追記:
中日新聞プラスに外部ライターのコラムという形で、現在の名古屋城問題が載っている。
登録有形文化財の話にも触れていただいているし、大枠では同感だ。
2019年版 歴史好きの目から見た名古屋城天守閣木造復元の問題点 | 達人に訊け! | 中日新聞プラス
「苦し紛れ」とも言われている
名古屋城現天守の先行解体。
つまり、木造天守復元案が成立する以前に、<とりあえず>現名古屋城天守を解体してしまおうという案。<とりあえず>文化財としての価値があり、正しく改修すれば登録有形文化財となる価値のある、現名古屋城天守を解体してしまおうという案。<とりあえず>昭和34年に、総工費の3割を名古屋市民の寄付で賄った、市民の宝である現名古屋城天守を解体してしまおうという案。
もはや、正気の沙汰とは思えないこの案。一部の歴史修正主義者のような、視野狭窄に陥った人間が、その歪んだ歴史観から妄想のごとく吐き出すのならわかるが、天下の公器である筈の新聞までこの暴挙に疑問を呈さないという不思議な案。
これが通れば、アレが言う通り、法的に所管が名古屋市にある名古屋城天守は解体されてしまって、それでも木造天守は建造できない。
となると、現在の石垣、天守台の上に何もないという姿になってしまう。
2022年には木造再建できると言っているが、その根拠は示されていない。
少なくとも、アレが言っていたように、観光の目玉。
2020年の東京オリンピックの頃には、天守台の上に何もないという姿になってしまう。
それ以降、新しい天守建物が建つのは何ねん先になることだろうか。
ヴェニス憲章に照らせば
1964 - Venice Charter
遺構の上の復元はすべて排除されるべきであり、
その遺構に降りかかった歴史的事実は
何等改変なく、伝えられるべきである。
つまり、慶長に徳川家康によって建てられた
名古屋の名城、名古屋城は
昭和20年、太平洋戦争時の米軍による無差別爆撃によって
焼失してしまい。
昭和34年、市民の熱意によって再建された。
(この当時には、ヴェニス憲章という
国際合意は存在しなかった)
そして、平成31年に時の名古屋市長河村たかしによって
「木造再建する」という主張によって
再建天守は破壊されたが、
上記のような国際合意、及び
木造再建計画に重大な瑕疵があったために
再建が叶わず、名古屋城は
ヴェニス憲章の主張する形で保存されることとなる。
なお、名古屋市にって3Dバーチャル映像が残っている。
てなことになりそうですね。
ちなみに、この画像は「モージャー氏撮影写真資料」より引用いたしました。
モージャー氏撮影写真資料 | 憲政資料室の所蔵資料 | 国立国会図書館