市民のための名古屋市会を! Ver.3.0

一人の名古屋市民が「地域委員会制度」「減税日本」に対する疑問をまとめるサイトです。(since 2011/3/3)

驚くべき「愛知県知事リコールの請求の趣旨」

「お辞め下さい大村秀章愛知県知事 愛知100万人リコールの会」または「愛知リコールの会」または「やろまい愛知県知事リコールの会」つまりは大村知事リコールをすすめる高須たちのHPがアクセス不能になっている。

ご本人もご立腹のようだ。

しかし調べてみると、「大量の攻撃」なんてものではなくて、単にDNSが不整合を起こしているようだ。サーバ管理者(どこの段階かは判らない)が何かヘマをやらかしたんだろう。

追記:
親切な誰かが、わざわざ情報を提供しているのに、こういった対応。
礼儀云々以前に、妄想でも出ているんじゃないのか心配になる。

追記の追記:
【悲報】高須院長、大村知事リコールのサイトがダウンした原因をわざわざ追加で調べて教えてくれた人に対して「ペラペラと手口を自慢するアホ」 - Togetter
バカのクラスタ


そもそも事の発端である「あいトリ」における「表現の不自由展」にしても、後に述べるように「外部不経済」を来すような代物ではない。入場料を取る芸術祭の、閉鎖された空間で、くどいほどの警告を経て見ることのできる展示であって、そんなに気に食わなければ「見なければいい」だけだ。

金を払ってまで「見たい」という人たちが居て、それを「表現したい」という芸術家が居たときに、それを高圧的に抑圧したり、第三者がガチャガチャ言うというのは、あまりに筋違いの議論と言う以外にない。

何のために口出ししているのだろうか。意図を疑う。

また、高須克弥津田大介町山智浩香山リカの三氏のツイッター上の発言(及び、リツイート)を問題として、警察に告発し、ツイッター社に三氏のアカウント停止を申し入れたと言うが、いったいどういった根拠でそんな事ができるんだろうか?

根拠法は、地方自治法における直接請求の署名収集の妨害だそうだが。

追記:後に判ったことだが、私本人が上記三氏と並んで、高須氏に地方自治法刑事告発されていたそうだ。大笑い。

在特会」の「ヘイトクライム」が法的に抑制されはじめ、桜井誠は「日本第一党」という政党を立てて、選挙運動に乗じて「ヘイトクライム」を繰り返している。選挙運動における街宣であれば、邪魔をすれば公職選挙法に抵触するために、そうした選挙運動に対する「カウンター行動」には一定の制限がかかり、結果として「日本第一党在特会」の「ヘイトクライム」が公共空間に撒き散らされる結果となっている。

そもそも「ヘイトクライム禁止法」にしても、表現活動に一定の節度を保つ知性があれば、必要ない措置だ。無いほうが良い法律とも言える。しかし、「表現の自由」にかこつけて自身の差別意識を顕にし、公共空間で「ヘイトクライム」を繰り返す者が現れれば、「表現の自由」も一定程度の制限を掛けなければならない。そして今「公職選挙法」に守られた「選挙の自由」も、節度を保たない者たちのために、一定程度の制限が必要となるのかもしれない。

つまり、「表現の自由」や「民主主義」「自由」という概念は、その重要性を認識し、一定程度の節度を保つことのできない バカども の所為で存続が危うくなる。「表現の自由」や「民主主義」「自由」は、それを守るために、そこに一定の制限が必要となるのだ。

実際に今、「知事リコール派」の街宣が行われているが、そこには「デマ」とともに「ヘイトクライム」が含まれている。「直接請求の署名収集」にかこつけた街宣において「ヘイトクライム」が容認され、そうした行動に対抗言論を掛けることが「署名収集活動の妨害」になるのだとすれば、「日本第一党在特会」の上記脱法行為と同等の行いと言える。

