市民のための名古屋市会を! Ver.3.0

一人の名古屋市民が「地域委員会制度」「減税日本」に対する疑問をまとめるサイトです。(since 2011/3/3)

君は市議になって一体何をしたいのか?

あまり知られていないことだが、来年の統一地方選挙に向けて減税日本名古屋市会議員候補を発表した、その中で6名の「新人(?)」議員が含まれている。

豊田 薫(中区)
河本 有子(守山区)
澤田 仁実(港区)
前田 恵美子(瑞穂区)
佐野 勉(中村区)
中川 敦史(中川区)

敬称は付ける気にならない。

およそ地方議員や国会議員など、間接民主政治を支える制度を担うものには、いくつかの素養というものが必要なはずだ。その中で、信任を託された有権者にはウソをつかないという事と、その前提として正しい情報を公開する事、そして有権者の判断を聞くという事(何も、有権者の判断に従えとは言わない、その意見を聞くぐらいの度量を備えるべきだという事)などは当然の事柄だろう。

当ブログでは、公職者には敬称か役職名を付けるようにはしている。それはその当人への敬意ではなく、それを選んだ人々を「恐れる」からだ。(公共空間で表現行為をするときに、この恐れを失うものは表現者、発言者としての資格がないだろう)

しかし、有権者にウソをつく者には、その資格がない。
市民にウソをつく者には市会議員や市長としての資格を認めることはできない。

当ブログはそう断じてきた。
伝聞ではなく直接、ウソを見聞きした段階で当ブログはそのウソツキを公職者とは認めない。

今回、減税日本は来年の統一地方選挙市議候補として、「3期目」の候補を公認している。
2011年の市議選の際に減税日本の一次公認者は「誓約書」を書いている。
その文面には、任期を「2期8年までとする」と明記されている筈だ*1

次の5名はこの「誓約書」を反故にして「3期目」の立候補をしている。

田山 宏之(北区)
鹿嶌 敏昭(西区)
浅井 康正(名東区
大村 光子(昭和区
鈴木 孝之(天白区)

この5名は、この食言の経緯を説明する責任があるだろう。

そもそも、先の新人6名についてもそうだが、あなた方は何がしたいのだろうか?

議会改革?

当ブログでは何度も指摘しているが、議会改革を市政の課題にするのは、ラーメン屋が厨房の衛生を売りにするようなもので、商売を舐めている(だから、あの人は画廊を潰しているんだろう)
議員報酬を半減する程度で議会改革ができなかったことは明白で、河村代表が言ったように「市議報酬が800万円になれば市民がこぞって市議会議員になる」などという現象は2015年には起きなかった。

そもそも市職員の報酬を人事委員会の勧告を無視して引き下げようとしたり、議員報酬を下げようとするのは、縮小均衡論でしかなく、「豊かさはお金の形で貯め込めると思っている病(やまい)」「緊縮財政病」でしかない。

キミのお金はどこに消えるのか

キミのお金はどこに消えるのか

21世紀の資本

21世紀の資本

トマ・ピケティの「21世紀の資本」を読めとは言わないが、せめて「キミのお金はどこに消えるのか」ぐらいは読んでおいていただきたい。

議員報酬議論も、名古屋市における減税政策も、こうした経済学的な観点から見ればナンセンス以外の何物でもない。さらに、減税日本におけるこの議員報酬の主張には欺瞞性がいくつもあるが、それについては稿を替えよう。

