委員会(副委員長)
発言なし
29年
教育子ども委員会
防災・エネルギー対策特別委員会
発言なし
佐藤夕子市議について、委員会における発言は一切ありません。
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余語冴耶香市議、名古屋市会本会議発言録
(2期目のみ抽出)
平成27年 9月 定例会 09月16日−18号
(LGBTについて、)
※市長が「大至急一遍当事者の皆さんのヒアリングをやります」と答弁して、後日、実施されたのかとの取材質問に「酒を飲みながら話した」と回答。正式な「ヒアリング」は行われていない模様
平成28年 2月 定例会 03月08日−06号
(議員報酬改正についての意見表明)
平成28年 9月 定例会 09月15日−18号
(犬猫取扱業者について、具体的な制度改正などは無し
市当局ホームページについて、具体的な制度改正などは無し)
平成29年 2月 定例会 03月07日−03号
(代表質問)
※「世界のAIOIYAMAプロジェクト」について、市長に質問をして、次の議会までにスケジュールを提示するという回答があったが、その後どうなったのか?
平成29年 6月 定例会 06月23日−14号
(BLS教育、具体的な制度改正などは無し
セクシュアル・マイノリティ、具体的な制度改正などは無し)
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余語冴耶香市議、名古屋市会委員会発言録
27年
教育子ども委員会(副委員長)
産業・歴史文化・観光戦略特別委員会
安心・安全なまちづくり対策特別委員会
発言なし
28年
教育子ども委員会
都市消防委員会(副委員長)
大都市制度・広域連携促進特別委員会
安心・安全なまちづくり対策特別委員会
発言なし
平成29年
都市消防委員会
大都市制度・広域連携促進特別委員会
産業・歴史文化・観光戦略特別委員会
議会運営委員会
発言なし
余語冴耶香市議について、委員会における発言は一切ありません。
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ご両人とも、委員会における発言は全くない。
本会議における代表質問や個人質問はしているが、
それで制度改正が行われたという事例もない。
ヒトを他の人と比較するのは良い事ではないが、
先日の大雨による落雷で、犬山城の「しゃちほこ」が破損した。
犬山市はすぐに修理費用「932万1千円」を計上したが、ビアンキ・アンソニー犬山市議会議長の指摘で「災害共済金」の適用を受けられることが判明し、犬山市の支出は(国庫補助なども受け)「94万9千円」に抑えられたそうだ。
「市民の納めた税金を一円も無駄にしない」態度というのは、こういった事を言うのではないのだろうか。
https://twitter.com/Bianchi_Inuyama/status/912251060076417024
ビアンキ・アンソニー 犬山市議会議長 @Bianchi_Inuyama
「犬山城しゃちほこ落雷事件の復旧工事は設計管理委託含め計932万1千円。648万2千円は災害共済金から適用。災害共済金の対象外の270万2千円のうち国庫補助金189万円、市の負担額は94万9千円となる、その半分は寄付金だそうです。災害共済金が適用と指摘した良かった。」
行政の施策でも、誤りも有れば偏りも有る。
そうした問題を、あるいは専門的な立場から、あるいは「庶民目線で」指摘し、是正を行ってこそ、議員たる意味がある。行政職員とは異なり、議員に試験などなく、選挙と言う民意で選出されるのは、こうした多様性を担保したいがためだろう。それはあくまで有権者の、住民の、公共の為という前提がある筈だ。
「人生行き詰ったら、選挙に出ればええ。選挙で運よく受かったら、人生一発逆転。
たまらん、税金で食っていける夢のような生活が待っとる」
というような私利私欲の為に、議員の立場を使うような者は選ぶべきでないだろうし、そのような者に投票する無責任な有権者(モノ)にも、報いは来るだろう。
結婚についての格言で。
「結婚をする前には両の目でしっかり相手を見て、
結婚したならば、片目をつむってやるべき(少々の短所は大目に見るべき)
しかし、皆、結婚の前には盲目となって、
結婚したならば、相手の短所ばかりに目を向ける」というような言葉があるようです。
有権者と、選良たる議員の間でも、こうした関係は成り立ちます。
有権者は、選挙の時には目を見開いてもあまり意味は有りません。どうせ、候補者はきれいごとしか言わないし、その言葉がどれほど信じられるものなのか、推し量る基準が無いからです。
