市民のための名古屋市会を! Ver.3.0

一人の名古屋市民が「地域委員会制度」「減税日本」に対する疑問をまとめるサイトです。(since 2011/3/3)

だから僕は歌うんだよ 精一杯でかい声で

 なんでも本日、「市民税減税を求める請願」が名古屋市会に出されたらしい。紹介議員は減税日本ゴヤで。例えば、税率の改定を求めるような住民投票はできないことになっている。そんな事を認めればどこでも、勝手な税率(場合によっては“無税”)を住民が決めてよい事になってしまい、こんな事で地方自治が成り立つわけが無い。
 請願についてはこういった規制は無いようだ。勿論、請願するだけだから自由なんだけれど、ならばその財源として何を差し出すのかこの請願者は意識しているのだろうか?

 例えば、市営交通の敬老パス制度を廃止すれば140億円程度の予算が浮く。これでも市民税0.6%減税には足りないけれども、この制度を廃止してまで請願を通そうという意識があるのだろうか。・・・・面白い。この請願に応えて減税を実施してやれば良い。そして、その為に切られた行政サービス(敬老パスでもなんでも)を受けていた人々に「○○町の□□さんの請願にお応えして、市民税減税を実施した結果、その財源として敬老パスは無くなりました!」と市バスの停留所やら地下鉄の駅にポスター作って貼っておこう。(単なる冗談だけど)

 今日、ある人と「政治とは何か」と言う話をしていた。私の話し方が怖いと言うところからそういった話になったが。政治とは怖いものですよ。何度でも言いますが、政治とは社会的資源(リソース)の奪い合いです。誰がその便益を受けるのかと言う争奪です。良い教育を受け、心身も健康であれば働いて稼ぐ事もできるでしょう。つまり、民間セクタ、市場において所得と言う形で社会的リソース(お金)を得ることができます。しかし、社会的に不遇な境遇にいる者、健康を害してしまった者。こういった「社会的弱者」にとって、市場競争で社会的リソースを得ることはできません、または困難です。これらの者にとって、それでも生存にギリギリ必要な社会的リソースを獲得する一つの方法が「政治」です。

 現在、米国において「ウォールストリートを占拠せよ!(Occupy Wall Street!)」という運動が行われています。行き過ぎた新自由主義の結果、米国では、およそ上位1%の国民が所得全体の20%を独占し、資産においては上位10%の人々が全資産の90%を占有しています。この所得の不均衡を「99%の人々」が是正を求めるというのが今回の行動であると言われています。つまり社会的リソースの争奪を訴えているのです。

 日本においても、この所得の不均衡は、ある意味では米国よりも酷くなっています。(OECDの調査では、子供を持った家庭における不均衡は米国よりも酷い)

 河村市長のような新自由主義者は「所得の配分は市場原理によって正当に配分されている」と言うかもしれません。しかし、私はそうは思いません。日本においても東大生の家庭が一般家庭よりも所得が高い、といったような「格差の遺伝」というような現象も起きています。例えば、ハンドボールとサッカー、社会人となって、実業団のハンドボールの選手と、Jリーグなどのサッカーの選手では、その所得の差は彼等の努力の差といえるでしょうか。また、釜本選手と中田選手が得た生涯賃金の差は、彼等の努力や能力の差でしょうか。
 Jリーグをめぐる社会的条件と、ハンドボールを取り巻く社会的条件の差が、この両者の所得の差を生み出したのだろうと思われますし、釜本選手の頃の日本のサッカーを取り巻く環境と、中田選手の頃のヨーロッパリーグの状態の差が、能力以上に両者の所得の差を生み出したことは明白でしょう。

 この議論は、マイケル・サンデルが「マイケル・ジョーダン」を引き合いに出して語った議論の引き写しですが、人々の所得と言うのは、当人の努力と能力も確かに必要で尊いと思いますが、それ以上に社会的条件(早い話が「運」)が預かって余りあります。

 親の所得や社会的階層によって、豊かな生活を送ることができている者は、そこに生まれたという幸運を独占すべきなのか。

 そうではなく、自身が高い収入を得ている者は、その高い収入の幾ばくかは、社会的条件が自分に与えてくれたものと自覚し、それを社会に還元すべきである。これがマイケル・サンデルたちが提唱する「コミュニタリアン」の考え方です。

 コミュニタリズム(共同体主義)もリバタリアニズム自由主義)も政治的主張です。前者は、豊かな者が稼いだ金の一定比率は社会との協力関係で稼いだ金なので社会に還元せよと求めます。後者は自分で稼いだ金は自分の物であると主張します。この「金」と言う社会的リソースを奪い合って、両者が主張を戦わせるのが政治です。

 いま、名古屋市においても、敬老パスを守るべきか?公園の清掃事業を守るべきか。はたまた、市民税減税を実施すべきか。両者を取るのは無しだ。そんな良い子ちゃんは。

 敬老パスの廃止は止めにしますか?なら、減税のために何を差し出します?200億円からの予算が必要なんです。

 なんです?市の職員給与を削減したから予算はある筈です?

 あなたは字が読めないんですか?この資料の3ページに「3 給料削減措置」という項目がありますけど、職員給与はどの程度削減してあるって書いてありますか?

追記(平成26年5月22日):上記リンクが変わっていました。
現在はこちらにあるようです。

名古屋市の職員給与・定員管理等の公表 平成23年度版

  市長の言葉が嘘ですか?
  この資料が嘘ですか?


 いっそ、市長が公言しているように、本当に全職員の給与を一割カットしてもらえば減税ぐらいできるかもしれません。
 そうやって貰うように、その請願に書き加えて置いてください。

 なぜ、私が時に声を荒げるか。

当たり前だろう、市民に対して嘘をついて誤魔化しているからだ。
当たり前だろう、市民が困っているにも関わらず知らぬ振りでいるからだ。


当たり前だろう、これほどの問題があるにも関わらず深夜まで酒を飲んで遊んで歩いているからだ。


真剣に市民の生活や明日の市政を考えれば声も荒げるのが当然だ。
貴様らの手にある決算資料、全体で2兆円からの話なんだぞ。
少しは顔を洗ってこの事の大きさを認識してみろ。

貴様らのいい加減な勘違いで1億円、2億円などすぐに飛んでなくなってしまうことを自覚せよ!

河村市長がもたもたと、単なる格好付けで工事を止めてしまって陽子線ガン治療施設の工事で5億飛ばし、その前は里山の開発を止めて5億5千万円失っているじゃないか。

 弁償してくれ!

 この10億円でいったいどれだけの市民が助かるのか。
 その重さを感じないのか?
 感じられないようなら、即座にバッジを外して辞職せよ!

 まあ、感じないから酒を飲んで遊んでいられるんだろう。

 「大きな声を出すな」だ?

 ふざけるな!俺は怒っているんだ!

 はぁ、頭が痒い。

 なんでもリコール署名の最終段階で、選挙管理委員会に押しかけた人々がいると言う。その報道の姿勢は、市議OBの選挙管理委員が民主的な署名簿収集に横槍を入れて、署名運動自体を無効にするつもりらしい。市議会議員OBが、市民の民主的な要求をもみ消そうとしているというようなものだったそうだ。

 はっ!

 調べれば調べるほど、リコール署名運動の成立は怪しい。
 その強訴自体が民主主義の破壊だったと思われる。

 私は、その時の声以上の大きな声で訴えてやる!

 名古屋市政を市民の手に取り戻せ!

 嘘つき市長はもう要らない!


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