市民のための名古屋市会を! Ver.3.0

一人の名古屋市民が「地域委員会制度」「減税日本」に対する疑問をまとめるサイトです。(since 2011/3/3)

東区補選顛末(続)

名古屋市東区で予定されていた市議補選、既存5会派全てが候補者擁立を見送って、無投票当選かと思われたが や は り 減税日本が動いた。


本題の前にあまりに馬鹿馬鹿しい内容なので、この季節に相応しい音楽をご紹介したい。

会社や庁内では聞けないでしょうが、可聴環境でお楽しみください。
ついついワンフレーズが口をついてしまうかもしれませんが、そうすると「コレ」を読んだことがバレますのでお気をつけて。


今回の補選。先の衆議院選挙で勝利を収めた立憲民主党が、その勝利の余勢を駆って「立憲民主党初の地方議員候補」を立て、他の会派はそれぞれの思惑から立候補を見合わせた。

減税日本だけは候補者を立てるものと思われたが、希望の党の失速に怖気づいたか立候補予定者が逃げ出す事態となった。

今週6日。月曜日に減税日本代表の河村名古屋市長は東区補選に減税日本として候補者を擁立しないことを表明した。

・・・しかしおかしいのだ。

立候補予定者が怖気づいているという事情は分かるし、減税日本、河村代表の周囲にヒトがいないという事情も分かる。自業自得だ。

しかし、愛知1区、それも自身が住んでいる東区の議席を「自分の物」と捉えている河村代表が、みすみすその議席を手放すはずがない。少なくともギリギリまで説得を続け、または立候補希望者を募るだろう。(そもそも何の為の「河村政治塾」なんでしょうね)


なぜ、月曜日なんて中途半端なタイミングで河村代表は「候補者を擁立しない」という嘘(今となっては、事実上「嘘」ですよね)をついたのか。


時計の針を少々戻して10月31日、午後1時過ぎの東区役所3階、第4会議室を覗いてみよう。

この日、補欠選挙に向けた「立候補予定者説明会」が開かれていた。

この場に現れたのは、立憲民主党の国政直記陣営のスタッフ。
減税日本からもスタッフが現れて職員の説明を聞いていた。

ここに、共産党の職員も参加していたのだが、実はもう一人の人物が事前説明会に参加していたのだ。

実は、今回の選挙。非常に奇妙な構図を持っている。
たった2議席の東区市議。そこに自民党減税日本議席を得ていた。
この減税日本の市議が希望の党から国政に挑戦し、落選した。
そこで、補欠選挙ということになった。(定数の6分の1を超える欠員が出たら補欠選挙が行われるが、緑区では議席が8人であるため補欠選挙は行われない。この間、緑区民は一時的に市政参政権が抑制されることになる。まあ、その原因を作った当の本人は、そんな周囲の迷惑など考慮もしないだろうが)

自民党は既存議席が有るため立候補者を出さない。(2議席しか定数が無い地域に2人擁立しては、次回の改選で共倒れになる可能性がる)
公明党自民党選挙協力してきた経緯から擁立しない。
民進党は立憲民主から擁立ということを受けて見送る。
共産党も立憲民主が擁立ということも含めて独自候補は見送った。(事前説明会には参加していた)

ここに減税日本対立候補を立てる。

さて、減税日本、河村市長は東区においておよそ9000票(投票率 約50%換算)の票を獲得している。佐藤夕子前市議も7000票程度を持っている。

それ以外の民進等(共産党含む)の獲得票数は5000票程度しない。

それに対し、自民党の市議、中川市議は9000票程度の票を獲得しており、今回の衆議院議員選挙において愛知1区の自民党熊田候補は東区内で1万1千票を獲得している。

つまり、河村ー9000
国政獲得可能票ー5000

に対して、自民党支持層の票が約1万票。行き場を無くしているのだ。


(追記:四象限マトリクスを実際に作ってみた)

この約1万票は固い保守票だ。旧愛知民社の流れを汲んでいる票田とも言える。
立憲民主の国政候補が共産党と連携し、衆議院選挙における吉田つねひこ代議士のような選挙運動を行えば、減税日本に流れかねない。

