市民のための名古屋市会を! Ver.3.0

一人の名古屋市民が「地域委員会制度」「減税日本」に対する疑問をまとめるサイトです。(since 2011/3/3)

平成31年2月定例会における名古屋市長河村たかしの嘘

追記:
今議会で佐藤夕子市議が「議員倫理」について、質問するらしい。

ichi-nagoyajin.hatenablog.com

先に、こちらの釈明をしていただけないものか。

また、議員報酬800万円を求める条例案も提案するらしい。

ichi-nagoyajin.hatenablog.com

市議報酬が市長の手元に還流して「消えて」いることについて、明確にしてから提案してほしい。

また、減税日本市議たちが公言している「800万超過分については受け取らない」ということが、「現役の間は受け取らない」ということで、事実上「積み立て退職金」になっているだけであるという事実についても、釈明を求めたい。

減税日本の嘘 河村たかしの嘘 佐藤夕子の嘘 余語さやかの嘘 - 市民のための名古屋市会を! Ver.3.0

こうした事柄をごまかしたまま、市議報酬について議論するのはフェアとは言えないし、こうした事実を報じない「報道機関」はやはり「歪んでいる」と断じざるを得ない。
(追記終わり)

名古屋城木造化事業において、現天守建物を先行して解体するという申請を、名古屋市文化庁に行っている。
木造復元について見通しも立っていない段階で、歴史的建造物としての評価も高い現天守を先行破壊するというのは、あまりに乱暴な方針だが、2月4日の市長会見でこうした方針変更について記者から質問され、その際に河村たかしは「石垣部会から推薦を受けたコンサルタントがそう言っとるんですよ」と自身の判断ではないと説明した。

ところが、この「コンサルタントの意向」を確認した名古屋市会議員(浅井正仁議員:自民党中川区)が名古屋市会本会議(3月6日)で「文石協所属のコンサル会社勤務の御両名が名古屋市名古屋城について会談したことは事実ですが、復元と解体を分割申請する提案はしていないと言明しました。会談の中で、名古屋市が復元と解体を分割申請するアイデアを示し、同意を求めたというのが真相のようです。もちろん2人は同意しておりません」と指摘すると、河村たかしは言を左右にするだけであった。

責任を他になすりつける態度は本当に見苦しく、醜悪極まりない。

議員が私的な時間に、酒に酔って暴言を吐くことが倫理的に問題があるというのであれば、市会本会議において、市長たるものが、自らの責任を回避するために虚偽の回答をすることは倫理的に許されることだろうか。こちらのほうがより公的に問題とされるべきなのではないだろうか。

長いですが、事実ですので提示しておきます。

名古屋市会 平成31年2月定例会 03月06日

○議長(坂野公壽君) 次に、浅井正仁君にお許しいたします。


◆(浅井正仁君) 議長のお許しをいただきましたので、名古屋城天守閣木造復元について質問させていただきます。
 財政局への質問は、時間の関係で割愛させていただきます。
 名古屋城天守閣木造復元について質問するたびに、頑張りますという答弁が繰り返され、そんな役所の言葉を、私は信じていました。しかし結果は、昨年10月の文化審議会を断念、既にことし5月の文化審議会で復元の許可も断念しています。そして、現在の天守閣に耐震性に問題があることを理由に、まずは解体を先行したいと文化庁に申し入れたそうですが、こうした耐震性の問題は前回の文化審議会のときも同じだったと思います。誰が見ても、いよいよ2022年12月に間に合わなくなったから、とりあえず解体だけでもしたいという考えが見え見えです。今さら耐震がなんて理由を言っても説得力がありません。本当に耐震を理由にして、すぐにでも取り壊しが必要なら、最初からそうしていたはずです。
 では初めに、天守閣の解体に関する現状変更許可の先行取得についてです。
 これまでずっと解体と復元をセットで許可をとると言ってきたのに、急に解体を先行させると言い出しました。一体誰が解体を先行させようと提案したのでしょうか。文化財コンサルタントだと言う人、名古屋市だと言う人、何だかはっきりしないので、明確に、いつ、誰が提案し、いつ、解体先行という方針に変更したのかお答え願います。
 次に、解体を先行する前提での今後の工程について質問させていただきます。
 ここに名古屋城木造復元に関する二つの工程表があります。これが二つの工程表です。一体どちらの工程表が正しいのでしょうか。この二つの工程表の違いについて答弁願います。
 また、この天守閣の解体に向けた工程表によれば、ことし5月の文化審議会で解体許可を受けて、7月から解体準備、2020年の3月から8月にかけて解体となっています。もともと木造天守閣は31カ月程度の建設期間が必要と言われていましたので、ここにある解体までの工程表と、これまでに提出いただいていた工程表の解体以降の部分をつなぎ合わせた場合に、どれぐらいの工期短縮が必要になるのか、また、その工期短縮を達成するため、どれぐらいの人員体制の増強が必要になるのかお尋ねします。
 以上3点を廣澤副市長にお尋ねし、1回目の質問を終わります。
(拍手)


◎副市長(廣澤一郎君) 名古屋城天守閣木造復元の進め方について、3点の御質問をいただきました。

 まず初めに、解体先行の提案・方針変更についてでございます。
 平成30年10月、文化審議会への諮問がされなかった時点から、天守閣整備事業の今後の検討を進める中で、耐震性が非常に低く、危険な状況である現天守閣をいつまでも放置できないことから、現天守閣の先行解体について観光文化交流局内で検討しておりました。
 コンサルタントからは、本来の姿と異なる姿となっている穴蔵石垣を復元するために、現天守を解体し、詳細な調査を行うという助言をいただき、その助言も参考にして、1月31日に市として方針決定し、2月1日に文化庁に説明したものでございます。

