市民のための名古屋市会を! Ver.3.0

一人の名古屋市民が「地域委員会制度」「減税日本」に対する疑問をまとめるサイトです。(since 2011/3/3)

「金メダル問題」の深層

 今朝の中日新聞、市民版に「市政回顧2021」の「上」として「金メダル問題」が掲載されている。

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2021年12月28日 市民版 「市政回顧2021(上)」 「金メダル問題」

 ・・・「市政回顧」の1回目、というか「上」というからには、せいぜい「上・中・下」の3回程度の展開になるのだろうけど、その1回目のテーマが「金メダル問題」という異常性。これが「市政」の「回顧」の1回目なんだ。100年後の名古屋市民がこれを見て、なんと言うか。それを想像しただけで、私であれば顔から火が出る思いだ。

 記事の惹句が「庶民感覚とずれ?」ときているが、「良識に反する」この事態を生み出したのが、他でもない2009年の市長転身選挙から延々と歪んだ報道を続け、「河村多選市政」を生み出し、維持してきた中日新聞自身の責任であるとの自覚のない報道である。

 チラチラとツイッターで書いておこうと思ったけれど、あまりにも問題が多いのでブログに記すことにする。

 まず、この記事。最近は記事の著作権への配慮から、全文スキャンして示すことはしたくないが、全文を示さないと批判ができないので、全文を引用させていただく。

 この記事は明らかに「筆」が入っている。中日新聞は記事に記者名をいれるが、これには入っていない。複数の人間による校正がかかったか、合議で作られた文章なんだろう。更に、明らかに違和感を感じる部分が2点ある。*1

 まず、1点目が2段目の「テレビ各局は夕方のニュースで一斉に放送し、インターネットでも広がり続けた」との記述。一体何が「広がり続けた」のか判然としない記述だ。この文章、通常であれば次のようになるのではないだろうか。「テレビ各局は夕方のニュースで一斉に放送し、インターネットでも『反省していない』『市長やめろ』など非難の声が広がり続けた」と。

 記事を見ると、「トヨタ自動車」や「ネット上」の「強いトーン」や「声」は記述しているが、出来事に対する批判を押し隠しているように見える。つまり中日新聞としては、そうした良識からくる評価は第三者に丸投げして、自身の受け止めは一切表明していない。それは「客観報道」といえば聞こえは良いが、権力者に当たり前の批判も加えない姿であって、報道とも言えないだろう。権力者=市長、河村たかしに対する「忖度」のために筆を鈍らせており、その為に一体何が広がったのか訳がわからない文章になってしまっている。何が広がったのかといえば、良識をもった人間であれば、当然抱く嫌悪感と否定の心であり、そうした常識が狂えば、社会は規範を失う。この記事には規範意識がない。

 筆を入れた者に規範意識が感じられない。こんな河村にまだ忖度する低い見識しか持てていない。そしてその規範意識のなさが、こんな中途半端な文章を生み出すのではないのか。モノを書いてカネをもらおうというプロ意識を感じない。つまり、記者ではない。

辞めちまえ!

カスが。

 この文章を書こうとしたキッカケも、某マスコミ関係者との「この記事見ました」という会話の中で、河村自身が各マスコミに擦り寄り、ネタを提供してメディア露出を諮ろうとしている事を聞いたからだ。しかしそのメディアは冷淡に対応していると言っていた。けれども中日新聞のこの「忖度具合」を見ると、まだ市長室発信の「とくダネ」*2に期待しているってことなんだろうか。来年の元旦にも何度目かの「中部国際空港に、あおなみ線乗り入れ」発表が行われるのかもね。

 中日新聞もここはキッチリ、良識を発揮して、河村を追い落として、いっそ「政局」にでもしたほうがネタも広がって面白いんじゃないのかね?確かにこのブログは「反河村」であり、私は河村を公職者として否定しているが、そうじゃなくても純粋にネタとして面白いだろう。

