追記(2019年7月9日):
ご指摘をいただきました。
ありがとうございます。
以下の文章にある。
高木元市議の「会費」に関しては、
減税日本の政治資金収支報告書の2ページに目にある
「会費」の項目に計上されているのではないのかとの指摘がありました。
この項目に計上すれば、個別の名前は掲載する必要なく、
一括で「会費」として計上できるとのことです。
さて。
またまた熱心な名古屋市民から情報提供をいただいた。
そして、それについて大雑把ながら検証してみて、やはり問題があると判断したので、皆さんにご報告する。
まず、情報提供をいただいた方へは本当に感謝する。
今回の事例もほんの一欠片の情報から、こうした問題に気が付く観察眼の重要性を思い知る。なんでも「ぼ~っと生きてるんじゃないよ」という言葉がテレビではやりのようだが、同じ風景を見ていても気が付く人と気が付かない人の差はこれで、同じ時間を生きているようでも、その濃度というものはヒトによって異なってくるという事なんだろう。
もう一つ前置きを入れたい。
今回も政治資金収支報告書の問題だ。
つい最近も、佐藤あつし元市議が50万円の記載漏れであれだけのニュースになったわけだ。金額だけで言うならば、その何倍にもなる今回の話、いったいどれだけのメディアが扱ってくれるだろうか。
そうした中でも、どうせ中日新聞は記事にしないのだろうから、中日新聞の記者はこれ以降読まなくていい。せいぜい「ぼ~っと生きて」市長室からガセネタでも貰ってくればいい。
特落ちでもしろ。
さて、減税日本ナゴヤの新人市議、高木善英市議がホームページをリニューアルされたようだ。
報 レポート/議会質問/報酬公開 | 髙木よしひで公式ホームページ ひと・まち・ナゴヤ 名古屋市会議員(中川区選出)
アーカイブ取っておきました。
報 レポート/議会質問/報酬公開 | 子ども子育て大応援!生まれも育ちも中川区!高木善英
ここに書かれている事に「引っ掛かり」を感じて、「減税日本」、「河村たかし政治研究会」、「河村市長を助ける会」のそれぞれの政治資金収支報告書を見直してみた。
以下に、平成27年から29年までの各収支報告書へのリンクと、注目される金銭の出入りについて抽出してある。各行の頭にある矢印は金の流れる方向で「←」は資金団体から出た金。「→」は当該団体に入ってきた金を表している。
まず、平成27年
減税日本 平成27年収支報告書
http://www.pref.aichi.jp/senkyo/281128/z/a27z0757.pdf
← 20万円 「公認料」×21人 平成27年2月22日
← 10万円 議員会費返却 中村孝道 平成27年2月2日
河村たかし政策研究会 平成27年収支報告書
http://www.pref.aichi.jp/senkyo/281128/z/a27z0662.pdf
← 150万円 減税日本 平成27年4月10日
河村市長を助ける会 平成27年収支報告書
http://www.pref.aichi.jp/senkyo/281128/z/a27z0661.pdf
(カネの動きなし)
次に平成28年
減税日本 平成28年収支報告書
http://www.pref.aichi.jp/senkyo/291128/z/c28z0706.pdf
→ 150万円 河村たかし政策研究会より寄付 28年11月24日
← 100万円 河村たかし政策研究会に支出 平成28年10月3日
← 16万円 鈴木たかゆき政策研究会 平成28年9月16日
← 16万円 かまくら安男応援会 平成28年9月16日
← 16万円 あさい康正後援会 平成28年9月16日
← 16万円 大村光子後援会 平成28年9月16日
← 16万円 田山宏之後援会 平成28年9月16日
← 16万円 佐藤あつし政策研究会 平成28年9月16日
← 16万円 鹿島会(鹿島としあき) 平成28年9月16日
← 16万円 余語さやかを育てる会 平成28年9月16日
← 16万円 ますだ成美後援会 平成28年9月20日
← 16万円 ひと・まち・なごやを考える会(高木善英) 平成28年9月20日
← 16万円 佐藤ゆうこ政策研究会 平成28年9月20日
← 16万円 手塚まさゆき政策研究会 平成28年9月23日
河村たかし政策研究会平成28年収支報告書
http://www.pref.aichi.jp/senkyo/291128/z/c28z0614.pdf
→ 16万円 増田成美より寄付 平成28年9月20日
→ 16万円 高木善英より寄付 平成28年9月20日
→ 100万円 減税日本より寄付 28年10月3日
← 150万円、減税日本に支出 28年11月24日
河村市長を助ける会平成28年収支報告書
http://www.pref.aichi.jp/senkyo/291128/z/c28z0613.pdf
