名古屋市が「ワクチン後遺症」についての相談窓口を「全国初」設置すると報道されている。
(といっても、報道しているのは CBC だけのようだが)
ワクチン後遺症。ナゴヤ方式 ナゴヤCBCテレビ「大石が深堀り解説」わかりやすいよ。https://t.co/td8P5tkcGe
— 河村 たかし(本人) (@kawamura758) 2022年3月4日
CBCの大石キャスターと河村たかし名古屋市長が二人三脚で進めているように見える。
この中で「ワクチン副反応/後遺症の相談窓口が今まで無かった」かのように報じられているが、本当だろうか。
まず、愛知県にはこのようなサイトが有り、「ワクチン接種後の副反応等に対応する医療体制について」明示している。
接種者が不安を覚えたようなら、接種医か、かかりつけ医に相談するか、県の窓口も設けられ、「専門的な医療機関」への紹介が可能となっている。
https://www.pref.aichi.jp/uploaded/life/372770_1600172_misc.pdf
なにも昨日今日始まった事ではなく、2021年3月に当サイトは開設されている。
CBCの報道では、「ワクチン後遺症の重要性」を伝えていたのだが、名古屋市が窓口を開設する、準備するとは言っていても、すでに有る愛知県の医療体制や相談窓口について触れていないように思える。これでは現に今、後遺症や副反応に悩むヒトのためになっているのだろうか。(現にある県の相談窓口の紹介をした方が有意ではないのか)
さらに CBC の報道では「国が認めるワクチンの副反応は、原則接種4時間以内に起きた急性アレルギー反応に限られ、慢性的な体調不良などは含まれません。」とされているが厚労省の「新型コロナワクチンの副反応疑い報告について」を見ると。
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)ワクチン評価に関する考え方(概要)
(略)
安全性評価(抜粋)
・有害事象については、SARS-CoV-2 ワクチン接種から少なくとも7日間に認められた特定の局所反応(腫脹、発赤、硬結、疼痛等)及び特定の全身反応(発熱、頭痛、倦怠感、筋肉痛等)並びに少なくとも28日間に認められた有害事象を収集することが求められる。
https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/000739054.pdf
としている。
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000760489.pdf
こちらの発生事象の振り分けでも「副反応疑い報告の対象」として。
・接種翌日に発熱した
・ワクチン接種翌日に急病になった
・ワクチン接種日の夜に持病が悪化し、死亡した
などが例示されている。
逆に「4時間以内」とする制限は見つけられなかった。
あたかも CBC の報道は、
・国、厚生省はコロナワクチンについて、後遺症、副反応の範囲を限定しており
・後遺症や副反応を疑い悩む被接種者に対する窓口も設置せず
・後遺症や副反応についての調査も行わずにいる
かのように報じているが、実態は違う。
ワクチン接種もすでに1年を迎え、いまになってこんな扇情的な報道すれば誰でも違和感を持つ。有る方が実際に名古屋市医師会に電話取材をされ、その様子をツイッター上で報告されていた、その結果をご本人の許可を得て転載させていただく。
ワクチン後遺症相談窓口の件、名古屋市医師会に確認しました。
— みつ💙💛 (@neko_yuki_nya) 2022年3月7日
・ワクチン後遺症の専門的な外来ができるのか?
→違う。基本的にはかかりつけ医で診てもらう。
(既存の県のプロセスと同じ)、
かかりつけ医で対応できない場合、相談窓口から
名古屋市医師会の協力医院を紹介するもの。 https://t.co/KvxjnsKoAI
・その方々はワクチン後遺症について専門的な知識があったり
— みつ💙💛 (@neko_yuki_nya) 2022年3月7日
研修を受けたりした方か。
→違う。それぞれの医師の知見による。
(かかりつけ医と何が違うのか。。)
→その機関で一定時間診ても診て治療できなかった場合は、
専門的な医療機関を紹介する。(これも県のプロセスと同じ)
・国がしている後遺症認定より範囲が広げて対応いただけるのか。
— みつ💙💛 (@neko_yuki_nya) 2022年3月7日
→後遺症の認定は行政がやるものなので医師会では内容を
把握していない。
(あくまでも後遺症をどのように診るかは各医師による)
・名古屋市医師会から手を挙げた87の医療機関は、ワクチン後遺症
— みつ💙💛 (@neko_yuki_nya) 2022年3月7日
についての専門的な研修を受けたり知識のある方々か。
→うちでも診れます、と、協力すると言って手を挙げた方々。
特にそういうものはないとのこと。
(診る医師の判断)
・お話を聞いた限りでは今まであったプロセスとほとんど変わらないが名古屋市の相談窓口の何が全国初か。
— みつ💙💛 (@neko_yuki_nya) 2022年3月7日
→名古屋市医師会は協力する立場。今までより相談の門戸が
広がったということだと思うが何が全国初かは行政に
聞いてください。
(画期的なことをしている感じはなかった)