 メディアの基本は、豚をおだてて木に登らせて「豚が木に登りました」と書き立てて、豚が調子に乗って木から落ちたら「落ちた」と書き立てる。この2回で美味しくいただくんじゃないのか?・・・ひどい表現か?・・・中日新聞が、名古屋市長という木に登らせた豚以下の無能に苦しめられている名古屋市民の怒りと思って聞き流してくれ。


 違和感のもう一つは、「金メダル問題では、ネット上を中心に事実と異なる報道もあった」と言っている部分だ。何を言っているのかがさっぱりわからない。いったい何を指して「事実と異なる」事があったのだろう。そんな事があればちゃんと訂正しておくべきなんじゃないのか?

 河村が「訂正してもらわないかん」「説明せないかん」とそうした「誹謗」に耐えたような書き方しているが、そもそも、「金メダル問題」については、メダルを噛んだ事実、あの一瞬がすべての問題であって、その前後に「事実と異なる報道」があったとしても、それは「金メダル問題」自体を免責するようなものではないだろう。逆に、前後のあやふやな行動(突然、トヨタを訪れたり、本人との面談を強要してみたり、アチラコチラに手を回して見たりしたこと)が、様々な憶測を呼んだとも言える。すべて自業自得ではないか。

 「何を話しても批判されてしまう雰囲気だった」というのは、ある意味当たり前で、あのタイミングで話せば批判されるのは当然だ。「話」だけで、「口」だけで、事態の収拾を謀ろうとした市長周辺者の考え方は誤りで、それを唯々諾々と記事にしている中日新聞記者の見識こそ誤り、「良識とのズレ」ではないのか。

 それどころかこの河村が今までどれほど「事実と異なる事を言って他人を誹謗」してきたか。

 市議会リコールにおける議員報酬を2400万円と言っていた。政務活動費、当時は政務調査費を現在騒がれている国会議員の文通費のように捉えて、使途も自由、領収書も要らないように喧伝していたが、当たり前だが使途は制限され、領収書も必要であり、更に自費を一定程度按分支出しなければならないので、地方議員の政務調査費/政務活動費は、国会議員の文通費のような「第2給与」のような訳には行かない。河村たかし*3は、国会議員時代、この文通費を「そのように」使っていたので、他の議員もそうだと思ったのだろうが、それは事実と異なる。そして、今、佐藤夕子自身が、政務活動費を按分率100%で、2千万円もいい加減に使っている。こういったインチキを生み出したのも中日新聞が河村、減税日本に忖度し続けているからじゃないのか。

 ここ最近では、大村知事だ。あいちトリエンナーレ、及び知事リコール運動の中で河村の主張がどれほど事実にそぐわないデマばかりだったことか。そうした事も中日新聞はまったく触れない。愛知県民を馬鹿(鹿を馬というもの)にしたいのだろうか。

 あいちトリエンナーレ、特に「表現の不自由展」に出品した作品の製作者や津田大介氏に対する河村たかしが振りまいたデマ、誹謗中傷は未だに信じ込んでいるバカ者が大群で騒いでいる。深刻な名誉毀損ではないのか。


 河村の事実に基づかない誹謗なら、私も受けている。

ichi-nagoyajin.hatenablog.com

 平成23年9月20日、台風15号による内水被害が発生し、10月に入ってからその説明会が守山区で行われた。(北区においても、避難と解除後の帰宅について問題があり、住民より要望が出されたが、北区における住民説明会は開かれなかった、これも問題だ)

 その会場で私は「河村市長にお尋ねしたいが、減税と災害対策ではどちらを優先されるのか、本日(平成23年10月24日)の財政福祉委員会における討議で、おたく(減税日本ゴヤ)の委員は災害対策よりも減税が大切だとはっきりと言っている」と尋ねた。