これを名古屋市河村たかしが「応援団長」として支持しているのだ。名古屋市民も反省する必要があるだろう。在特会桜井誠と同程度の人物に、44万票もの支持を集めてしまった名古屋市民は、ヘイトクライムが街なかで溢れても満足なのだろう。


地方自治法に定める「署名収集活動の妨害」に言論活動は含まれていない。
第七十四条の四に定められている違反行為は

一 署名権者又は署名運動者に対し、暴行若しくは威力を加え、又はこれをかどわかしたとき。
二 交通若しくは集会の便を妨げ、又は演説を妨害し、その他偽計詐術等不正の方法をもつて署名の自由を妨害したとき。
三 署名権者若しくは署名運動者又はその関係のある社寺、学校、会社、組合、市町村等に対する用水、小作、債権、寄附その他特殊の利害関係を利用して署名権者又は署名運動者を威迫したとき。

となる。まあ実際「威力を加え」や野次によって「演説を妨害し」ぐらいは我が身に覚えがないとは言えない。(しかしここでいう「威力を加え」には、実行力が必要だろうし、私は相手に対して指一本触れないようにしている、というか触りたくもない。また野次によって「演説を妨害し」たところで、それが「署名の自由を妨害したとき」にまで至らなければ、同項の違法行為とはならない)

ちなみに
同条第2項には「署名を偽造」、第3項には「(違法に)氏名代筆者として請求者の氏名を請求者の署名簿に記載した者」、第4項には「虚偽の署名をしたとき」の罰則が明示されており「三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金」となっている。


そもそもの美術展、そして三氏への告発、更にサーバへの「攻撃」

「邪な侵略の意図を持った者は、自身を被害者と言い募り、防衛のための戦いと、侵略を正当化する」

ナチス(高須が信奉する政治思想だそうだ)における「ポーランド侵攻」がそうだったように、旧日本軍における「上海事変」がそうであったように。

誰も君たちを「攻撃」なんぞしない。大浦さんは自身の昭和を表現したかっただけだろうし、中垣さんの表現にしても、それは一つの表現行為でしか無い。気に入らなければ見なければいい。(というか、料金を払ってまで気に入らないものを見に行って、それで文句を言うのか?)

町山にしろ香山にしろツイッターにおける表現行為をしたに過ぎず、上記地方自治法に抵触するような行為ではない。(津田の行為については私は確認していないので評価もしない)

というか、あまりに愛知県内における「知事リコール」の話題が盛り上がらないので、ここで著名人でも「告発」して「話題作り」を行おうって、高須の意図が見え見えで情けなさすぎる。三氏にしてもそんな馬鹿げた「プロレス」には付き合って居られないだろう。

香山リカ氏からは、こんなふうにいなされている。

「100万人リコール」といって「8月1日には瞬殺」と言っていたお口はどこ逝ったのかな?


さて、ここで「高橋洋一」である。

www.zakzak.co.jp

まあ、よくこれほどメチャクチャが書けるものだと感心する。

2点批判したい。まずこちら。

 芸術文化への公費支出が容認されるのは、公共経済論からみれば、良い絵画を金持ち1人が見るよりも、多くの人が見て幸福感を味わうという「外部性」があるからだ。逆にいえば、昭和天皇の肖像が燃やされる映像作品等が多くの人にとって不愉快であれば、公害と同じ「外部不経済」なので規制してもいいくらいだ。

奥平さんが指摘したジュリアーニ市長などの発言と軌を一にするものだろう。

この美術展(「表現の不自由展」)がオープンスペースで行われているのであれば、「外部不経済」かもしれないが、実際には違う。どんな有害物質を使う企業の活動であれ、それが正しく制御され、外に漏出しないのであれば「公害」にならないように、料金を支払って見る芸術祭の、閉鎖された空間における展示であり、それを見るためにくどいほどの警告が事前になされているものを「公害と同じ」とはあまりに実情と離れた議論だ。(ここで河村市長の振りまく、世界の相合山や名古屋城やB6機関車や国際展示場や久屋公園計画や金シャチ横丁やアレヤコレヤ「外部不経済」を延々と書いたがあまりに多すぎるので割愛する)


