市民のための名古屋市会を! Ver.3.0

一人の名古屋市民が「地域委員会制度」「減税日本」に対する疑問をまとめるサイトです。(since 2011/3/3)

視聴者参加型地域委員会

 本日はちょっと毛色の変わった文章を掲載してみようと思います。

 実は、ほぼ一日、お堅い文書ばかり書いておりましたので、その息抜きという感じかもしれません。先ほどお風呂に入る寸前思いつきまして、お湯に浸かりながら思案していて、なかなか面白そうだったのでこうやって文章にしておきます。
 題して「視聴者参加型地域委員会」

 名古屋市において現在行われている「地域委員会」は失敗です。地域が必要としているのは執行機関、執行者、担い手であって、議決機関など必要とされていません。
 また特に「選挙による地域委員会」は完全敗北でしょう。なにせ、今次開催されている地域委員会7地区の内、選挙による地域委員の選出を選択した地域は「ゼロ」なのですから。地域委員会を開催するにしても、面倒も多く、後々地域にシコリを残しかねない「選挙による選出」など望む地域がある。と、思える方がどうかしている。

 さて、言いたい事はあらかた言ったので、これ以降、本日の文書は現市長の「か」の字も出てきません。

 「視聴者参加型地域委員会」とはテレビ番組です、その概要はこんな感じです。

 まず、市長の政策予算1億円程度を用意します。

 そして、この1億円の執行にふさわしいと思う提案を、市民から募るのです。

 サブタイトル、「煽り」はこんな感じになるでしょうか。

 「あなたのアイデアが、名古屋の街を作ります。あなたの施策が現実になります」

 募集する施策は
 「地域課題を住民・地域と協働して解決するものであり、地域や行政にとって新たな取り組みや、これまでの取り組みの充実・強化を図るもの」という現在の地域委員会、地域予算の目的に準ずる事になるでしょう。

 また、除外される施策は

・ 営利目的、宗教及び政治に関わるもののほか、私的な財産を形成するものや公共の利益を害するもの(公序良俗や法令に反するもの)
・ 国、県など市以外に決定権限のあるもの
・ 既存の市補助金や地域の自主財源(町内会費、参加費等)の巻き替えを図るもの
・ 現金給付や一律物品給付を行うもの

 などになるでしょう。これも地域予算と同等です。(地域委員会では除外されている「全市的な施策」は除外されません)

 応募された施策、アイデアの中から、上記の基準に見合ったものが書類審査で残ります。

 10〜5本程度のアイデアがこの一次審査で選別され、提案者と市の担当職員が、その施策の具体的な予算額を算出します。(入札などが必要と思われるものは、おおよその入札予想額程度まで算出)もちろん、この算出段階で1施策で1億円以上になってしまうものは除外となります。

 そして、この審査を合格したアイデアについて、市民の前でプレゼンを行います。

 その模様をテレビ番組に仕立てて放送するというわけです。

 市民の審査員を100人程度、会場に入れて、その前でプレゼンするわけです。

 名古屋のローカル局で受けてくれるところはないかな?
 スポンサーが付くか付かないかという話になるのかな?

 プレゼンには単に文章を読み上げるようなタイプもあるでしょうし、OHP (いまなら、大スクリーンにパワーポイント)を駆使して提案するようなものもあるかもしれません。
動画を使ってアイデアを紹介するようなケースもあるかもしれません。

 市長、議員、コメンテーター席なども用意されており、プレゼン後に提案者と質儀応答をしたりもできるでしょう。(市長などはこういった質問はできるが、投票はできないことにした方が良いでしょう)

 そして、プレゼン後に、当局からの推定予算額の紹介(条例改正などのテクニカルな話題がある場合は、ここでその説明も入る)があるのです。

 こうして一つのプレゼンが終了するごとに、会場の市民からの投票を受けます。

 「この提案に、予算を付けることに賛成の方は○を、反対の方は×を」

 (すべてのプレゼンが終了してから、評価の時間を設けると出場順に有利、不利が生じますので、毎回ごとに評価時間を設けます)

 評価の集計結果は「番組の最後」まで知らせません。

 こうして全てのプレゼンを順次行います。

 そして、最後に得票順(賛同者の多い順)に提案が並べ代えられます。

 そして、必要予算の合計が1億円を越えるまでが、採用となります。

 つまり、獲得投票数(賛同者)の多い提案順に、用意された1億円の中で実現可能なアイデアを採用するということです。


 提案がいくつ採用できるかは判りませんし、提案者自身には利益はありません。
 (何等かの形で顕彰する仕組みは考慮すべきかもしれませんが)

 以上が「視聴者参加型地域委員会」です。(「地域委員会」というイメージはすでにないですよね、ただ、「市長政策予算」の使い道として、こういった形も面白いのではと思ったまでです)