 この質問はスルーされ続けてきたが、最後の市長挨拶の際に河村は次のように語った。

 「減税と災害対策ではどちらが大切かという質問でしたが、これはどちらも大切です。うちの議員が減税の方が大切だと答えたって、そんな事言ったの?」と、最前列に座っていたT市議(現在は議席を失って私人なので匿名化しておきます、当時の記事ではそのままです)に問いかけた、私はこの時、T市議が河村市長に何と答えたかは知らない、席が遠かったので聞こえなかった、そして「そんな事言って無いそうでございます、その場に居た人間が言っているのですから間違いない」と答えた。つまり、T市議より、当日の財政福祉委員会において、減税日本ゴヤの委員から「災害対策よりも減税が大切」というような発言はなかったという報告が河村市長に対してなされたと推測でき、私の発言は嘘であるかのように扱われたわけだ。

ssp.kaigiroku.net

 「名古屋市会財政福祉委員会 平成23年10月24日」の議事録には、共産党の山口清明市議の「(略)松山委員にお聞きしますけれども(略)震災が起きても何があっても(略)やっぱり減税は、財政状況関係なく行うべき最優先課題だと認識されているというふうにとらえてよろしいですね」との問いかけに松山市議(当時、減税日本ゴヤ)が「そのとおりです」と答えている。

河村たかし、及びこの減税日本ゴヤ所属のT市議は、私に対して明白な嘘をつき、衆人環視の中、私を「嘘つき呼ばわり」したわけだ。「訂正してもらわないかん」ですし「説明せないかん」でしょう。

 なぜ、河村たかし、やT市議は市民に嘘を言ったのか。

 この出来事からすでに10年経っている。誹謗を受けた私に謝罪は無いし、説明もない。

 そして「河村たかしは嘘つきですよ」と、市民に広く知らせていれば、この10年の市政の停滞や、知事リコールの馬鹿騒ぎ、署名偽造も起きなかった。(あ!中日新聞の新聞協会賞も無かったってことか)

 以前、新自由主義者歴史修正主義者は、短期的で、視野の狭い中でしかモノを考えないと指摘した。現在持て囃されている、新自由主義も、歴史修正主義も、それは日本社会が時間軸として刹那的、短期的、空間として利己主義、内輪意識の強化と、その鏡像である排外主義に偏った結果であると思えてならない。こうした傾向、問題の根底に、日本社会を覆う視野狭窄がある。

 時間軸としての視野狭窄、前後の経緯を顧みない傾向が、これらの問題を生み出し、問題を判りづらくしている。「金メダル問題」も前後の経緯を踏まえないから単なる狂気の出来事ぐらいにしか捉えられない。

 起点は河村たかしが大村知事を愛知県知事として迎え入れたところから始まる。その当時は河村たかしは、「名古屋市長」として「市民税減税」を実現させ、国政に転身し、「消費税1%削減」を旗印に、自身は総理になれるだろうと夢想していたのだろう。もう、その段階で「無能」だ。彼自身の「人生行き詰まったら選挙に出ろ」といった誤魔化しに依拠した生き方が反映されている。なぜ「人生に行き詰まったか」なぜ「民主党党首選挙で推薦人が20人集まらなかったのか」その反省は無い。

 河村たかしには「民主主義」の理念は理解できていない。「大村知事を愛知県知事にしてやったのも自分だ」ぐらいに思っていたのだろう。そんな考えを持っていれば、大村知事と決裂するのも当然である。大村知事と河村の文藝春秋における議論を読めば一目瞭然だ。大村知事は民主主義の常識の上で議論しているが、河村の文章は弁解と誤魔化し以外何もない。

 やがて、名古屋市は国際展示場改修でもたつき、愛知県にそれを奪われた。名古屋城についても県は協力しないが、それも河村の自業自得であって、大村が河村を貶めたいがために協力していないわけではない。しかし河村にはそれがわからない。「自分がしてやった知事が自分に噛み付いてきた」といった気分なんだろう。大村氏を知事にしたのは愛知県民であり、大村氏は河村のように噛みつきはしない。

 そうした大村知事に対する幼稚な意趣返しと、大阪維新松井一郎からの電話で動いたのが、あいちトリエンナーレ騒動だ。ここでも、そうした騒動、及び河村のデマを批判せず垂れ流すメディア。中には、共同歩調を取るメディアも出てきて、河村は有頂天になる。そして、デマがデマを呼ぶ。

 この時のデマで少なくない人々は人格を傷つけられている。やってもいないことで河村たかしに誹謗中傷されているのだ。これは誰が癒やすのだ?