 次に、解体に関する二つの工程についてでございます。
 こちらの工程の一つは、予算要求の際に提出をいたしました解体の工程でございまして、これまで竹中工務店から提出されていた工程に基づき、観光文化交流局で作成したものでございます。もう一つは、今回、予算議案を提出するに当たり、改めて竹中工務店と協議をした結果に基づいた工程でございます。

 現時点での工程は、今回提出した工程が最新のものであると考えておりますので、それぞれ過程の中で作成したものでございまして、大きなそごはないものと認識しておりますので、御理解賜りたいと存じます。

 最後に、工期短縮・人員増強の必要性についてでございます。
 復元の工程につきましては、竹中工務店と協議をいたしましたが、現時点では現状変更許可が見通せないため、工程は出せないと言われております。その中で、もともとの工程は、現時点で適用できるものではないので、その工程と合わせたものは、誤解を与えるためお示しできませんので、御理解賜りたいと思います。

 もともとは昨年10月の文化審議会で復元の許可を得る予定でございましたが、ことし5月の文化審議会で解体の許可を得た場合でも7カ月おくれますので、工期に間に合わすためには、復元工事の中では、人員の増強や労働時間の調整などの工夫が必要になると考えております。
 以上でございます。


◆(浅井正仁君) こちらが予算編成時、そしてこちらが先般出された工程表。この工程表が正しいとするならば、予算要求時点の工程表は一体何だったんでしょうか。予算編成事務並びに予算そのものに対する疑念を抱かざるを得ません。そして、竹中工務店、工程は出せないと言われていますということですが、これは技術提案方式じゃなかったんでしょうか、それも復元までの。なぜ出してもらえないのか、これも疑念を抱かざるを得ません。
 これから、市長さんに再質問をさせていただきます。
 先ほど廣澤副市長が答弁したのは、市長の過去の記者会見での発言と食い違いが生じているのではないでしょうか。市長は、2月4日の市長定例記者会見において、まずは石垣の解体について先行して変更許可をとるのは僕が言っておるんじゃにゃあですよ、石垣部会から推薦を受けたコンサルタントがそう言っているんですよと発言されております。コンサルタントから、この点について何か言われているのでしょうか。そして、お二人の発言の食い違いについてどう考えるのか、市長、お答えください。


◎市長(河村たかし君) コンサルさんの話は、その前提として、もともと、とにかく耐震性が極めて低いので取り壊しをせないかぬと言っておったわけです、これはそもそも。入場禁止にするぐらいですから、もう1年もたちますけど。それがそもそもあって、それで文化庁からは、とにかく、文化庁ははっきり延ばすつもりはありませんと明言していますので。そのかわり、この間も言いましたように、戦後復興のコンクリート天守での復元、将来どうなってくるかわかりませんけど、名古屋城が一番最初に来るので、丁寧にやってくださいよという要望がありましたので、丁寧にやらさせていただいておるということで、石垣部会の皆さんの話も十分聞きながらやってきたと、そういう中で……(「食い違いを説明しろ」と呼ぶ者あり)食い違いはありません。
 石垣部会の皆さんには、きょう電話で確認したんです、わし、御本人に、コンサル、きょう電話で確認しましたよ。そうしたら、名古屋市の方針として天守を解体することはわかっております、そこで、補強的にといいますか、地下の穴蔵の石垣を調査したりするときには、上の解体が便宜だわなと、必要だわなとそういう趣旨で言ったのであって、別に問題ないですよといって、きょう御本人が言っておられましたので。
(「さっぱりわからない」と呼ぶ者あり)


◆(浅井正仁君) さっぱりわからない。私もわからないもんで。
 まず、コンサルタントさん。市長の部下はクレームをいただいたって言っているんですよ、クレームをいただいたと、市長の発言によって。観光文化交流局の職員の方が言っています、私の前で。ちゃんと職員とうまくやってますか。
 でね、市長、ここで、私が独自ルートで調べた真実をお伝えいたします。
 文石協所属のコンサル会社勤務の御両名が名古屋市名古屋城について会談したことは事実ですが、復元と解体を分割申請する提案はしていないと言明しました。会談の中で、名古屋市が復元と解体を分割申請するアイデアを示し、同意を求めたというのが真相のようです。もちろん2人は同意しておりません。文石協そのものが会談にかかわったわけではないとのことでした。
 さらに言わせていただくならば、次に石垣部会についてですが、市から私への説明によりますと、石垣ワーキングにおいて、石垣部会は、解体することについては文化庁が判断する内容であるとの結論に至ったとのことでした。これは、市長も中日新聞で言っています。しかし、真実は、石垣部会の方が、天守台石垣の調査と評価、それに基づく保全の方針が、名古屋市からきちんと提示されていない段階では議論できないというのが真意だとおっしゃっていました。
要は、資料が何も石垣部会のほうへ提示されていないから、議論はできないということなんですよ。なぜこんな大事なことが伝わっていないのか、不思議でしようがありません。
 それでは、市長に再度質問させていただきます。
 次に、5月の文化審議会について伺います。
 先ほど御答弁にもありました、もともとは昨年10月の文化審議会で解体の許可を得た場合でも、許可が7カ月おくれるとのことでした。仮に7カ月の工期短縮を天守閣の建設工事で行うとすると、31カ月の工程を24カ月で実施しなければならないことになります。
 では、5月に解体の許可が出なければ、2022年12月の完成は断念するということでよろしいでしょうか。お答えください、市長。