また、君たち減税日本の市議候補はまた「市長を助ける」として、現在市長の最も力を入れている政策*2である名古屋城天守木造化に賛成するのだろう。市議選の間、有権者に街頭や会合で「名古屋城は木造化するべき」とでも訴えるつもりだろうが、チト伺いたい。
あなた方は「木造天守」と呼ばれるものが、どのような姿であるか承知しているのだろうか?
歴史的資料である「金城温古録」や「昭和実測図」では漠然とした外形図しか示されてはいない。
(なんでも本丸御殿建設の際、昭和実測図の示す大きさに矛盾があり、設計において障害が出たという)
その詳細を知っているのは事業者である竹中工務店名古屋市の担当職員だけだ。
また、文化庁に提出しようとして拒否されたと言われる「基本計画」についても、それがどのような物であるか、君たちは知っているのだろうか?
これら情報は一般市民には公開されていない。
こうした情報公開が為されていないこと自体が異常な事だが、君たちはその異常な状態においても、それを推奨するのだろうか。それは、有権者に目をつむって裏書をするようなものではないのだろうか。
自分がよく承知していないような事柄を、良く推奨できるものだ、無責任な行為ではないのか?

さて、今の名古屋市政は異常だ。

名古屋市議会基本条例


名古屋市議会には「名古屋市議会基本条例」があり、その第4条は「市民参加の促進、市民の多様な意見の反映」を謳っている。その4には議会報告会の開催を義務付けているが、名古屋市、河村市長は開催していない。条文には「議会活動に関する情報を積極的に公開するとともに、市民の意見を把握して、議会活動に市民の意見を反映させる」といたって民主主義的には当たり前のことをうたっているが、これが守られていない。河村市長は民主主義が嫌いなのだろう。(減税日本党内を見れば、民主主義が嫌いな事が良く判るだろう)

追記:「議会報告会」の話題を出すと、減税日本および支援者は「市議が自費で行えばよい」と主張する。そして少なくない市民が、市長が開催予算を付けないのであれば、市議が負担するなり政務活動費から持ちよるなりして対応すべき。という意見も聞く。
しかし、私の主張は違う、条例で定めた以上、それを守るのが民主主義だ。形式主義は民主主義ではないが、民主主義は形式を守るべきだ。議会報告会議論における法理の軽視が、市職員の給与における人事委員会勧告無視や、名古屋城木造化に対する文化庁文化財保護法建築基準法、消防法、ハートビル法の無視、軽視につながっている。民主的な公職者は、憲法をはじめ法律、条例を遵守しなければならない、それらを尊重しなければならない、それは国民との約束であるからだ。そうした条文、条項を軽視するものは、国民、有権者を軽視するに等しいと理解するべきだ。
口から出まかせで、各種条文、条例をないがしろにする者には、公職者たる資格は無い。

名古屋城の基本設計(どのようなものを作るのかといった仕様)や基本計画(どのように作るのかといった情報)が市民に公開されていないこの異常性も、この議会報告会を開かないという異常性に通じている。

名古屋市は完全に市民をないがしろにして、勝手な行動を取ろうとしてる。これは民主主義の姿ではない。(こういった姿を、河村市長の「いとこ」という人物は「私らは、選挙に勝ったんだからこれでいいんだよ、負けた方が文句を言うな」とおっしゃった)

さて、ここからぐっと具体的に、名古屋市政の歪みをお示ししたい。

河村市長は2009年、自らの市長選のマニフェストとして「減税ナゴヤ 庶民革命・脱官僚」という文章を公開していた、この4には「冷暖房のいらない街ナゴヤ」という政策がある。「緑の回廊、水の回廊、風の道」を作るとしている。

今年のこの夏の暑さ、これが何も河村市長の政策のせいだなどと言うつもりはない。地球の気候変動の影響によるものだろうとは理解できる。しかし、それにしても、または、そうであればこそ、こうした「冷暖房のいらない街」という政策がちゃんと実現していれば、人々はもう少し楽に生活できたのではないのかと思うと残念でならないし、実は市長はこういったマニフェストなど忘れてしまって、真逆の政策を取ろうとしている。または既にとっている。市民にも相談なく。

いま、名古屋市は栄の中心地、久屋公園の北部を改造しようとしている。
道路を潰し、植栽を大幅にカットするようだ。

この計画は東区や中区の周辺住民の間で問題ともなっている。

しかし、私が疑問に思うのはこうした公表された計画以前に、市民への説明や了解が碌に無い中で、すでに久屋公園の木々が伐採されている事であり、さらにその理由と推測されるものだ。