また、この人々の意識を調査すると、

議員報酬については、半減に対してはネガティブだ。
議員報酬を半減する、市長給与の減額に対しては否定的な意見を持っている。

原発についても否定的だ。いわゆる左派が進めるような反政府運動と連携したような反原発運動には否定的な態度でいる。

減税政策については早期の10%減税実現を希望しているようだ。

また、サンプル数は少ないが、「元減税の則竹市議の印象について」と聞いた所。「あの、ポルシェで当て逃げして辞めたヒトね」と減税日本ゴヤ市議の悪評が混ざった意見も聞いた。則竹市議は、前回の市議選で次世代の党から中区で立候補したのだが、その時、自分に受けた逆風を認識していないのだろうか?それとも、東区だから良いとでも思っているのかな?だとしたら、よほどおめでたい。

話を戻すと。

東区の自民党票という大票田が行き場を無くしている。

そして、この人々の指向は立憲民主とは微妙にずれており、勿論、河村市長に対しても否定的だ。(だから、自民党市議に投票している)

今回の選挙ではここに空白が生まれている!

マーケティングで使うような「二次元マップ」や「四象限マトリクス」で見事に空白が生まれている。作ってみた、上図参照。

ここを狙って、第三の候補が立候補すれば、最大の票田を獲得することができる。

ポイントは、非河村であり、共産党と距離を取っていること。


そして、その第三の候補が現れた。
10月31日、午後の東区役所3階で、この人物を見た減税日本のスタッフは冷や汗をかいたことだろう。いや、彼はそんな事気が付きもしないかもしれない。しかし、この第三の候補が現れた事を聞いた河村代表はどう思っただろうか。

それから、週が開けての月曜日の「不出馬宣言」

減税日本が不出馬となれば、この第三の候補は立憲民主と正面から対峙しなければならなくなる。河村代表の「不出馬宣言」を受けて、第三の候補も立候補を取りやめたようだ。

一説には、逆に河村代表に「減税日本公認」での出馬を要請したという話も伝わっている。

それはともかく、こうして第三の候補をふるい落として、則竹の擁立。

則竹元市議は、費用弁償の受取を拒否するとして、法務省に供託していたが、それを引き出して使ってしまった。それがバレて河村代表に市議辞職に追い込まれている。
(引き出す行為自体は違法性はない。それより、ちゃんと受け取ることが正当なことであると、私などは思うが、発言と行動が一致しない。また、それを隠れてコソコソやっていたいたということが、ダメだったんでしょうね。また、政務調査費の使途についても疑惑が持たれていたが、辞職騒動で有耶無耶になっている)

前回の市議選では次世代の党 中区候補として立候補している。

河村代表は、一度嫌うと話をしようともしない。彼は「お仲間」としか会話ができないので、則竹も会話できていないようだ。

実際、今日の会見でも「河村代表とは会話できていない」と言っていた。

この則竹の擁立劇の裏には、民主党市議団で一緒だった現減税日本市議の鎌倉市議の動きがあったようだ。

河村代表の佐藤擁立と並行して、鎌倉市議は則竹擁立にうごいていた。

則竹本人にしてみれば猟官運動だろう。次世代の党から市議選に出ようというのだからその他に理解のしようもない。しかし、鎌倉市議にとって、この動きはどのようなメリットが有るのだろうか?

ちょうど、河村代表、河村市長が元減税県議の広沢氏を副市長に据えるという発表があった。北角秘書が国政に出ることで、特別秘書の座が空いているはずで、ここに広沢元県議を据えるのであればまだ理解もできるが、副市長に据えるというのは発想が飛んでいる。

追記:そういえばすっかり忘れていたが、この北角元秘書も希望の党の失速をもろにかぶった被害者だった。ご愁傷様。

北角嘉幸(小選挙区・埼玉県) 【衆議院選挙2017】:読売新聞

河村市長引退後の次期市長候補と考えてのものだろうか。
河村院政体制への布陣かもしれない。

しかし、そこへ鎌倉市議の則竹擁立。

・・・やはり、鎌倉市議の展望が見えない。則竹候補が当選すれば減税日本市議団に迎えるという。単に厄介が増えるだけにしか見えない。ある意味、佐藤夕子前市議より厄介だろう。そして、則竹候補が落選すれば。鎌倉市議はそのオプションについて考慮しているのだろうか。はてさて。


11月10日(金曜日)
夕方6時30分から
名東区役所講堂

において、この冨田勝三元市議主催の市政報告会が開催される。


会派を超えて、名東区選出の
自民党、丹羽市議
民進党、日々美咲市議
共産党市議団からはさいとう愛子市議

が参加して市政の課題などを市民と意見交換します。

どうぞ、ご参加ください。