◎市長(河村たかし君) それはお約束したとおり、スケジュールどおりやり抜くということでいきたいと思います。


◆(浅井正仁君) 僕が6月から質問して、はや9カ月。希望だけなんですよ。何の結果も出ていないんじゃないですか。(「いや、違いますよ、議長」と呼ぶ者あり)質問していません。(「違うことばかり一方的に言っておるだけではいかぬ、議長」と呼ぶ者あり)


○議長(坂野公壽君) いかぬいかぬ、まだ発言中。


◆(浅井正仁君) (続)じゃあ、市長に言います。資料をつくっただとかそんなことではなくて、この6月から3月の9カ月間でどんな結果が出ましたか。お答えください。


◎市長(河村たかし君) 大きい違いは、このたび文化庁から初めてですけど、大体5項目、5月の許可に向けてという条件のもとですよ、5項目、これだけ出してくださいという話がありまして、それに従って近々その書類を提出するということができておりますので、抽象的ではありません。これはもう決定的に違うと。


◆(浅井正仁君) 文化庁からの5項目、それは提出すればいいものですか。石垣部会の附帯というものがあったと思います。どう解決するんですか。


◎市長(河村たかし君) そこに書いてありますように、石垣部会の意見を付して提出してください、それはこの間、公開いたしました、全部5項目。


◆(浅井正仁君) 意見を付せば通るんですか。そんなもので通るならね、認識甘過ぎるんじゃないですか。今、石垣部会の方から言われておる宿題をこなしていないのに、何で通るんですか。
 それから、3月25日に石垣部会があるでしょう。あるんですよ。市長、知っていますか--知らないの。3月25日までに宿題を提出し、そしてなおかつ新たに宿題をもらう。そして、4月中に文化庁に提出する資料をそろえるんですよ。ここまで認識していますよね。そして、5月の文化審議会。果たしてこのスケジュールで本当に市長、やれるんですか。


◎市長(河村たかし君) それは僕も2月に行ったときにも確認しておりまして、以上の条件をそろえて出してくださいと。それはいろんな意見がありますから、こういうものは。特に石垣については、意見は非常にいろんな意見があります。そもそも何にもなぶらぬほうがええぐらいがええという意見もあるぐらいですから。だから、それは意見を。それで、提出したら、それは文化庁さんがお考えになることですけど、今までもう四、五年やっていますけど、文化庁さんの指示に従って丁寧にやってくれということで、何ら手続に違法もないということでございますので、文化庁さんははっきり、おくらせるつもりはないと、そういうふうに言っていますので。


◆(浅井正仁君) ずっとね、日にちがある以上、同じ議論ばかりで、何かもやもやする、名古屋城の質問なんですよ。
 それなら、市長、仮に5月がだめだった場合、あなたが全責任をとるんですよね。


◎市長(河村たかし君) それから、一つ肝心なことは、石垣部会さんは……(「聞いていません」と呼ぶ者あり)


○議長(坂野公壽君) 質問に答えてください。


◎市長(河村たかし君) (続)いやいや、石垣部会さんは、天守の取り壊しについては文化庁が決めることだと、そういうふうに言っておりますから。まずこれ一つ。


○議長(坂野公壽君) 責任の問題、答弁してください。


◎市長(河村たかし君) (続)責任って、それは今、必死になってこれ、ずっと進めてきて、文化庁さんからも条件というか手続が示されて、それをやっておるんだから、それは当然許可いただける、それに向けてやっておるわけで、できなかったときのような発言、そんな無責任なことできぬじゃないですか。


◆(浅井正仁君) できなかったことを想定するのもあなたの仕事でしょう。
リスクマネジメントも何にもせずにやるんですか、ねえ、市長。
あなたは都合のいいときばかり仮定だとかそんなことばかり言ってね、ちょっとおかしいんじゃないですか。
自分の都合のいいときは仮定の話ばかりして、どれだけ議場で仮定の話をしているんですか。ちゃんとこれ、名古屋市一の、あなたの公約の一番大事な事業なんでしょう。真面目に答えてくださいよ。


◎市長(河村たかし君) 文化庁から手続というか、こういうのを出してくださいよといって、ちゃんとしっかり検討しますからと、そう言っておる。そんなときに、こちらから、僕から、許可ができなかったときなんか、そんな失礼なこと、言えるわけないじゃないですか。(「誰に言っておる」と呼ぶ者あり)そりゃあ、質問者に言っておるんですよ。
 文化庁に頼んでおるんですよ、持ってきてくださいって、しっかり……(「それができなかったときはって」と呼ぶ者あり)そんな、できなかったことを、そんなひどい質問ないじゃないですか。


◆(浅井正仁君) 文化庁が云々じゃないんですよ。石垣部会の宿題も、文化庁のこの間の5項目も、みんな名古屋市にボールは投げられているんですよ。そのボールを投げ返すだけなんですよ。それができるかどうかって聞いているんですよ、この1カ月で。


○議長(坂野公壽君) 河村市長、きちっと答えてください。


◎市長(河村たかし君) 一つ間違っておるのは、石垣部会は、天守の取り壊しについては文化庁さんがやられることだと、そういうふうに言っていますから。(「聞いていない」と呼ぶ者あり)いや、聞いていないって、そう言っているんだから。