しかし、有権者は、自分が選んだ議員が、どのような活動をしたのか、それを見つめる責任があります。
その活動が不満足な場合、二度と選んではいけない。
多くの有権者は、自分の選んだ議員は「(正義で)立派な人だ」と思いたがる、これは典型的な「認知不協和」である。自分が選んだ議員が「誤り」だと認識することは、自分の選択が誤りだと認識することに外ならず、自分の判断力を否定する行為に繋がるからだ。しかし、事実は事実として受け入れなければ、また同じ判断上の誤りを繰り返す、そしてまた、その誤りを受け入れまいと、目の前の事実から目をそむける事に繋がるのだろう。
【重要な訂正:2017年10月25日】
当エントリーにおいて、「佐藤夕子市議、余語さやか市議は委員会発言がない」という記事を書きましたが、
データの集計で間違いをしておりました。
例えば佐藤夕子市議は以下のような発言をしています。
平成27年 教育子ども委員会
06月30日− 4
07月03日− 1
09月18日− 8
09月24日− 2
09月29日− 1
10月05日− 10
10月06日− 12
10月07日− 10
10月08日− 5
10月09日− 1
11月06日− 5
12月01日− 6
12月04日− 1
12月14日− 18
84件
平成28年 教育子ども委員会
02月26日− 4
03月02日− 1
03月09日− 5
03月10日− 16
03月11日− 6
03月14日− 30
03月16日− 20
03月17日− 1
83件
平成29年 教育子ども委員会
03月16日− 14
03月21日− 9
23件
特に、平成28年3月14日の議論は、なかなか示唆に富むものでした。
訂正いたします。
余語市議についても、データを調整いたしましたところ、相違がありましたが、まあ、今更訂正してもね。落っこちちゃった後だし、という事で未整理のデータは掲載いたしません。
このような辺境のブログが、燦然たる希望の党公認衆議院議員候補の当落を左右したというようなことはよもや無いとは思いますが、誤りをそのまま放置することは良くない事なので、謝罪とともに訂正させていただきます。
ごめんね、ごめんね〜
ちなみに、上記発言件数が多いのか少ないのか、このままでは判断付かないと思いますが、
共産党の一年生議員、西山あさみ市議の発言回数データもお示しいたします。ご参考までに。
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西山あさみ
平成27年 経済水道委員会
06月17日− 6
06月29日− 9
06月30日− 7
07月03日− 1
09月18日− 7
09月24日− 12
09月25日− 5
09月28日− 8
10月05日− 8
10月06日− 15
10月07日− 20
10月08日− 7
10月09日− 1
11月06日− 9
11月30日− 7
12月01日− 12
12月04日− 1
12月09日− 12
12月25日− 8
155件
平成27年 安心・安全なまちづくり対策特別委員会
09月09日− 5
5件
平成28年 経済水道委員会
02月26日− 8
02月29日− 7
03月02日− 1
03月09日− 9
03月10日− 12
03月11日− 9
03月14日− 9
03月15日− 1
03月16日− 15
03月17日− 4
04月07日− 8
04月22日− 7
04月28日− 19
06月09日− 4
06月22日− 5
09月20日− 6
09月21日− 6
09月27日− 1
10月04日− 48
10月06日− 22
10月07日− 1
10月11日− 3
10月24日− 20
11月30日− 18
12月02日− 2
12月05日− 16
12月06日− 6
12月22日− 15
12月26日− 13
295件
平成28年 安心・安全なまちづくり対策特別委員会
05月13日− 3
09月08日− 13
16件
平成29年 経済水道委員会
03月01日− 29
03月02日− 12
03月03日− 23
03月06日− 1
03月13日− 28
03月14日− 20
03月15日− 45
03月16日− 11
03月17日− 34
03月21日− 1
03月22日− 1
04月13日− 19
224件
追記(内緒):
http://otanitomohiro.mie1.net/e308095.html
http://archive.is/xj9IL