次はこちら。

8月23日の毎日新聞で「愛知知事リコールは『愛国』か 民族派からも疑問の声 トリエンナーレ補助金」と報じられたが、典型的な争点ずらしだ。公金の使途として適正かという議論ではなく、高須氏の行動の理由について、イベントが「反日」「日本人の心を踏みにじった」ためだと誤解している。

何でも高橋洋一は高須の行動の争点は「公金の使途」であって、一貫している「ぶれていない」そうだが。

ここで知事リコールの署名簿に記載された「請求の趣旨」を確認してみよう。
以下の引用文は、現在「知事リコール」を求める方々が集めている「署名簿」に記載されている公式な「請求の趣旨」だそうだ。細心の注意を払って書き写した。

本当に、こんな「趣旨」で「知事をリコール」しているのだ!

愛知県知事大村秀章解職請求

1.愛知県知事大村秀章解職請求の要旨
愛知県の為には、愛知県知事を変えねばなりません。
愛知県の文化、芸術、教育と憲法違反になりかねない愛知県知事の独断独裁行為。

①あいちトリエンナーレ「表現の不自由展・その後」を芸術という看板を掲げて許可した。
その展示作品を「表現の自由」として認め、芸術作品として人種差別や民族ヘイト作品を助長させる結果となり、日本国内で各地(北海道札幌市など)で開催が始まったことは、あいちトリエンナーレで開催した前例は看過できない。

②あいちトリエンナーレ「表現の不自由展・その後」で展示した作品が物議を醸すことが予想され、反発を感じる県民、国民への配慮もない愛知県知事の姿勢である。
昭和天皇の肖像を燃やす侮辱動画の展示
日本兵士侮辱した、日本軍兵士の死をまぬけな日本人の墓と表現した作品
慰安婦像の展示作品

③日本国内、世界中が新コロナ対策、感染者対策の最中での県知事としての対応。
・愛知県コロナ感染者495名情報漏洩と被害者対応(損害賠償額2万円4万円、愛知県議会も可決)
名古屋市が3,300万円をあいちトリエンナーレに未払金を不払い決定したにもかかわらず、新コロナ緊急事態宣言期間中に名古屋市を訴訟する。

我が国は国民主権であります。将来の日本、愛知県が無責任、身勝手な憲法解釈で表現の自由、文化、教育を導かれることは糾さねばなりません。愛知県知事を解職(リコール)することが日本の文化、教育をまもり育てて行きましょう。

この「請求の趣旨」について、今は論評を控える。まったくどこから手をつけて良いのか判らないぐらい酷い内容だ。(「1.」が有って「2.」は無い!・・・無いんだ!)

しかし際どくわかることは、解職を求めることが「日本の文化、教育をまもり育てて行」くことらしいのであって。(ここで既に「行きましょう」と文章の対象者が変わっているので、或いは文意を読み取れていないのかもしれないが)高橋洋一が言うような「公金の使途」が論点とは思えない。
お金の話題は「③」で触れられているが、そこでも論旨は「公金の使途」ではないだろう。一体、高橋洋一は何をもって「争点ずらし」と断じるのだろうか?

それとも私が見た上記「請求の趣旨」以外の「知事リコール運動」があるのだろうか。

しかし、その「民族派」でなくても、この「知事リコール」が奇妙な政治運動であることは明白だ。
私から見ると、高須克弥という人物が「自分なら知事一人の首ぐらい冥土の土産に持っていける」てな調子で始めた行動に思える。

アングルが悪かったね、これが「河村たかし名古屋市長の首を冥土の土産に」ってんなら、ネタや手勢を揃えられたのに。