○議長(坂野公壽君) 市長に言います。ちゃんときちっと質問に答えてください。


◎市長(河村たかし君) (続)いや、前提が違っておるもん、石垣部会の。


○議長(坂野公壽君) 前提は違っておっても何でも、質問者の質問に答えてください。


◎市長(河村たかし君) (続)そう言っておるんですよ。そういうことなの。天守のことは文化庁さんがやられること、決められることですと、そう言っていますよ。(「責任はとらないということか」と呼ぶ者あり)責任じゃないですよ。そう言って誠心誠意お願いして、向こうもしっかり検討すると言っておるんですよ。そんなときに、できなかったらなんてことを言うのは、文化庁に失礼じゃないですか、それ。


○議長(坂野公壽君) 市長に言います。ちゃんときちっと質問に答えてください。質問に答えてください。


◎市長(河村たかし君) (続)答えていますが、私。


○議長(坂野公壽君) いや、だから、皆さんがわかるように答えてください、それは。


◎市長(河村たかし君) (続)できなかったらというようなことをですね……(「議長」と呼ぶ者あり)


◆(浅井正仁君) 文化庁に失礼ってね、別に文化庁に失礼じゃないじゃないですか。
名古屋市が宿題を持っていくのが仕事でしょう。何で文化庁に失礼なんですか。全然、文化庁なんか関係ないじゃないですか。それでもし5月にできぬかったときのリスク、そういったものも考えるべきですよ。たくさんの局長初め副市長がいるじゃないですか。しっかりとサポートしてくださいよ。
 これで私の質問を終わらせていただきます。
(拍手)

http://ssp.kaigiroku.net/tenant/nagoya/SpMinuteView.html?tenant_id=207&council_id=501&schedule_id=7

平成31年2月4日 市長定例記者会見

(略)

(記者) 確認なんですけども、5月の文化審議会には、解体事業と並行して復元事業の許可も目指されるということでよろしいですか。


(市長) いやいや、解体だけ出します。解体だけ。


(記者) 復元に関しては10月以降。


(市長) まあ、早うやりますわね、それ。早うというか、石垣の調査やりますから、その後。あんまりそういうと何だかんだいって言われるいったって、わしは文化庁に何遍ももう行くたびに言ってますけど、もう5年ぐらい前で、今いく人間で、僕が一番古いんですわ、正直言って。文化庁も、もうほとんど変わりました、向こうも。名古屋市側も僕が一番古いやろ、もう、既に。それで、そのときに、こうやって技術提案・交渉方式でやっていくというような話で、とにかく言いましたよ、それ。それで、わかりましたと。ほんだでとにかく丁寧に、事あるごとにという言い方じゃなかったけど、説明してくださいねいって、やってきたでしょういって、4、5年前から、これ、いう話ですわ。


(記者) 5月の文化審議会に、解体後は諦めているということですか。5月の文化審議会に復元の許可を得ることは、もう諦めたということですか。


(市長) 復元のほうにせずに、そのときは、まず、解体の許可申請をするということです。


(記者) それはもう復元は5月の文化審議会には諮られないことは、もう了承していると、市としてもそれはしょうがないということでしょうか。


(市長) しょうがないというか、とりあえず、それは僕が言っとるんじゃないですよ。石垣部会から推薦を受けたコンサルタントがそう言っとるんですよ、これは。


(記者) そう言っとるというのは。


(市長) そういう方法がええと。


(記者) 解体を先にやったほうがいいと。


(市長) そうそうそう、そういうことですね。解体を先にやれば、当然のことながら石垣も調査しやすいじゃないですか。そんなこと当たり前のことだわね、これ。しやすいより決定的だと思いますよ。もう何遍も言っとるけど、文化庁にもちゃんと言いましたから、これ。本当に延びると、調査も中止になりますよと言って、危ないから。労働安全衛生法、これ懲役になりますんで、刑事罰ですから。はっきりわかっとるでいかんですよ、Is値0.14いうのと。5月に入場禁止にしとるから、これ。そこまでやっとる建物ですよ。その54メートル下で、漫然と竹中工務店の従業員の方に調査して当たり前だなんて言えませんよ、やっぱりこれ。はっきり言ってあります、文化庁に、これ。本当ですよ、これ。
 地震だって起こりゃせんがやと思っとるだろう、東京のみんな、地震なんか起こりゃせんと。だけど、震度6強地震で倒壊する可能性までしか書いてないけど、ちゃんとあれ見ると、震度6強地震で倒壊する危険性が高いというとこまで本当は書かないかん。これちゃんと正式な文書でありますから。今のIs値0.14というやつは。という建物ですから、これ。