 こういった番組を年に2〜3回程度、行えれば面白くないですかね。
 政策予算として年間2〜3億円の使途を、こうやって市民に提案してもらう。

 そして、番組の最後にこういった形で呼びかけるというのはどうでしょうね。

 「といったわけで、今回は○○○○さんの○○○○、○○○○さんの○○○○、○○○○さんの○○○○という3つのアイデアを実現させようと思います。予算総額は推定で8千6百万円になります。勿論、議会の議決、承認を受けなければなりませんが、具体的な問題については調整して、議会の皆様にもご理解いただけるようにしたいと思います。

 また、今回執行されなかった1千4百万円に関しましては、次回へ持ち越しといたします。今回、選に漏れた方々にも再挑戦のチャンスがあります。アピールの仕方を工夫して、是非再挑戦してください。

 さて、ご覧の皆様にお願いがあります。

 名古屋の街を良くしたいというアイデアを持った人々が沢山おられます。素晴らしい事です。これらの方々のアイデアを本当ならば全て実現したい。そう思いますが、先立つものが必要です。予算、お金という制限があります。

 是非、皆様の寄付をお願いしたい。

 皆様の寄付で、この番組の予算枠を広げることができます。

 詳しくはご覧頂いている電話番号に電話して問い合わせてください。

 お近くの区役所や支所にも、寄付や、この番組への参加方法。アイデアや施策の提案方法について、お知らせを置いておきますのでどうかご覧ください。

 あなたのアイデアが、名古屋の街を作ります。あなたの施策が現実になります」

 クレジットのロールが走って、番組終了。
 
 この「テレビ番組」には二つの効果があると思います。
 一つは文字通り「視聴者参加型」「市民提案型」の施策を実現する事で、市政、地域行政を身近に感じてもらうという効果です。
 普通の人々のアイデアが現実の物になる。

 「政治には実現できる力がある」という事を現前させることによって、政治に対する諦めや不信感、無力感を少しで和らげることができるのではないかと考えます。

 また、もう一つは現実の行政の難しさ、実現へのハードルを見せることができるのではと思います。そういった意味では、寄せられた提案の内、幾つかを使って実現できない理由を説明しても良いかも知れません。(誰かの思い付きである、「庄内川矢田川堤防を通行止め」にすれば、市民生活にどのような酷い影響が出るか、とかね)

 市当局による一次審査の際の予算額の算出であるとか、関係法令の調整の様子なども、取材動画で紹介したり、説明を行う事で、行政へのいわれない不信感を払拭できるかもしれません。(おお、市の職員というのはちゃんと働いているんだな。と言うようなね)

 今はこういった実録的なコンテンツが受け入れられていますから、こうやって書いてきて、本当に実現可能なんじゃないかと少し思えてきましたね。

 というか、良いんじゃないんですかね?
 (日テレ的なのかな?テレ東っぽい?
 名古屋としては老舗のCBCや東海にのって欲しいけど。
 メ〜テレもどうかね)

 まあ、焼酎ばかり飲んで「やけくそ」な人では、市長政策予算もすでにありませんのでナンともならないでしょうが、次の方如何でしょうか?

 というか、別に、今の市長がこのアイデアをパクっても私は怒りませんよ。
 嗤わせて頂くだけです。



追記:

 こんな提案が持ち込まれたら、何票入るのでしょうかね?

「ギブアップしません」 河村市長が新SL構想

 あおなみ線での蒸気機関車(SL)の定期運行に意欲を見せる名古屋市河村たかし市長が、新たな構想を打ち出した。中区の市科学館の屋外広場に展示されているドイツ製のSL「B6型」の現役復帰。二十一日の幹部会で「絶対にギブアップしません」と、語気を強めた。
 SL構想をめぐっては、二月のあおなみ線での実験走行が全国的な話題となった。手応えを感じた市長は八月、JR東海の所有で解体寸前だった終戦前後製造の客車四両の取得を計画した。しかし、車体の劣化が激しく、修繕やアスベスト除去に多額の費用がかかるため断念。「残念だ」と悔しさをにじませた。
 次に目を付けたのが、市科学館のB6型。今月十四日の「鉄道の日」には、市長自ら運転台に乗り込み、四十五年ぶりの汽笛を鳴らした。そして、このB6型の走行に夢を託す。
 二十一日、市幹部らを前に「あれ、動かさないかんもんで、技術者のチームつくらなかん。図面もありませんが、できんことはにゃあ、絶対に。確信もっております」と力説。幹部らは沈黙したが、構わず続けた。「あとはいつ、あれをバラすか。わしもやけくそでやってますんで、絶対にギブアップしません」(中日新聞 2013年10月22日)

http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20131022/CK2013102202000049.html



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