市民のための名古屋市会を! Ver.3.0

一人の名古屋市民が「地域委員会制度」「減税日本」に対する疑問をまとめるサイトです。(since 2011/3/3)

大臣自殺の意味するもの

大臣自殺の意味するもの

 松下忠洋大臣が自殺したと言う衝撃的なニュースが入ってきた。病気が原因とも今朝になって、週刊誌に女性問題が掲載される事を気にしての自殺ではないかなど、取りざたされているが現職閣僚の自殺であり事は穏やかではない。
 松下氏は鹿児島3区選出の国民新党の議員であり、この自殺を受けて補欠選挙が行われる模様である。補欠選挙は10月28日(日曜日)ということになりそうで、国民新党民主党選挙協力があったのか鹿児島3区には民主党の候補は居ない。

 対する自民党の元職は宮路和明氏。東大から農林省経由で衆議院に立候補、6期を努め御年71歳という事になる。つまり、元官僚の自民党議員で、今まで特に賞罰*1もなしと、ある意味面白くもナントモない候補となる。
 ここに30代、40代の”活きの”良い「維新の候補」が立候補して、「旧態依然の自民党VS清新な維新の候補」という図式が生まれ、鹿児島3区の選挙区事情は良くわからないが、維新の候補が勝つような事になれば、いよいよ維新の勢いは弾みがつく。

 そのような事を考慮すると、年内に解散の腹を括ったかに見えた野田総理も、解散を先送りするのではないか。このまま年を越えるのではないかという観測もある。*2

 名古屋には誰よりも衆議院解散を待ち望んでいる人がいますが、この松下大臣の自殺というのはこの方の期待を大きく裏切る結果になる可能性がある。

さて、減税日本の政党要件

 減税日本は政党要件を満たす国会議員5名の名を明かせないでいる。

 最初は8月12日の大村知事の「中京維新の会」旗揚げに反発して、減税日本をすぐにでも政党化するとしていたものが、9月5日の集会に5人揃えますという話になり、それが7日になって9日になって、当面見合せとなっている。

 9月5日の集会の際に、国会議員の紹介をして7日には5人揃えますと大見得を切ったのは減税日本選挙対策事務局長・政策顧問・ 東京本部事務局長の藤川晋之助(藤川基之)氏である。7日に「9日に伸ばします」と言い出したのも藤川氏かと思ったら、小林興起氏のアナウンスらしい。藤川氏のコネクションが枯渇して、小林氏の関連から残りの人物を探っているのだろうか?

 なんにせよ、門前市を為す西の政党とは様相を異にして、5人揃えるのも大変な事だ。

 そして、そもそもこうやって言っていることがどんどん変わる、または根拠の薄弱な事でも口に出してしまうというという「減税日本」の体質が垣間見える。

 こんな政党というか、任意団体というか、単なるグループに、信用を置く事ができるだろうか?5人集める、集めない等というはなし以前に、このコロコロ変わる発表のあり方そのものが、減税日本河村たかしという存在の信用性を顕している。

 現在の民主党の状態(沈む船から次々に逃げ出している)から見れば、第三極、地域政党が政党要件を満たす為に5人の国会議員を揃えることぐらいできて当たり前に思える。

 しかし、実はこの政党要件については揃えてからもまだハードルがある。

 それは、改選で揃えた5人の内、何人が再選できるか。

 つまり、改選を潜り抜けて政党要件を維持できるか。という問題だ。

 選挙前に政党要件を満たすのは「比例復活」という制度を利用して、(自分の)議席獲得を堅実にする手立てだ。そういった意味での政党化は「自分の生活が第一」の選挙協力互助会と言う働きがある。(勿論、政策など二の次、国民の生活など三の次である)

 このような見苦しいまでの野合を果たしても、改選に生き残る事ができなければ、政党要件を維持できない。

 特に、解散が年内に有るか無いかは別にしても、年末までには政党化するのは、特に、佐藤夕子代議士には悲願とも言える。年末の段階で政党要件を満たしておけば政党助成金が貰えるのである。(もう一段、税金で食う極楽が味わえる/そして、ストレスから使いすぎたカードの支払もナントカなる)

 果たして解散総選挙を受けて、減税日本は政党要件を維持できるのか。

 更に、地域政党や第三極、そして小沢グループの大同団結による連立政権ができた場合に、減税日本河村たかしが主要閣僚や総理の座を射止める可能性が無かったわけでもない。けれども「地域政党」への信頼感は自ら潰してしまった上に、小沢グループとの連携も怪しい情勢となっている。
 大筋としての読みは、自公+維新の連立政権となりそうだが(橋下大阪市長は2万パーセント国政に転出します)、自民党の政権に減税日本が接合したところで、果たして閣僚ポストが転がってくるだろうか?(河村市長の危険な発言癖を知っている自民党政権は、河村氏の入閣は見合わせるだろう)