(記者) 解体の許可申請は、無事に通るというふうにお考えですか。解体の許可は普通におりると。


(市長) そりゃおりるでしょう、そりゃ、こんなの。そりゃおりるに決まっとるいうと怒るだろうけど、どこがいかんのですか、それ、本当に、なぜいけないんですか。


(記者) 文化庁から現天守の歴史的価値をしっかり評価をしてくださいみたいな宿題をもらっていたと思うんですけど、それはもうまとまったんですか。


(市長) それはもうまとまって出してありますし、最後の分は出してあるのが返事がないですけど。さらに、それに加えて、僕は旭丘高校の取り壊しの、これなぜかと言うと、ちょっと前行った文化庁の課長さんが言っとったけど、そのときに僕は、それは、歴史的価値というのは、50年たった建物で、その当時の時代のシンボルとは書いてないけど、象徴というか、建物については、登録有形文化財になりますと、申請が要りますけどね、そういう条文があるんです。だから、名古屋城も、そういうことでしょう言って。まあ、そうですという話だったんです。
 やっぱり向こう側からすると、「申請すれば登録有形文化財になる可能性のある建物を壊すということについて評価してくれということでしょう」言ったら、「そうです」って言ってましたから、それはちゃんと書いてありました。
 旭丘高校のは、あれ昭和12年造りだったと思います、13年かもわからんけど、あれ50年以上たっとるんです。旧制中学の昔のフルスペックで残っとるのは、もうあれだけしかなかったんです。あれは座り込みまでやって、裁判で訴えられて、逮捕される寸前までいきましたけど、これが。中へ入ってきたやつ、つまみ出すいうか、出てけ言ってやりましたんで、これ。それで、どうなったか言ったら、取り壊されたんじゃないですか、本当に。これ。
 あの旧制一中の建物というのは、オリジナルなんですよ、あれ自体が、これが。名古屋城天守というのは、悪いですけど、木造の天守の、それを模範にしたものなんですよ。コピーといって、フルコピーじゃないですけど。7階の窓、それから内側は全然違いますけど。そういうものなんですよね。違うんだと、その値打ちたるや。と僕はそれ書いてきましたけど。旭丘高校のやつは本物だったんです。それでも壊されたと。名古屋城は違うんです。
 それと、その後に、そこに書いてないけど、その後にわかったのは、さっき言ったように、実は昭和23年にアンケートとったら、市民はですよ、あの焼け野原の私らが生まれたまだ大変な貧しい時代に、実は2割多くはですね、木造で復元したいというふうに答えとるんですよ。そういう建物だったわけですよ、これ。
 そりゃ、今日も幹部会で言ったけど、みんなで、昭和23年の市民の願いをかなえるんだと、70年たったけど。わしの生まれたときと同じですから。そういう気持ちですよ。そういう気持ちで今のコンクリート天守は評価せないかんですよ、これは。あれは衝撃的だったですね、実は。昭和23年のアンケートで。


(記者) 先に天守を壊して、復元許可がもし出なかったら、実は天守閣がない期間が結構長い期間になることってあるじゃないですか。その辺のリスクはどうお考えですか。


(市長) そんなことあり得ませんがな。何であり得るのよ、そんなこと。


(記者) 復元の許可が出ないケースっていうのは、壊してしまった後。


(市長) 丁寧にやりますから、ちゃんと。それはこっちはこっちで、そういう趣旨でやっています。文化庁にも言ってあるけど、丁寧にやってきてですね。


(記者) これまで丁寧にやってきて、ちょっと延びてませんか。


(市長) いやいや、それは私が丁寧にやって、石垣部会にも非常に丁寧にやってきたからですよ。文化庁に言いました。石垣部会にも僕も話ししますよいって、これは。市民の願いというものを、それから1年延びると1億かかると。


(記者) そうすると、10月の次の文化審議会で復元の許可が必要になってくるんじゃないかなと思うんです。


(市長) そりゃ、速やかにやりますよ。なるべく早く、どんどんステップをお願いしていくということですから。


(記者) 3月の復元検討委員会には、復元計画は諮られる予定はありませんか。


(市長) それは取り壊しの場合は要らないんですよ、復元検討委員会は。


(記者) でも、復元には必要な過程だと。


(市長) だから、今回は天守の取り壊しだけですから。


(記者) 10月の文化審議会には諮られる予定では。


(市長) 10月なのか、まあちょっと柔軟にやってもらうのか知りませんけど、石垣の調査もやりまして、その間ね、これはなるべく早く次の段階に移っていかないかん。


(記者) 市長、大事なことなんですけど、今回は天守解体だけを出すという認識なんですか。


(市長) まあ、そういうことです。


(記者) 昨年10月に出せなかった木造復元の計画案は、5月の文化審議会は目指さないということでよろしいんですね。


(市長) 取り壊しを出すということです。


(記者) わかっています。


(市長) その後、意思のことをがたがた言われると、何を言っとるんだいって。


(記者) 聞いてる話と違いますので、5月にも両方目指していくんじゃないんですか。


(廣澤副市長) 3月(の復元検討委員会)も一応目指しては、お願いはまだしています。全体の復元を一応3月の復元検討委員会に目指してできればということです。


(市長) できればか。できればだけど、それは文石協(文化財石垣保存技術協議会)のコンサルタントのアドバイスだね。


(堀場副市長) 分離は分離としてやるんですが、復元のほうも復元検討委員会も3月にありまして、それにお願いをしています、まだ。5月(の文化審議会)にできれば上げさせていただきたいということも。


(市長) まだか。解体はとにかく復元検討委員会は要らんということだ。


(記者) 市長、ですから、5月の文化審議会で、もともとの木造復元計画を目指しているということを改めて説明すべきじゃないですか。間違っていらっしゃいますよね、きっと。


(市長) そんなこと常識じゃないですか、そんなもん。もともと木造復元にしようという民意と、議会もそういう前提で予算通して、材木も半分以上切ってですね、やっとるんだで。それは当然ですよ、そんなこと。