しばらく前に私は、久屋公園、テレビ塔の南側、池の周辺を歩いていて違和感を感じた。「木が少なくなっていないか?」と思ったのだ。
それで池の周辺を歩いてみた。

以下の写真がその時私が撮影した真新しい「木の切り株」だ。


調べてみると、平成26年12月25日提出の「都市活力向上特別委員会資料 都心部のまちづくりについて」という資料に行き着いた。


(4)久屋大通りの再生社会実験の実施

「良好な樹木環境の整備」として「一部分で、樹木の間伐や植樹等の改良(テレビ塔エリア)」とある。



「イ.主な社会実験の実施箇所及び時期」との図があり、ここには池(さかえ川)の周辺への記述はない。



名古屋市中土木事務所に情報公開を求め次のような図を得た。

真ん中でくねっているのが池(「さかえ川」)であり、その左側の大きなバツ印のある四角がテレビ塔、右側の横に寝た「凸」の字形の構造物は「もちのき広場」(名鉄瀬戸線栄町駅に通じる地下空地)になる。

番号は植えられている木々を表し、緑色の丸で囲んであるものは伐採剪定*3された木、赤い丸で囲んであるものは切り倒された木になる。

私が違和感を感じたように、池周辺、特にテレビ塔近辺ではすべて切り倒されているようにも見える。
(185、186,110、99,83,280,100,150,188,92、テレビ塔に接する南側のブロックは15本の内10本が切り倒されている)

これは「一部分で、樹木の間伐や植樹等の改良」と言えるのだろうか?
また、市議会においては、上記の委員会で資料が提出されているようだが、市民に何らかの説明はあったのだろうか?

最後に、私が最も違和感を感じた場面をご覧いただこう。
もちのき広場の北側にこうした「舞台」がしつらえてあった。

そして、ここからテレビ塔がなんの障害も無く見通せる。

私が訪れたのは昼間だったが、夜になればテレビ塔がライトアップされ、この舞台に立ってアングルに工夫を加えると、テレビ塔が「ライトセーバー」のように映るらしい。
映画の宣伝タイアップに使われたのだろう。

そうしたイベント企画や企業の為に、市民の共有財産であり、大切な市の環境、「緑の回廊」を構成するべき植栽を切り倒してしまったのだろうか?

市民との、議論も無く?

市長のマニフェストも無視して?



追記:もし減税日本の市議として選挙に出るのであれば、こうしたこども騙しの嘘に無関心になれなければならない。こうした民意無視を気にせず「民主主義」を唱えられる面の厚さが必要となる。
さて、さきほど地震があったようだ。静岡県西部でマグニチュードは3.9
中部地方の地殻の活性が高まる前兆でないことを祈りたい。

こうした防災に対して、名古屋市はこの10年ほど完全に手を抜いている。
そればかりか危険な箇所に対して対策しないまま開発を進めてもいる。
こうした影響がどのように出るのか、私は危惧をしている。

冷酷なようだが、私はこれに責任を持たない。
本来責任を持つべきは、そうした事に無責任な人物と来ている。

もし君が「市長を守る」と主張して選挙を戦うのなら、一度、そのご本人が、この防災や市民の生命、安心、安全についてどう考えているか、それぐらい質してみた方が良いだろう。

そして、その発言について、もちろん、裏取りの調査もしてみるべきだろう。
その結果、それでもまだ支援できると思えるのであれば、私は何も言わないし言えない。
そうした行動も起こさないのであれば、


・・・・ともに滅べと思うだけだ。


*1:この「誓約書」がどうなったか、という一事をもってしても、減税日本なる集団が公党を詐称する資格がない事が判る

*2:失笑以外の何物でもない!

*3:指摘を受け修正