 どうにも、どのような絵柄を想像しても、あまり好印象は生まれない。なんとなく、垢抜けない、ビンボー臭い「地方政党」が右往左往しているようにしか見えない。

 こういった動きに希望を感じる事ができないのは、そもそも減税日本河村たかしの掲げる理念や政治テーマに、国民や有権者への思いを感じる事ができないからだろう。
 減税も根拠薄弱であるし、脱原発も、単なる付和雷同でしかない。河村氏から出されているビジョンに新規性は無い。地域主権も上滑りであるし、そもそも河村氏が捕らえる法律や、地方自治、政党やそして民主主義と言う概念に、どうも薄っぺらで思慮の浅いものしか感じる事ができない。


 この名古屋市会9月定例会に上程された補正予算は5億8千5百万円ほどだ。
 市長からの提案理由説明で、上程案件とは関係のない、「お話」は延々と続けられるのだろうが、それらは何の根拠も無い。言ってみただけのお題目以下の代物だろう。


河合議員に戦後初の辞職勧告 名古屋市議会

 名古屋市議会の議員総会が11日午前、9月定例会開会に先立ち開かれ、当て逃げ容疑事件などを起こした河合優市議(47)=緑区、無所属クラブ=の議員辞職勧告決議案を全会一致で可決した。

 名古屋市議会で辞職勧告決議案が可決されたのは戦後初。しかし法的拘束力はなく、河合市議も議員を続ける意向を示している。

 決議では、女性同伴での東京公費出張や政務調査費の不正使用、当て逃げ容疑事件など河合市議の不祥事を列挙し「議会の品位をおとしめた。議員職に恋々とする反省なき態度は市民を失望させた」と批判。「議会の秩序と信頼の回復のために」と辞職を勧告した。

 採決に先立ち、河合市議が所属していた減税日本ゴヤの浅井康正団長が提案説明に立ち「決議を真摯に受け止めて」と辞職を求めた。河合市議は議員総会に出席できないため、5分間の弁明の機会が与えられたが「議員総会でのやりとりは議事録に残らないので意味がない」と登壇しなかった。本会議で再度、決議案が提出されれば、自らの意見を述べるという。

(中日新聞 2012年9月11日 12時41分)

http://www.chunichi.co.jp/s/article/2012091190121009.html


写真:河合優市議に対する辞職勧告決議案を全会一致で可決する市議ら。前列中央は除斥のため空席となった河合市議の席=11日午前、名古屋市議会で(中日新聞

ちなみに、この空席は元、則竹氏が座っていた席だそうです。
この空席ではなく、この後に変更された河合市議の席が則竹氏が座っていた席だそうです。

名古屋市議会:当て逃げ事故の河合市議に辞職勧告決議

 名古屋市議会は11日、車への当て逃げで人身事故を起こしたとして愛知県警に書類送検されるなどした元減税日本ゴヤ市議団の河合優市議(47)=無所属クラブ=の議員辞職勧告決議案を全会一致で可決した。決議は一連の問題を「公職者という以前に一般社会人としての常識を逸脱しており、市民の議会への信頼を失墜させただけでなく、議会の品位を著しくおとしめた」と指摘した。議員辞職勧告決議は提案を含め同市議会で初めて。

 決議の場となった議員総会では、提案者の減税ナゴヤの浅井康正団長が「市民や市議会に多大な迷惑をかけながら改悛(かいしゅん)の情を示すことがなく、市民の信頼を損なった」と趣旨説明した。市議会は河合氏に、希望する場合は弁明の機会を設けると通告したが、河合氏は議員総会を欠席した。

 決議に法的拘束力はなく、河合氏は辞職を否定している。市議会は河合氏が辞職しない場合、11日開会する9月定例会の本会議でも辞職勧告を再度決議する方針だ。

 河合氏は同市緑区で高級スポーツカーを運転中に人身事故を起こした後、立ち去ったとして8月20日に自動車運転過失傷害などの容疑で書類送検された。ほかに、昨年12月の東京都杉並区への公費視察に女性を無断で同伴させたとして、旅費や日当を市に返還した。さらに、政務調査費で漫画本などを購入した問題も発覚している。【高木香奈、三木幸治】

(毎日新聞 2012年09月11日 12時01分)

http://mainichi.jp/select/news/20120911k0000e040197000c.html


*1:2007年に選挙運動収支報告書に不適切な二重計上があった。

*2:「近いうちに」という約束は谷垣氏が総裁の座を降りれば完全に反故になるだろう。残された可能性は11月に切れる予算を措置する為に、特例公債法と引き換えに野田氏が首を差し出すと言う、ネジレ国会の年中行事がまた実現化した際には年内もありうる。しかし、自民党の内部事情から、予算を人質に取れなくなった場合、公債発行、違憲状態の選挙区割を片付けてから解散という事になれば、年を越える。下手をすると任期一杯まで引っ張るかもしれない。「総理の座に座った者は、一日でも長くその椅子に座って居たくなる」と言われるのはその通りなんだろう。