(記者) 5月の文化審議会で木造復元を目指すということでいいんですか。


(市長) いやいや、それは間違いですね。そりゃ目指すのは、目指すいうか、ちゃんと手続きを間違いなくとるのは、コンクリート天守の解体の申請ということです。


(記者) 文化庁から戻ってこられて、市長室の前で説明されたときは、解体だけ出して、復元は当面出さないという話だったと思うんですけど。


(市長) 当面出さないは言ってないでしょう、そんなことは。


(記者) それをちょっと副市長に、ご説明いただいていいですか。


(廣澤副市長) 全体のほうは全体のほうで予定どおり3月の復元検討委員会、5月の文化審議会はまだ目指しているということで。


(市長) 目指しとる言ったって、申請するかどうかの問題だぜ、それは。こちら側が目指しとるのは確かですよ、それは。それはやめたわけじゃないですよ。だけど、ちゃんと申請して、申請書類をこうやって出すことについては書かないかんでしょう、ちゃんと。それは決まっとるのは、5月の文化審議会にコンクリート天守を解体することの許可をいただきたいという。


(記者) それはわかっているんですけど、切り離したもともとの復元案があるじゃないですか、切り離す前のもの。それは3月の復元検討委員会並びに5月の文化審に許可を得たいわけじゃないですか。


(市長) そりゃ気持ちはあるけど、当然ですけど、だけど、やっぱりコンサルタントのアドバイスもあって、みんな顔も立てないかんと、これ、顔も立てないかんもんで、まず、取り壊しだけやろうと。


(記者) 5月に許可が出ないと、2022年末は非常に難しいと聞いているんですが、それで断念してよろしいんですか。


(市長) そういうやり方でいこうというのは、文石協とか石垣部会の提案による、そこのアドバイスですから、まず。それでやりましょうと、顔を立てとるわけです、こっちも、丁寧に。


(記者) 今、副市長がおっしゃっているニュアンスと市長がおっしゃっているニュアンスがちょっと違うように聞こえて。


(市長) 一般的にはということだろう。気持ちは変えとらんという意味だろ。申請を出すとは聞いとりませんよ、わし。


(廣澤副市長) 先ほど、今のあれですと、仮に3月の復元検討委員会、5月の文化審議会で全体が仮に通らなくても、天守解体が先に認められれば、全体の許可ももう少し後でも2022年に間に合うようには、必ずしも5月の文化審議会で認められなくても、認められるようになるという、そういう可能性があるということでございます。


(市長) それはコンクリート解体が。


(廣澤副市長) 解体が5月(の文化審議会)で認められれば、とりあえずそれ(解体)が実施される期間がありますので。


(記者) ですので、5月の文化審議会に復元の案を目指すという、全体ですね。


(廣澤副市長) 全体一括でやろうとすると、5月の文化審議会で認められないと間に合わないんですけれども、仮に分割案が認められれば、もう少し先の文化審議会でも間に合うという。


(記者) 市長がおっしゃっているのは、解体の申請だけをするとおっしゃっているんですけど、(解体の申請)だけでいいんですか。


(廣澤副市長) スケジュールだけの問題で言えば、5月にその解体が認められれば、全体の2022年を目指しているものも、文化審議会の許可ももう少し後でもよくなるというのは事実です。ただ、一応、建前上は、今の現状で言いますと、これまで目指してきた2022年までのやつの全体を3月の復元検討委員会、5月の文化審議会で通すのを目指しているというのは変えてないです。それと並行して、天守施工解体を今回申し出をしたということです。


(記者) 3月の復元検討委員会を経ないと、復元について5月の文化審議会にかけることはできないですよね。


(廣澤副市長) それは全体ですね。


(記者) 全体の。


(廣澤副市長) 全体を一括で通そうと思うと、そういうスケジュールになります。


(記者) 今、分けようとしているその復元と解体を、復元のほうも間に合ったから、やっぱり3月と5月に出しますよなんてことが、手続き的にはできるんですか。


(廣澤副市長) 一応、また、先に復元検討委員会がありますので、それは可能かと思います。もし3月の復元検討委員会で、じゃあ、これで全体がオーケーとなったら、やはり予定どおり5月に天守解体でなく、一発でという可能性もなくはないと思います。まずは3月に、解体の申請は出す。


(市長) それは石垣部会次第ですわ。石垣部会がおっしゃっとるもんで、こうやって顔を立てて、石垣部会のコンサルタントの言ったアドバイスに従うということになると、まず、天守解体だけ通しといて、それで、石垣をその間に丁寧にやったら、石垣部会の方もわかっていただけるんじゃないかと、そういうことですわ。


(記者) そもそも復元検討委員会って3回かけてからみたいな話があったじゃないですか。あれはどうなっているんですか。


(廣澤副市長) 慣例です、それは。


(記者) では、3回でとかいうのはもうよくて、1回検討してもらったら、審議会に。


(市長) それはありません。文化庁のほうからも、私たちは延ばすつもりはありませんと。早く、それは期限というのはないんですと。早い場合もあるし、長くかかる場合もありますと。はっきり言われていますから。


(記者) まだ、一回も諮ってもらってないんでしたっけ、現状。


(市長) そういうことです。それははっきり言われています。あのときも聞いとったやろ、文化庁がはっきり、私たちは延ばすつもりはありませんと。期限というのはないんです。早い場合もあるし、遅れる場合もあると、そういうことですわ。