 そうした中で始まったのが、コロナ感染症の最中に実施された「知事リコール運動」だ。中日新聞も、もう、ここで見限るべきではなかったのか。完全に「デンパ系」に足を突っ込んでいる。今、河村たかしを支援している者は、視野狭窄にかかっているか、過去に自分が支援したという正常化バイアスに捉えられているか、それとも単なるクズでしかない。*4

 挙げ句の果てが「署名偽造」だ。もはや何をか言わん。これにも説明責任を果たしていない。

 そして市長選挙。直前までどん底だった河村たかしが、市民の民意で市長多選を獲得した。この民意を作ったのは誰で何だったのか。

 市長選挙では河村も「あるいは落選か」と諦めたようだ。様々な公約を打ち出した。思いつく限りの「毛ばり」をばらまいたわけだ。そして、そうした「毛ばり」は放置され、やはり、嘘つき河村たかしの嘘が積み重なっただけだ。(例示:30%キャッシュバック、敬老パスの乗り継ぎカウント問題)

www.chunichi.co.jp
web.archive.org

 まさに、河村たかしの「毛ばり」を名古屋市民に振りまいているのが、中日新聞であることが示されている。この ③ 「市バス・地下鉄の乗り継ぎカウントは1回へ」 は守られていない。河村たかしの嘘である

 こうした嘘が効いて、市長多選がかない、「やれやれ、ひと安心」といった塩梅で気が抜けて、ここで「"やんちゃ"な側面を出して、メディア露出」を狙ったのが、この「金メダル問題」だろう。

 これらの経緯を見て理解できることは、河村たかしの行動原理だ。彼がやっていることは、単なる「猟官運動」でしかない。自分の議席、つまり生活を守るために、行動しているに過ぎない。*5

 河村たかしは言う「総理になる」。しかし、総理になって何をするという理念など無い。民主党代表選挙で20人の推薦人が集まらなかったのには訳がある、という事だ。

 河村たかしの「猟官運動」。私利私欲に手を貸しているのが中日新聞ということになる。もう本当に大概にしておいてくれ。いくら豊かな名古屋でもこれ以上ぐちゃぐちゃにされるのは見ちゃいられない。



名古屋城天守有形文化財登録を求める会」では、
一月に一回程度、

北区にある「北生涯学習センター」で月例勉強会を開きます。

  令和 4年  1月25日 (火)
        午後18時30分~
        第3集会室 

         2月22日 (火)
        午後18時30分~
        第3集会室 

 2月22日(火)は、特別企画として。
  建築士が読み解く!
  名古屋市が作成した「幻」の名古屋城天守耐震改修案

  として、建築士 の 渡邉正之 様に
  現天守の耐震改修について、お話を伺います。

※どなたでもご参加いただけます、参加費無料。


shinnsou

*1:論点として、おかしいと思うところはもっとある

*2:誤報

*3:佐藤夕子

*4:私利私欲で虚偽を振りまき、他人を足蹴にしてして由とする者をクズと呼ぶ以外表現の方法を知らない

*5:市長選挙の際に、相手陣営を「生活防衛協同組合」などと誹謗したが、それは自分たちの生活防衛協同組合としての在り方を写していたに過ぎない。自分の物差しで相手を見ていたのだろう。現に河村が勝ち、対立候補は落選したが、対立候補を支援した誰が生活破綻しただろうか。しかし、あの時/そして今でも、河村たかし名古屋市長の座から滑り落ちれば生活破綻する者は少なからずいて、それらの者は生活防衛協同組合として、必死で河村の多選を実現化させたのだ。