はじめに電話で対応してくださった方はこの件の担当ではなかったのですが、相談窓口のことを聞いたら、かかりつけ医経由で専門的な医療機関を紹介することは1年前からやっています、とのことでしたので、医師会の中でも特に画期的なことをやっている意識はなさそうでした。
— みつ💙💛 (@neko_yuki_nya) 2022年3月7日
結論は、
— みつ💙💛 (@neko_yuki_nya) 2022年3月7日
河村市長や大石氏がいう「全国初」やあたかもワクチン後遺症の専門の外来ができるかのような表現は、「ウソ」「大げさ」「まぎらわしい」JARO相当であり、
実態は、今県で行われている(もっというと全国で普通に行われている)相談窓口に毛が生えた程度のものである、ということでした。
個人的には、かかりつけ医が対応できなかった場合のセカンドオピニオン医院を紹介してもらうための窓口、程度に考えるのがよいかと思いました。
— みつ💙💛 (@neko_yuki_nya) 2022年3月7日
河村市長や大石氏がいう「全国初」やあたかもワクチン後遺症の専門の外来ができるかのような表現は、「ウソ」「大げさ」「まぎらわしい」
と感じられたようだ。
私はワクチンに副反応がないとか、後遺症の可能性など無いなどというつもりはない。
また、そうした相談窓口などはいくつ有っても良い、多重化されたほうが便利だろう。だから、この施策自体を否定するつもりはない。「みつ」さんもおっしゃるように、「かかりつけ医が対応できなかった場合のセカンドオピニオン医院を紹介してもらうための窓口、程度に考えるのがよいかと思いました。」という受け止めは、私も同意できる。
しかし、現に有る国の対策や指針を無視し、またすでに設置されている県の窓口を無視して、「ワクチン後遺症」を扇情的にフレームアップする報道は、いたずらにワクチンの危険性(リスク)だけを印象づける結果になるのではないかと危惧する。
ワクチンを接種することによる利点(ベネフィット)と危険性(リスク)は、公正、正当に考慮されなければならないと思っている。後遺症/副反応にさらされたヒトにとっては「利点(ベネフィット)」など感じられないことだろうが、圧倒的多数にとっては、後遺症/副反応は軽微なものであり、「利点(ベネフィット)」が莫大であるから、科学的、合理的、理性的判断として、ワクチンの接種が勧められている。
特に、名古屋市(河村市長)は、子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)の「名古屋スタディ」の成果を隠蔽した疑いが有り、子宮頸がんの予防を阻害したムーブメントの一端を担っていた。
この問題を追求していた村中璃子さんの「10万個の子宮」には以下の記述が有る。
以上のとおり、名古屋市の大規模調査は、子宮頸がんワクチンが、日本人の間で「薬害」というレベルの副反応を引き起こしている可能性がないことを科学的・疫学的に証明している。薬害を主張する団体の要望に沿った解析を行っても、薬害は立証されていない。
専門的知識を持つ人にも持たない人にももう一度考えてほしいのは、薬害を訴える人たちに対して、科学的根拠もないのに薬害だと同調することが必ずしも善ではないということだ。長年にわたる訴訟の末、薬害は認められないという結論が出た時、ワクチン被害を信じ、ワクチンを恨んで青春を過ごした少女たちは誰を恨めばいいのか。大切なのは、「子宮頸がんワクチンのせいだ」という大人たちに囲まれ、治るきっかけを失ってしまった少女たちが、1日も早く回復することである。そして、がんを予防する安全なワクチンがあったのに、そうとは知らずに接種せず、防げたはずのがんになる少女たちをひとりでも減らすことだ。「10万個の子宮」村中璃子(pp.96)
この問題は、「河村たかしの政治利用」に振り回された。
そして今また、コロナワクチンの「後遺症」をフレームアップして、感染予防、感染時の症状軽減が期待された人々の機会を奪おうとしている。
何のために?
近々始まる市長選挙の公約から1年遅れた「2万円キャッシュバック」は、230万市民の内、24万人にしか適応されない。それも7万円をポンと出せるヒトに限られる。完全な金持ち優遇施策であり、公約違反だ。
その施策をCBCは公約違反で無いように、あたかも素晴らしい施策であるように報じるんだろうか この 中日新聞のように。
ichi-nagoyajin.hatenablog.com
また、これも昨年の市長選挙で公約した「敬老パスの利用回数制限に伴う、乗り継ぎ利用時のカウントを1回にする」という約束。これも反故だ。市長選挙の際には「当局と話は付けてあるので、間違いないです」と公言していたが、また騙された。
こうした公約違反、嘘の上に、全く進まない名古屋城問題、リニアに伴う名古屋駅開発、国際展示場、笹島連絡道、未解決な金メダル問題の責任(まだまだ、上げようと思えば数十件、沙汰止みの施策、公約違反が有ります)
これらの問題を煙に巻く為に、新たなテーマを市民の前にぶら下げて見せているだけなのではないのか。
恥を知れ
「名古屋城天守の有形文化財登録を求める会」
令和4年3月25日(金) 午後1時15分
名古屋高等裁判所 10階 法廷です。
(奇遇にも、実施設計契約期限日でもあります)
「名古屋城天守の有形文化財登録を求める会」では、
一月に一回程度、
北区にある「北生涯学習センター」で月例勉強会を開きます。
令和 4年 3月30日 (水)
午後18時30分~
第3集会室
4月21日 (木)
午後18時30分~
第3集会室
※どなたでもご参加いただけます、参加費無料。