(記者) 市長、5月には2つの案を並行して出すのは。


(市長) いや、今のところは提出するのは、一応、石垣コンサルタントとか、ちゃんときちっとまず提出するのは解体だけお願いできりゃいいんじゃないのと言われとるわけです。だけど、仮にその間、じゃあ、石垣部会のほうも、ものすごい丁寧に進めてますから、今、現状。言っときますけど、名古屋城ほど石垣を丁寧にやったのは初めてらしいですよ、これ。すごい丁寧な調査ですよいって、石垣の専門家が言っておられました。そういうようなことで、これで十分だわということになれば、それはそれで急遽やりますわね。


(記者) 確認なんですけれども、じゃあ、解体のやつを5月に出すというのは、もう決定事項ですね。


(市長) まあ、それは。


(記者) 復元も、一応、姿勢としては5月を目指すものの、実質、3月の復元検討委員会というのが一度その前にあるので、そこでもし出せなかった場合は、もうその時点で5月に復元を出すというのは諦めますということでいいですか。


(市長) まあ、そういう感じでしょう。そういうことですよ。石垣部会さんのオーケーとってきてちょうよいって、石垣部会さんは今のとこは天守の解体は文化庁がお決めになることだと、こういうふうに言っておられますんで、文化庁がオーケー言えば、それだけでオーケーになる。石垣部会もオーケーになれば、みんなオーケーになりますよ。そういうことです。
 これは自信持ってやらないと。おれなんか特に思いますよ。4、5年かけて丁寧な上にも丁寧にやってきたんだもん、文化庁に、これ。数代前の、それも言いました、名前はここで言えないもんで、課長が「竹中案てものすごいすばらしい案ですね」言って。そう言っとったんですよ、これ。


(記者) 市長、解体、もし本当に認められて、解体が進んだ場合、あの一帯の景観というか、雰囲気もがらっと変わって、本当に天守がない状態ということになると思うんですけど、観光とかいろんなところに影響もあるような気もするんです。そのあたりはどういうふうに考えていますか。


(市長) いや、かえってですね、姫路城もあれテントかぶせて、修理中はものすごい人が来たと言われとるでしょう。だから、天守解体して、石垣の中の構造というのは、一生見れませんから、これは、何人をも。500年か1,000年たったときに、まだわかりませんけど、法隆寺は1,300年たってますんで、だから、そうなると、見に来る人もようけござると思いますよ、私は。


(記者) じゃあ、天守解体後に、例えば石垣の状態とか、ある程度、多少見られるように。


(市長) 僕はしようと思っとるけど、ちょっとそこは竹中さんなり聞かんと、実際の工事で邪魔になるといかんもんで、それはちょっと確実じゃない、申しわけないけど。わしの思っとるとこでは、そういうことができるんじゃないのと。
 見てみてゃあけどね、私も。天守外したときの内側はどうなっているかと。ケーソンが入ってますので、それと、内側は結構、あれコンクリートつくるときに、大分壊してますから石垣を、これは。新しいんですよ、中の石垣は、とこがあるということだで、その辺のとこは一遍、どうなっとるか見てみてゃあな。見えやせんもん、普通は。


(記者) 天守を取り外して、石垣の安全性の調査をされるということですか。


(市長) そうです。


(記者) そこでもし復元に耐えられないというような、現状では耐えられないというような判断が出たら、どうされますか。


(市長) そんなもんは出んでしょう、やっても。


(記者) 天守の耐震性の問題というのは、今いろいろ説明いただいて理解できたんですけども、石垣も大分もろい状態があるんじゃないかというような指摘もありますけども、市長のほうはいわゆる石垣に対する認識というのはいかがですか。


(市長) 皆さん、誤解しとるといかんのは、熊本城の(地震後の状況の)テレビを見て、石垣ってもろいんだと思ってみえると思いますね。熊本城は、大天守の石垣は無傷なんですよ、あれ。12センチ下がっただけ。内側はちょっと傷んでいます。これは新しいもんですから。何でかいうと、あれは8本のコンクリートパイルが入っとるんですよ。それで受けてるんですよ。石垣の上に熊本城の天守は乗ってないんだ、実は、大天守ね。
 名古屋城も同じように、もっとすごいコンクリートの塊が入っとって、そこに乗っとるんです。コンクリートでもそうです。木になりますと、大体荷重が3分の1以下になりますので、木材だと。だから、ものすごい強いんです、これは。
 だから、明治時代に石垣の上に乗っとった、明治24年の濃尾震災のときでも、名古屋城の石垣は無傷いって、完全にどこかで落ちたいうのはちょっとわかりませんが、一般的には無傷と。ただ、北側のはらみという部分があって、あれは上から石が落ちてきとるんじゃないかとかいって言っとった人もいますけど、それも丁寧に調査させていただいて、やっていくと。だから、加藤清正建設の社長が積んだ石垣はものすごい強ぇというのがね、熊本城でも天守の横に宇土櫓ってありますけど、あそこ無傷ですから、これ、建物が。