(カネの動きなし)
ここで9月16日に各市議にばら撒かれた金と、20日に政策研究会に増田、高木両市議から入金された金の動きについて、高木市議の同年の報告書を参照すると理解しやすい。
ひと・まち・なごやを考える会(高木善英資金管理団体)平成28年収支報告書
http://www.pref.aichi.jp/senkyo/291128/z/c28z1630.pdf
← 20万円 支出、パーティー券購入費(河村たかし政策研究会) 平成28年7月23日
→ 16万円 減税日本より寄付 平成28年9月20日
高木市議は、7月に河村たかし政治資金パーティーの券を20万円買っている。この支払については政策研究会が195万円某の売り上げを計上しているので、ここに混ざって判らない。しかし、こうした政治資金パーティーの「上がり」の配分(一部返金かもしれない)が9月に行われたのかと推測することはできる。
増田、高木両市議はこの配分を戻したという事なのかもしれない。尚、河村たかし政策研究会に9月20日、高木市議より入金された16万円については、高木市議個人の支出という事なのか、高木市議の政治資金収支報告書には表れていない。(違法性はない)
さて、最後に平成29年
河村たかし政策研究会 平成29年収支報告書
http://www.pref.aichi.jp/senkyo/301128/z/c29z0602.pdf
← 5万円 寄附支出 佐藤ゆうこ政策研究会 平成29年5月15日
← 7万円 寄附支出 大村光子後援会 平成29年5月15日(裏取り済)
← 100万円 寄附支出 減税日本 平成29年10月8日
減税日本 平成29年収支報告書
http://www.pref.aichi.jp/senkyo/301128/z/c29z0690.pdf
→ 100万円 入金 河村たかし政策研究会 平成29年10月8日
← 50万円 寄附支出 余語さやかを育てる会 平成29年10月8日
← 50万円 寄附支出 佐藤ゆうこ政策研究会 平成29年10月8日
河村たかし政策研究会が減税日本に100万円をいれて、それを余語、佐藤の衆議院選挙候補者に50万円ずつ分配している。政策研究会から大村光子市議に5月15日唐突に7万円が寄附されている。あるいは余語候補と取り違えたかと思ったが、大村光子後援会の収支報告書に7万円入金の記載があり「裏取り済」である。
さて、以上がすべての情報ですが、お気づきになっただろうか?
(問題点を探すのではない、書かれていない問題に気が付くことが大切だ)
もう一度、高木市議のホームページをご覧いただこう。
報 レポート/議会質問/報酬公開 | 髙木よしひで公式ホームページ ひと・まち・ナゴヤ 名古屋市会議員(中川区選出)
報 レポート/議会質問/報酬公開 | 子ども子育て大応援!生まれも育ちも中川区!高木善英
ここに、「議員報酬など活動経費の公開」という情報がある。
「平成30年7月分」「9月分」が公開されているが、この中に「所属政党月会費・・・10,000円」という項目がある。高木市議の所属政党を私は「減税日本」であると認識しているが、違ったのだろうか?
この書き方であれば「所属政党月会費・・・10,000円」とは、毎月所属政党に支払われているように読み取れるのだが、上でご覧いただいたように、「減税日本」の収支報告書には高木市議の「月会費・・・10,000円」は記載されていない。
また、常識的に考えれば「月会費」なるものは高木市議一人が負担するとは思えない。全市議が「所属政党」に入れているだろう。
つまり、減税日本は所属市議から入金されている、月額10,000円の「月会費」を政治資金収支報告書に記載していないという事になる。
なお、ここでこの市議に対する「月会費」の負担について、前期、減税日本ナゴヤに所属した議員経験者に取材してみた。すると「月に1万円の会費を取られていた、当初天引きされていたが、途中から手渡しになった。党の会計処理がどう行われていたかは知らない。また、何に使われているかなどの会計報告も聞いていない」との事だった。
帳簿に記載されていない金。
完全に「裏金」ではないですか。
追記:これはわざわざ指摘しなくて良いだろうと思ったが、そうでもなさそうなのであえて書いておくと。政党が党員に会費や党費を求めるのは問題無い。そういった金員で様々な活動をする事も問題無い。しかし、政党についてはそうしたお金の流れを国民の前に透明化しましょうというのが、政治資金規正法で、そのための資料が政治資金収支報告書だ。この会費が党の活動に使われたのだから問題無いと言われるなら、なぜ収支報告書の帳尻があっているのか?毎年数百万円の残金が積み上がるか、ここに記載されていない支出があったという事だろう。
では、その支出とはどういった性格のものなのか?