(記者) 名古屋城の石垣は、強い地震にも耐え得る状況にあるというふうに。


(市長) まあ思いますね、私は、思いますよ。熊本城と混同したらいかんですよ。熊本城は、電話かけて聞いてみたらいいですがね。あそこの大天守の石垣は、内側を除いて12センチ下がっただけですから。皆さん、あれが、石垣の上に名古屋城も乗っとると思ったら大間違いで、(天守の重量は)1万2,000から3,000トンあると言われてますけど、乗ってないんですわ、実は。だで、名古屋城の石垣ってパネルなんですよ、現状で、これは。だから、濃尾地震のときで、上が木造であって、乗っとっても無傷だったと。完全に無傷かどうか、一般的に無傷と言われています。
 それが、今の、今度またコンクリートでなしに木造になっていくわけでしょう。また、今でもすごい調査やっていますよ、本当に。だけど、石垣というのは、僕の知見では石が1個あって、これがどんだけの圧力で壊れるかどうかというのはわからないと言ってましたよ、今のこの科学的知見では。何個石があるんだ、1,000個ぐらいあるのかいったら、ちゃんと教える言っとったけど。これ1個1個の圧力に耐えれる知見がないときに、集団になったら壊れるかどうかというのは、これも難しいですよ、これ、科学的に。やってもいいけど、何百年もかかるんじゃないですか、これ、やりかけたら。何百年どころか、早くやらないと、コンクリート補修せないかんようになるじゃないですか、地震で危ないから、という話でしょう。コンクリート補修すると、もう木造は見えませんよ。当時30億円ですけど、今いくらかかるか知らんけど、大体コンクリートで平均50年ですから。いろいろなメンテナンスすると100年ぐらいもつという説もありますけど。中性化防止だとかいろいろやると。
 だで、多分皆さんがおっしゃられるのは、熊本城のあれと誤解されとるんですわ、石垣の崩壊。聞いてくれりゃええわね。熊本城に聞いたってみや、崩壊したのはほとんど明治時代に積んだやつです。ほとんどですよ。加藤清正の積んだのでゼロとは言えんけど、どこかあると言ってましたけど。違うんですわ、実は。


(記者) 先ほど解体後の現天守の一部を何か取っておくというお話がありましたけど、それって、どこかの部分だけ切り取って取っておくんですか。


(市長) そういう方法もあるしと。それから、VRか何か、そういうようなものでやるという手もあるしと。まだ決まっとらんと思ったがな、これ。


(堀場副市長) 検討中です。


(市長) 検討中ですわ。予算だけはついております。予算いくらだったな。覚えとらんかね。予算はついております。


(記者) もし現天守の一部を取っておくとすると、どこに置いておくんですか。


(市長) それもちょっとようわからんけど。それは金シャチ横丁の辺もありますし、あれも広げられますし、能楽堂の南も土地あいとるしね、あそこ。能楽堂の南は。


(記者) 一番上のとこですか。


(市長) 僕がそれ言っとった話で、昔ね。上のやっぱりあそこから双眼鏡で眺めた思い出があるもんで、ああいうとこちょっと残したらどうかなあとか、ありますよ。でも早う決めないかんわね。切り取るときの切り取り方があるんで。


(記者) 解体の予算は、現時点では新年度当初予算案に入ってくるんですか、それともまだ未定ですか。


(市長) 入ってきますよ。


(記者) 入ってくると。9億円でしたか。


(市長) あんまり予算はまた改めて言うで、黙っといてくれ言われとるけど、皆さんのほうが知っとられると思いますけど。まあ必要なお金はね。
 まあとにかく、これほどまで丁寧にやっとるとこはないんです、本当に。だから、どこかほかで証明してくださいよ、ほかのお城で、ほんなら。名古屋城より丁寧にやっとるとこ。ありませんよ、これ。石垣の専門家に聞いていますから。すごいですよいって、名古屋のやっとることは。そんだけ丁寧な上にも丁寧に、石垣部会の皆さんにもやってきたし、それから、文化庁にもやってきたということですから。後は民意を、昭和23年からの民意を実現させてもらわな、これ、日本のためにも。

http://www.city.nagoya.jp/mayor/page/0000113986.html

特に、コメントは必要ないでしょう。

名古屋市長と呼ばれている、河村たかし という人物が、単に責任逃れのためには口から出まかせの嘘を積み重ねる人物であることが明確に示されているに過ぎない。

私は若いころ、誰もがそうであるように、社会とうまく折り合いが取れなかった。
そうした時にはまるで自分自身が「間違い探し」の「間違いの方の絵」であると思えたものだ。

そうした心情/情景を米津玄師がきれいな作品にまとめている。

いまでも、時折、自分は本当にここに居ていいのだろうかと居心地の悪さを感じる。しかし、それでも懸命にこの社会と折り合いをつけ、この社会に自分の居場所を作ってきたとも思う。そうした経緯を経てきて、こうした嘘に出会うと、私は自分自身のアイデンティティが揺さぶられる思いがして不安になる。

そして、こうした嘘を口にする人物の心を思うと、恐ろしくなる。

それは、深い古井戸の中を覗いた時に感じるような、空虚に対して感じる恐怖であるかのようにも思える。

こうした文学的文脈であれば、単に興味深く見つめていれば*1いいのだろうが、こうした嘘に名古屋市民として行政を任せ、公費を支出していると思うと、暗澹たる気持ちになる。

あなたはいかがだろうか。

ichi-nagoyajin.hatenablog.com



名古屋城木造天守復元事業ここが問題!(案)

主催:名古屋城木造天守にエレベーター設置を実現する実行委員会
日時:2019年6月22日(土) 13:00~16:00
会場:名古屋市 北区役所2階 講堂

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6月22日 講演会


○「名古屋城天守閣整備事業」違法支出訴訟 第二回公判

7月3日(水)午前11時
名古屋地方裁判所 第1102法廷

○月例勉強会
7月8日(月)18:30~20:30
「北生涯学習センター」(北区)第1集会室

名古屋城天守有形文化財登録を求める会
https://bit.do/Ncastle


*1:または、全く無視すれば