そこが問題なのだ。
このトンデモないところは、マスコミ人気の市長が、推薦した得体のしれない人物。
それが市長人気だけで市議になる。(そして市議として、どのような活動をするのかは誰にも見れない。あるいはお休みにブロック塀を積み上げるのに忙しいのかもしれない)
その程度の人物たちがそれでも月に1万円。市議歳費から市長の政党に「月会費」を支払い、そのお金の行方は誰も知らない、判らない。
ここは、グラスノスチ以前のソ連か。反社の「ミカジメ料」か。
減税日本の市議は第一期が28人から9人に減った。この減少が等差として換算すると、4年間で「月会費」の総額は約888万円に上る。そして今、第二期は12人から始まって7人に減少している。これも等差で3年間として換算すると約362万円になる。合わせて総額約1,250万円のお金が消えている。この概算には県会議員は含まれていない。今、減税日本の県会議員は絶滅したが、第一期では10名弱の県会議員が居た(その内の一人はオンブズマンと今も裁判を続けているし、もう一人は副市長室にいる)そうなると、総額はもっと増えるだろう。市議報酬が、県議報酬が、公費が、市長のポケットに還流して消えている。
これ、書かなくてマスコミと言えるのだろうか?
これを書かなくて、政治腐敗がどうとか、どの口が言えるのだろう。
「ぼ~っと生きてるんじゃないよ」
「違う、市議の月会費は減税日本が集めているのではなくて、市議会派の減税日本ナゴヤが管理している」とでも言い逃れするのだろうか?*1
上の入出金をもう一度見ていただきたい。平成27年の減税日本の出金。
支払い日 : 平成27年2月2日
支払先 : 中村孝道
支払金額 : 10万円
支払い理由: 議員会費返却
中村孝道とは、「僧籍の市議」として目立った存在であった*2、減税日本を離脱した、その際支払った「議員会費」の返済を求めたのだろう。減税日本に「議員会費返却」を負担する義務があるのであれば、「議員会費」の入金を受けていたのも減税日本と解するのが当然だ。
これ以上どのような言い逃れの方法があるのか。
いったい議員歳費をなんと心得ているのか。
そりゃ、現在の減税日本の市議のように、ただ立って座っているだけで*3「ぼ~っと」しているのであれば、市議報酬は800万円でも十分だろう、いや高い。
現在、またまた市議報酬800万円の議論が蒸し返されている。
もうこうした下らない「引き下げデモクラシー」とは決別すべきだ。
私たちは「安い」議員が欲しいのだろうか?
「市民の為になる議員」が欲しいのだろうか?
市民の為になる議員であれば、それ相応の代金を支払わなければ市議になってくれるわけがない。自分たちの政治資金収支報告書ひとつ満足に管理できない無能が、総額2兆円にもなろうという名古屋市の予算が審議できるものだろうか?
いい加減に、名古屋市民は目覚めなければならないし、その目を塞ぐマスコミには退場を願いたいものだ。
参考:
減税日本の嘘 河村たかしの嘘 佐藤夕子の嘘 余語さやかの嘘 - 市民のための名古屋市会を! Ver.3.0
河村たかしの人気を支えた「国会議員特権批判」その内の
国会議員年金は、どこへ消えるのだろうか?
告知:
「
名古屋城天守の
有形文化財登録を求める会」が起こした
名古屋城木造化事業における
住民訴訟、
第一回公判の日程が決まりました。
5月16日(木)午後2時より
名古屋地方裁判所 第1102法廷 です。
名古屋城天守の有形文化財登録を求める会